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十分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない

オタク諸君は聞いたことがある台詞だと思う。

「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」

元ネタはSF作家クラークが定義した三つの法則。

1.高名で年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いない。また不可能であると言った場合には、その主張はまず間違っている。
2.可能性の限界を測る唯一の方法は、不可能であるとされることまでやってみることである。
3.十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。
――クラークの三法則 - Wikipedia

これは私は正しいと思っている。
「高名で年配の人が根性論を言い放ち鬱が甘えだと言われているではないか」という意見があるだろうが、それはその人が”科学者”ではないからだ。つまりこれは当然の如く間違い。事実セロトニンに作用する薬で改善がみられているのだから鬱はれっきとした脳の病気だ。

では科学とは?

一定の目的・方法のもとに種々の事象を研究する認識活動。また、その成果としての体系的知識。
現在では特に自然科学を,ときには哲学を除いたすべての学問をいう。
――科学(かがく)とは - コトバンク

ちなみに魔法、というか魔術は元々科学の範疇に入れられていたらしい(Wikipedia”魔術”の項参照)。いつハッキリと科学ではないとされたのか、明確に書かれてはいない(Wikipediaには)(ごめん面倒臭くてWikipwdia以外調べてない)。

しかし「一定の目的・方法のもと種々の事象を研究する認識活動」という部分には、魔術や魔法は当てはまるのではないか。

数々のファンタジー作品においては魔法学校や魔術学校などが存在し、学問として体系化されている。

でも現実ではされてないじゃん。ごもっとも。

魔術魔法が科学の範疇かどうかはさておき。発達した科学は「魔法のようである」とは言えるだろう。

飛行機なんてデカイ重たい物体が空を飛んでいて、離れている人と電話を使えば話ができ、VRゴーグルを嵌めれば自分が別世界に入ったような感覚が味わえる……昔の人からしたら充分魔法だろう。そもそも我々だって当たり前にこれらを認識しているが、詳細な仕組みを知っている人は極々僅かだ。

だからゆくゆくは心や魂なんていう目に見えないものも科学的に説明がつくようになるかもしれない可能性はゼロではない。

しかし今はまだ説明がつかない。

説明がつかないけど占いや催眠術や気功など廃れることなく今もする人がいて夢中になる人がいる。

説明がつかないだけで私達はそういった能力を感覚で会得しているのではないか。

神や天使や悪魔や精霊や妖怪の存在がこれほどまでに広がっているのは何故か。

そしてそれらを信じている人がいるのは何故か。見えるという人がいるのは何故か。

科学が発展されれば心も魂も神も天使も悪魔も精霊も妖怪も説明がつくようになるかもしれない。

となれば「カルマを背負っているから苦難の人生を歩む」とか「魂が別世界のモノだから人間界が生き難い」とか今は電波な話も事実かもしれない。

今はまだ”かもしれない”話だが。いつかそれを科学が解明してくれると信じたい。

だから私は現状科学や医学の説明で納得がいかない部分を非科学的な理由で補完する。

生まれながらに病気で苦しんでいる人。見えない何かが視える人。不幸な家に生まれた人。子は親を選べないし体も性別も何もかも選べない。選んで人間として生まれてきたとしたらそれは何故なのだろうか。何故こんな苦しい生き方になる人間を望んだのか。

少なくとも今私は非定型うつになりたいと望んで人間に生まれるなんてアホなことしないと思う。

それなら無理矢理だとしても「間違って人間に生まれてしまった」という理由で、「間違いかー!じゃあしょうがないなー!」と納得する方が楽だ。本当かどうかなんて確認しようがない。確認しようがないのだからじゃあこれが私にとっての真実でいいや。

自分にとって都合の良い真実を信じればいい。それで自分が楽になるなら。

だから私は、理不尽な生に納得していない人に理由を与えてあげたい。本人が納得するような理由を。本人だけでも納得できる理由を。

そしてその上で、人間として楽に生きる術を教えてあげたい。

そう思ってのカウンセラー兼占い師という選択だ。

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