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自己効力感まつり

こんにちは。
しかないかよこです。

昨日は、ニューヨークライフバランス研究所(通称NYLB)認定講師として読書会を行いました。

NYLB代表の松村亜里先生著作の『子どもの自己効力感を育む本』を読みました。

この本は、2020年3月に発刊された松村亜里先生の最新刊です。
自己効力感についての解説だけではなく、具体的なシーンに合わせてどのような声掛けが自己効力感を育むかについて詳しく書かれています。

参加者は、5名で奈良、東京、千葉、神奈川からご参加でした。

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(写真の私は赤ら顔ですが、Zoom飲み会ではありません。読書会の最後に映しました。すっごくワクワクした高揚感がなせる業)

実は、私はこの本の読書会は初めてで、どのように行うか、直前まで悩んでいました。参加者の皆さんからの申込の時の参加動機や本とにらめっこして内容を逡巡し、スライドも作成していたけど、なんだかしっくりきていませんでした。でも、みなさんの参加動機を聞いて、心が固まりました。
「自己効力感まつりでいこう!!」

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参加者の皆さんの参加動機は様々でしたが、共通していたのは、
「みなさんがどのように自己効力感を育む声掛けをしているのか知りたい」
でした。そして「何か困ったときに辞書のように使っています」とおっしゃる方や、教職の方からは「学校現場の状況にあわせて使っています」という声もありました。

「私もみなさんの実践が知りたい!!」と好奇心がむくむく湧きおこり、用意していたスライドは閉じ、ひたすらシェアをすることにしました。

この本の第2章は、4つのシーンにあわせてどのような声掛けができるかをご紹介しています。そこでそれぞれのシーンで実践したことをシェアすることにしました。自己効力感の打ち出の小づちをひとふりすると、実践例があふれでてきました。

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まず、①うまくいったときのシェアから始めました。
早速、教師のAさんが学校現場でどのようにつかっているかをシェアしてくださいました。例えば、算数の問題をするときは、速くできる子とじっくり取り組む子と様々ですが、プロセスフォーカスを意識して声をかけるそうです。すると、こどもたちが「速く回答できることが良い」という視点ではなく、それぞれが、自分のペースで取り組む多様性を受け入れ、まわり子のペースも尊重するというお話を伺いました。

そして、子どもたちにプロセスフォーカスを伝えるとき、視覚的イメージとして「努力のつぼ」のお話をするそうです。それぞれが「努力のつぼ」を持っていて、努力がどんどんたまると、できるようになるということです。

子どもたちは、自分の「努力のつぼ」の入り具合を表現しつつ、問題にとり組むとのこと。問題が解けないとき、「ぼくは頭がわるいからできない」ではなく、「努力のつぼがまだいっぱいになっていない」と表現するそうです。

「努力のつぼ」とは、プロセスフォーカスを視覚的に認識できるので、こどもにも理解しやすく、自分の状況を表現しやすい、なんてよい表現方法なんでしょう!と私は感動しました。

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②失敗した時では、すでにご家庭でプロセスフォーカスの実践を心がけていると、お母さんが何か失敗したときや、子どもがコップの水をこぼしたりした時に、お子さんの方から「失敗って、ないんだよ。練習すればできるようになるよ」と声をかけられことがあるそうです。幼いお子さんは、しなやかだなぁと心理教育のすごさを感じました。

②失敗した時 ③問題行動があるとき ④やる気がない時のみなさんのシェアでは、共通しているものが3つあると感じました。

まず、共感です。とにかく、共感。困っている気持や、落ち込んでいる気持、やる気がでない気持ちにひたすら共感するとのことでした。でも、ずっと共感するのは、共感する側も疲れる時があるので、すこし距離を置くこともあるなど、工夫されている方もありました。

そして、未来志向です。目の前の事象を解決するのではなく、その先の目的「どうなりたいのか?」を問い、行動を考えることが、自然とプロセスフォーカスやACR、強みスイッチなどのスキルを誘発しているなぁと思いました。

もう一つは、自己決定です。子どもたちにアドバイスをしたくなる気持ちを抑え「どうするのがよい?」「どうしてほしい?」と尋ねたり、いくつか候補をあげて決めてもらうそうです。

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順番に4つのシチュエーションをすすめましたが、「実践例がないんですぅ」という方もいらっしゃいました。NYLBの講座は、パスはありですし、チャレンジバイチョイスなので、必ずシェアしないといけないわけではありません。

「実践例がないんですぅ」という方は、ご本人は気づいていらっしゃいませんが、視点が新鮮で、実践された方のお話から色々な気づきをシェアしてくださいます。それが、また、まわりの方への気づきになり…、おおきな気づきの波紋になりました。

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読書会の最後は感想をシェアしました。

・みなさんとシェアをして、自分自身が色々なスキルを実践していることに気づきました。無意識で、できていることもあるのかなぁと思いました。
・シェアすることで、自分の使っているシチュエーションに偏りがあることに気づいたので、あまりつかっていないシチュエーションにトライしていきたいです。
・年上のお子さんの自己効力感のお話を聞くことができたので、参考になりました。
・「もっと早く知っていたかったと思います」が、今からトライしていきたいです。
・4つのシチュエーションを改めて振り返ったので、また、その問題がおこった時に本を読み返して実践していきたいです。

私の中で「自己効力感まつり」と称して、4つのシチュエーションを時間いっぱいシェアしました。始まる前は、どうなることかと心配でドキドキしていましたが、終わるころには、ワクワク感にかわっていました。
「石橋をたたきこわして渡らない」タイプの私ですが、勇気をだして開催してみて本当に良かったです。ご参加くださった皆様との出会いに感謝です。

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読書会は理論の紹介はなく実践のシェアだけでしたが、自己効力感を育む強みについてしっかり学び、ワークをする講座を開催します。
単発講座ですから、ご興味のある方は、のぞいてみてください。






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