個別指導のダメージを抑える3つのポイント
こんにちは。日本歯科新聞社です!
今回は、深刻度の高い、個別指導について考えてみます。
やましいところがなくても、個別指導の通知が来れば不安ですし、準備にかかる労力は並大抵ではないですよね…。
そこで、少しでもダメージ(心理面を含む)を抑えるための3つのポイントをご紹介したいと思います。
1.周囲に相談する
通知が来たら、まずお勧めしたいのが、地域の保険医協会や歯科医師会に相談することです。
それぞれの会の対応力は、地域によって差がありますので、日ごろから地元で対応力の高い会にについて情報を仕入れておくとよいと思います。
レセコンメーカー、スタッフの協力も欠かせません!
領収書などを紛失していた場合、技工所や歯科商店に再発行をお願いすることもあるので、日ごろから良好な関係であることも大切です。
弁護士の帯同については増加傾向にあり、理不尽な対応を防ぐ効果はあるようです。弁護士によって、「ただ帯同するだけ」「隙あらば、技官の弱点をつく」「歯科医師の学びの場になるような場にする」など、姿勢が異なるので、誰にお願いするかも重要かもしれません。
注意点
ある老舗ディーラーの社長の話によると「個別指導がもとで命を絶ってしまうのは、本音の悩みを相談できる知り合いがおらず、周りに弱みを見せられないタイプの先生がほとんど」とのこと。
2.「算定要件」を見直す
最近、カルテ記載内容が算定要件を満たしているかのチェックが厳しくなっているという話も聞きます。
そのため、指導前に、療担規則を見直しておく必要があります。保険医であれば、「療担規則で定めるところで健康保険の診療に当たらなければならない」という大前提(根拠法:健康保険法第72条第1項)があるからです。
いざというときに「読んでも分からないや・・・」とならないように、保険医協会や歯科医師会などの説明会には日ごろから参加しておくことをお勧めします。
注意点
「レセコンのおかげで請求には困らない」と勉強を怠ってしまうと、指導の場で算定要件を聞かれても答えられず、大幅な返還金が求められてしまうことも・・・
3.「保険ルールの指導の場」と心得る
指導の場は、本来、医学知識や医療判断の妥当性を争う場ではなく、保険のルールを確認する場のはずです。知らないことがあれば、謙虚に教えを乞うという姿勢も、大切な気がします。
「その時はつらかったが、長い目で見ると勉強になった・・・」という感謝の声を聞くこともあります。
注意点
正義感の強い先生が、指導の場で「自分は患者さんにとって最良と思われる診療をしている。保険診療のルールの方がおかしいのだ!」と憤ることがある。療担規則から外れれば、「それなら自費診療で理想を追ってください…」と言われてしまうことに・・・
まとめ
個別指導のダメージを抑えるために必要なのは、以下のことと言えそうです。
周囲に助けてもらう。日ごろから助けてもらえる関係を
保険医の責務として、療担規則を学んでおく
個別指導の意味と目的を理解し、勉強する姿勢で臨む
通知が来ないに越したことはないですけどね…。
★個別指導について、通知が来た時の対応、法的根拠、現場の様子などが一冊で分かる本は…
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〔7章:個別指導Q&Aの目次〕
Q.そもそも個別指導が来ないようにする方法はないのか?ドクター重田 93
Q.指導通知が来てしまった! 何から始めたらよいか?ドクター重田 94
Q.指導対象患者は、どのようなものが選定されやすいか知りたい!ドクター重田 95
Q.何をどのように準備したらよいかさっぱり分からない!ドクター重田 96
Q.技官から何を聞かれるのか、恫喝されたりしないかが、不安。ドクター重田 97
Q.指導後の改善報告書に何て書けばよいか? 自主返還金の相場はいくらぐらいか?ドクター重田 98
Q.指導監査が怖い! 何が問題になるの?小畑 真 99
Q.弁護士は帯同させたほうがいい? それとも帯同させないほうがいい?小畑 真 100
Q.「個別指導対策」の教材、セミナーの選び方は?水谷惟紗久