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◇「連続強盗事件」
実行役は40人程捕まえ、指示役はまだ捕まらないらしい。
今回の事件の特徴に“どこにでもいる人が実行役”という特徴がある。まともに考えればそこにある種の洗練されたスキームが存在する事に気が付く。
怒りの感情は冷静な判断を阻害する。
実行役にただただ怒りを向けるニュースに反応するのは良くない。斜陽業界の彼らもまた視聴率が欲しくビジネスをしているわけだ。
「衣食住足りて礼節を知る」実行役もまた冷静な判断ができない状態にある可能性は高く、そういう彼らに「冷静に判断を」と言っても届かない。
「滞納分の税金40万」で強盗を起こすなんて正常な精神状態でないのは明らかで、そんな彼らの異変に気が付く人が周りにいなかった事が引っかかる。事前に誰か手を差し伸べていれば犯罪者にさせる事もなかったのではないか?
一連の事件は“他者に無関心”である現代が引き起こした象徴的な事件であり、また日本人が好きな自己責任論が引き起こした悲劇とも見て取れる。
◇「AIに頼って回答する」
新入社員はAIに頼って回答をする、それを聞いて成程と思った。それならば人は要らずAIと会話すれば良いではないか。
AIはつまり膨大なデータの集積であり、集積であれば必ず平均に寄る。正規分布の端っこをチョン切った“山”の部分が回答になる。
しかしながら切り捨ててしまって本当に良いのだろうか?という事はおそらく考えていない。というより考えない方が良いとされる社会で育っただけの事だと思う。
だからAIに奪われるのは仕事というより想像力かもしれない。
◇「子供を毛嫌いする大人や老人」
子は宝だと思う。しかしそう思わない人が増えてその存在を無視できなくなったから“子供の声が騒音”になるんだと思う。んな馬鹿な、である。
これには様々な意見があるが、原因に思い当たる所がある。
その一つに、働き方が自営業からサラリーマン中心になった事が挙げられる。
この社会変化により子供からは“親の働く姿が目に見えなくなった”のだ。この影響は非常に大きいと思う。
なんでそう思ったかといえば、以前の職場に同僚の奥さんと子供が来るという出来事があったから。
その日を境にギクシャクしていた親子仲は改善され良くなり、今では全員でボディメイクの大会に出るなど、家族イベントに参加するまでに良くなった。
なんでそうなったのか?
子供が言うには“働くお父さん”を見て印象がガラッと変わったのだとか。たったそれだけの事だった。
だから「子供を毛嫌いする大人」が増えた理由は、たったそれだけの事が出来なかったというだけな気がする。