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ボイジャー号がまだ現役ってご存知でした?
先日、facebookのフィードにこんな記事リンクが表示されました。
ボイジャー1号は1977年に打ち上げられたNASAの惑星探査機です。
(タイトル画像はボイジャー2号:パブリックドメイン)
1970〜80年代前半は、パイオニア10/11号やボイジャー1/2号などの探査機が相次いで打ち上げられ、それらにより多くの新しい知見が天文学にもたらされた時代。
さらにはスター・ウォーズが起爆剤となってSFがブームになったり、カール・セーガンの「コスモス」がゴールデンに放映されるなど、何かと宇宙への関心が高まった時代でもあります。
あ、矢追純一のUFO特番とかもあったよね😆<チャララーン
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余談ですが「コスモス」を本放送でご覧になっていた方はこのCMにもに見覚えがあるのではないでしょうか?
すごく印象的で「コスモス」の世界観にぴったりなCMでしたよね。
これで数字の桁名を覚えた人も多いのでは?
私自身、当時宇宙戦艦ヤマトなどのSFアニメにハマっていた影響で、スターウォーズシリーズはもちろん、「コスモス」も見てましたし、親にせがんで「朝日少年少女理科年鑑」や「星・星座図鑑」を買ってもらい、それらを眺めてはあれこれ空想に耽っておりました(笑)
SF小説とか書いてたなあ(もちろん完成してない😁)
1979年のボイジャー1号による観測では、木星にも薄いリングがあることが判りましたが、それが翌年公開の「ヤマトよ永遠に」で早速反映されてるのを見ておおっと思ったり。(実際にはヤマトで描かれたようなクッキリしたリングではありませんが)
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そういえば夏休みの自由研究に、「理科年間」のボイジャー号に関する記事を丸写しで提出した記憶がうっすら。。😅
ええと、私の宿題の話はさておき、先行投入されたパイオニア10号は2003年、11号は1996年に通信が途絶えたそうですが、ボイジャー1号および同じ年に打ち上げられたボイジャー2号は当初の予想(設計寿命:5年)を超え、太陽系を離脱した後も現在まで探査機として運用が継続されています。
過酷な宇宙環境で47年も稼働し続けている事も凄いですが、ボイジャー1号と2号に搭載されているコンピューターは、8.1 MHzのCPUと、なんとたった69.63KBのメモリで動いているそうなんです。
↑こちらは2013年の記事。
ガラケー時代の写メ画像でもで100KBぐらいはあったのに、69.63KBってそれよりさらに少ないってことですもんね。
そんな性能のコンピュータで惑星探査機を動かしてしていたとは驚きです。
さらに調べてみると探査機の制御プログラムはFORTRANで書かれていて、2015年にはボイジャー機のメンテナンスのために NASAがFORTRANのエンジニアを募集してたらしいんですよね。
8年前の話とはいえ、
「2015年当時にFORTRANの読み書きが出来る人がいたんかいな。もしかしてシルバー人材とか?」
なーんて思ってたらどっこい、FORTRANは2024年の今でも現役で、スパコンにさえ使われているのだそうな。
そういえば大学時代、物理学科にいた友人がFORTRAN77を勉強してたの思い出しましたが、80年代後半の時点で開発されてから(リリースは1954年)既に35年が経過していたのに、まさか70年後までも使われるとは開発者も予想してなかったでしょうね。さすがにFORTRANもバージョンアップはしてますが。
ちなみに最初の開発者は2007年に亡くなっています。
ある意味FORTRANはIT界の「枯れた技術」と言えるかもしれません。
とはいえ、ボイジャーの開発にかかわった方の多くが亡くなっている上、仕様やシステムに関する資料はほぼ紙しかないという状況下で、1970年代に書かれたプログラムをメンテナンスするのは一筋縄ではいかないようで。。💦
何人ぐらいのエンジニアが新たに採用されたのかはわかりませんが、まさに今彼らはボイジャー1号を復活させるために日々奮闘してる訳です。
恒星間宇宙という人類未知の領域を進むボイジャー1号と2号。
1号の通信が復活すれば、また新しい発見があるに違いありません。
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パイオニア号とボイジャー号には、カール・セーガン先生の発案で、地球外知的生命体に向けたメッセージが搭載されています。
探査機としての役割を終えた後、はるかな旅路の先に異星人に拾われることがあるでしょうか。
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4月24日追記:
ボイジャー1号との通信が正常化したそうです!
これは嬉しいですね〜。
NASAのエンジニアさん、グッジョブです👍
Sounding a little more like yourself, #Voyager1.
— NASA JPL (@NASAJPL) April 22, 2024
For the first time since November, Voyager 1 is returning useable data about the health and status of its onboard engineering systems. Next step: Enable the spacecraft to begin returning science data again: https://t.co/eZyqo7uERu pic.twitter.com/6YZM33Mp48
原子力電池の寿命を考えると、地球と通信ができるのもあと1年ほどだそうですが、それでもその間にどれだけ貴重なデータが届くのか、また楽しみに待っていたいと思います。