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61冊読んだ今年のなかで面白かったTOP3
2022年もあと少しになり、何か今年をまとめるものを書きたいと思い、特に今年は本を読んだ数が多かったので自分で後から見え返すためにも面白かった本を選ぼうと思いました。
性格上、面白かったとはなに、と考えてしまうのでここでは記憶に残っているもの、メモに書いてある読み終えた感想から感じるそのときの熱を考慮して選んでいます。
3位:地面師たち
これはある本当にあったことをベースに書かれている物語で、ある人が持っている土地を詐欺師がその人に成りすまし、不動産会社に売るという「地面師」と呼ばれる人を書いた小説。
通常の地面師なら数億円の建物を騙し売るのがそれまでのやり方でしたが、「最後の仕事」と言いメンバーの中心であるハリソン山中という人物が市場価値100億円という前代未聞の物件を仕掛けると言い出しました。
本当にこんなことがあったのかと驚かされるだけでなく、その土地の持ち主に似てる人を探して成りすまし役を立てたり、本人書類を偽造するのはもちろん、司法書士など法に関するプロにまでなりきるなど、不動産会社の人をありとあらゆる方法で騙す手法にページをめくる手が止まりませんでした。
そこから興味が出た僕は地面師に関する本をさらに数冊買い読み漁るほどでした。(興味がある方は、「地面師 住友ハウス」と調べたら色々と出てきます)
騙されるときは地面師の巧妙さはもちろん、騙される会社にそれ以上の問題があったりします。
会社の成長を急ぐあまり調査をせず土地を買おうとしたり、本人確認を疎かにしたりと金に踊らされる大人の醜さをこれでもか、と知ることが出来ます。
ぜひ読んでみてください。
2位:暇と退屈の倫理学
暇な人には絶対読んで欲しい1冊。
人生は退屈といかに向き合うかであり、嫌な学校、嫌な仕事、嫌な勉強何から何まで例えそこから逃げたとしても最後に行き着く苦しみは退屈との戦いである。
働きたくないという人が働くのも生きるためというのはもちろん、実はそれ以上に退屈を避けるためでもある。
正直途中から読んでいて「????」となる部分もありました。
でも読んでいて自分も考えることが出来て、すごく実になることを感じられた本でした。
働きたくない、自由になりたい、でも例えそうなれたとしても退屈からの苦しみに耐えられず結局また働き出す。
まさにFIREしたけどすぐに働き始めたという人の流れを綺麗に先取りしている内容も書かれていました。
読む年齢で感じ方も違うはずなので生きていくうえでずっと持っていても損しない1冊なのでぜひ読んでみてください。
1位:親愛なるあなたへ
この記事を書くときに1位はこれにしようとすぐに決まりました。
それだけ衝撃が忘れられなかったです。
小説家を目指す春樹。ミュージシャンを夢見る雪。そして、二人を見守る人たち。
それぞれの哀しみを背負いながら、高校3年間、寄り添うように生きていく。
ところが突如、平穏な日々に悲劇が訪れた。
隠蔽、苦悩、決断の果てに待つ衝撃の結末とは?
すべての答えは卒業式当日。
あらすじはちょっと引用させていただきました。
途中までは淡々と進んでいました。
そして読みながら多分こんな感じの流れかな、なんて予想しながら読み進めていました。
225ページを読むまでは。
ここを読んだとき一度本を閉じて今までの状況、そしてここに書かれていることを脳内で改めて整理しました。
そうしないと今書かれていることが受け入れられなくて。
面白い本に出会ったときの1つのサインとして僕は読んでる途中で本を閉じることがあります。
朝井リョウさんの桐島、部活やめるってよから始まり湊かなえさんの豆の上で眠るなど色んな本で閉じてきました。
その閉じたときのインパクトが今年のなかで1番だったのがこの「親愛なるあなたへ」という本でした。
そしてさらにこの本の中で登場する曲を作者であるカンザキイオリさんは作り、作品もリンクするようになっています。
この本と曲の目と耳から楽しませる構成に僕がボコボコにされるほどやられました。
この衝撃を味わいたい方、ぜひ読んでみてください。
もったいなさすぎる次点
今回はTOP3と分かりやすくするためにまだまだ紹介したい本はありましたが泣く泣く順位には入れないものもありました。
紹介するまでもなくすでに他でよく見る朝井リョウさんの「何者」、町田そのこさんの「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」、RADWIMPSのドキュメンタリー本「あんときのRADWIMPS」なども本当に面白かったです。
来年はどんな本に出会えるかと思えるだけでもワクワクしますし、それだけで生きている価値はあると本気で思っています。
今年は1冊も読んでない人も、ここまで読んでくださってる方は少しは読書に興味があるかと思います。
でも何から読んでいいかわからない。
そんなときにここで紹介した本を軽い気持ちで読んでみてください。
後悔はさせません。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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