「誕生日おめでとう！」

この言葉だけは欠かした事がない。

私を含め男3人女２人、５人グループの友人。皆とは中学１年生からの付き合いだからもう２５年以上になる。けど成人式で再会してから本格的に遊び始めたので正しくは２０年くらいか。けどもうここ１０年くらいはグループLINEでこの言葉を送り合うくらいになっている。

それまではおれたち５人、プレゼントを持ち寄って誕生日パーティーをしたり遊びに出かけたりしていた。

バカな事が好きだからプレゼントはどれだけウケが取れるかが一番のポイント。

プリンを腹一杯食べるのが子供の頃の夢だったという奴にはバケツサイズのプリンを用意した事もあったし、たこ焼きパーティーではタコ以外に色々な食材を入れたりした。ハズレで入れた筈のバナナが意外とウマかったのを覚えている。そしてプレゼントは下ネタやや多め。４８手イラストのトイレットペーパーはさすがに使えずまだ実家にある。

おれたちには男も女も関係なかった。集まればいつまでもバカ笑いして過ごした。ワンピースでよくある“勝利の宴”を地でやっていた。

そして何年も誕生日プレゼントを続けてきたがウケ狙いのネタも尽きてきたので途中で止める事になった。

その内にそれぞれ結婚や出産をして集まることも少なくなり、メールやLINEでのやり取りだけになっていった。

最初はメンバーが少なくなる事にそれぞれ寂しさを感じていたが、それも一人また一人と家庭を持つことでその理解は深まっていった。それぞれ世界一大切なものを得たのだ。(まぁ唯一おれは離婚してんだけど)

だから皆んなと疎遠になる事もなかった。少なくはなったが連絡を取り合う事は続いたし、やっぱり会話のキッカケは誕生日の「おめでとう！」が多かった。

この友情は寿命が尽きるまで自然と続くと皆んな思っていたと思う。だから久しぶりとなったLINEが「〇〇が死にました」だった事はみんな相当ショックだった筈だ。

そんな彼の誕生日が本日６月９日
LINEのアイコンはROUTE69の標識。

毎年と同じように「おめでとう！」とグループLINE。返事は当然ない。けどいつまでもそうやってオレたちは行くんだと思う。そしてこの「おめでとう！」を続けてきて本当に良かったと思う。その分の後悔は無いからね。

この親友たちと出会えた事に感謝しているし、これからもずっと感謝しているのだろう。

そして

もしもこのnoteをここまで読んだ数少ない奇特な方がいる場合。貴方達にこれだけ伝えておきたい。

身近な人ほど「大切に」

離れた親や家族、長いこと疎遠になっている本当の友や、気を遣わない仲だからって連絡をしていない人がいないだろうか？その人たちに甘えていないだろうか？

これは別にプライベートに限ったことでもない。気心知れてる同期や、良くやってくれる後輩などより、問題のある部下にばかり時間を使っていないだろうか？お得意様より新規客ばかりを気にしてないだろうか？

いつも変わらずやってくれている事に「感謝」できているだろうか？

なんだか偉そうに言っているが、これはやった方が間違いなく幸せなんだ。

だからもしも心当たりあったら明日にでも大切な人へ連絡してみよう。

もしも仮に上手く会話できなくても、最悪もしも喧嘩になったとしても、多分「連絡がきた」という事実だけで共に満たされる何かがある筈なんだ。「いつもありがとう」と言うだけで強くなる絆がある筈なんだ。

だからどうか連絡してみてほしい。どちらにしても「良かった」と思える日は必ず来る。

今日はお前が好きだったコカコーラを飲むことにするよ。本当はゼロカロリー派なんだけどな。おまえ、甘い物も好きだったからケーキ買おうと店に入ったけど夜に食うのは気が引けたからやめたよ。今度お墓に持ってくから許してくれ。ダイエット中だからさ。

まぁともかく

天国に向け…おめでとう

カンパイッ！