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時代の流れと音楽の。
AJICOの新譜が出ててびっくりした。
最後にAJICOを聴いたのは20年以上前でスッカリ名前を忘れていたから、一瞬誰だか分からなかった。
あの頃とは音楽の聴き方も大分変わった
今は新譜をどう感じのか意識的に聴き込んでみる事にした。
当時の聴き方は、CDを買うか借りるかしてコンポやラジカセで。あとはWALKMANで聴くのが主流だった。
CD以外だとMDやカセット
これ若い子は知らないと思う。
しかしながら時流はストリーミング視聴
もちろん自分も基本そうだ
けど新しい文化を受け入れない人達というのも一定数どの時代にも存在する
デジカメが出て来れば、アナログが本物だという
ゲームが流行れば、頭が悪くなるという
スマホが出て来れば、そんなの不要ガラケーで十分という
これらがその後どうなったかはご存知の通り
自分は新しいものはとりあえず試す派なので過去にすがる事はしない
時代の流れに逆らう事に意味は特にないと考えているからだ
シンプルに新しい技術や道が増えただけと考えればよろしい
「絵」に例えれば
アナログという筆が主流だったが
デジタルという筆も登場した
2つになった
ただそれだけの事と考える
そう考えれば幅が広がって嬉しいではないか
・
考えられる現代のメイン視聴方法として以下を試した。
iPhoneのスピーカーで直接聴く
Bluetoothイヤホンで聴く
外部スピーカーで聴く
結論から言えば外部スピーカーでこそ“映える”
ロックのバンド音は
アンプから出ている歪ませたザラついたエレキギターの音
物を揺らす程のベースの分厚い低音
ドラムの炸裂する様な生音の迫力
が土台にある
そういうキレイすぎない要素を多分に含むジャンルであるため、それを出来るだけ再現できる環境が必要になってくる。
iPhoneの小さなスピーカーやイヤホンでは、どうしてもそういう“主として鳴っているバンド音”が聴こえない。スピーカーが大きくなると音の解像度が上がりやっとそれらが“鳴って”くる。
そこでバンドの最たる所が“LIVE”であるいう事も直感的に想像できる様になると思っている。それこそがLIVEに足を運ぶ動機に繋がる。
LINEでこそバンドは真価を発揮する
それは可聴音域を越えた音が出ておりそれが人の無意識に作用するのかもしれないし
大音量による陶酔感もあるだろうし
アーティストを実際に目にした興奮もある
ともかく“何か”が人の心を魅了する
ところが現代ではCDを聴く環境がないという。
プレイヤーが自宅にないのだ。
つまりはスピーカーでバンド音を聴く機会も少なくなる
それに騒音問題にうるさい現代では自宅にてスピーカーで聴くという事が難しい
聴いたとしても小さな音で聴く事になるだろうし
バンドは大音量でこそ映えるので
やはりバンドには不都合な時代かもしれない
音楽の視聴環境がバンドと合わないのだ
少なくともバンドに追い風は吹いていない
グローバルチャート100を聴いても
ロックサウンドは聴こえてこない
ロック好きとしては
やはり少し寂しく
どこか焦燥感すらも感じる
しかしながら
バンドはそういう逆境を越えていく、そういう音楽なのだから、ある意味で追い風が吹き始める前のタイミングなのかもしれない。そう願っている。
・
AJICOの新譜の名を【ラブの元型】という。
“元型”とは心理学用語で、意識が入らず無意識の領域「心」がそのまま現れたものを指す言葉だという。
では「ラブ」とは何か?
それは当然“愛”の事なんだろうけど
ぼくの解釈は少し違う
ラブ=バンド
つまり「バンドのピュアな姿」を現していると解釈している。
やっぱり最後は“愛”なんだと思うんだよな、おれは。