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覚えるだけで強くなる~手筋④田楽刺し~

こんにちは今日も手筋について考えていきます。
今回は田楽刺しです。
香車の手筋になります。

香車は前方1列に利く駒です。
香車の利きを防ぐには歩で止めるのが一番です。
逆に歩で止められない場合は、有効な香打ちである場合が多いです。
2歩の禁止ルールがあるため、特に歩の裏側から香車を打つのが厳しい場合が多いです。下の図を見てください。

田楽刺し

3四香車と打ち込んだ場面です。この形が田楽刺しです。
相手は角を取られたくないので、角を動かしたいですが奥にいる玉をにらんでいるためそれができません。
これで角と香車の交換が確定するので、先手の駒得が確定しました(あくまで部分的な話ですが。3六桂があるため簡単ではありません。)。

基本的に頭が丸い(前方に利きが無い)駒に向かって打ちます。
となると角か桂馬になりますが、桂馬と香車の交換はそれほど損得がないので、角に向かって打つことがメインになります。

また、応用としてこのような使い方があります。

田楽刺し2

これは、角の奥に玉ではなく飛車があるパターンです。
角が逃げると飛車を取れるため、駒得になります。
☖8八角成と馬を作られながら銀を取られるため、正直損得は微妙ですが、
手筋だけでも覚えてください。

それではこの局面はいかがでしょうか。


手番は後手番です。
先手が端攻めを繰り出しで、1四飛車と走った局面です。
調子よく攻めているようですが、後手からの返し技があります。

☖1三香です。
これで飛車が逃げられません。厳密にはこれは角の頭を狙っていないので田楽刺しではありませんが手筋として一緒に覚えるべきだと思います。飛車が1四から下にあれば、香車との間に歩を打って飛車取りを受けることができますが、スペースが無いため打てません。このように飛車の頭に香車を打つ筋もあるので覚えておきたいものです。飛車は前方にも利く駒なので、前提として香車を取られたら取り返すことができる、というのが発動条件になりますのでご注意ください。

田楽刺しは、相手にも読まれやすい手なので出現頻度は低いように思います。ただ、その分決まった時は嬉しさもあります。
ぜひこの手筋も活用して、うまく戦いたいものです。




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