講座を始めた理由 ニューヨーク編
~そもそも学びを始めた理由から~
こんにちは。
しかないかよこです。
私は、2年以上も講座を開講せずにいました。
私の後で講師になった方がどんどん開講していくのを横目に、
もっぱら事務の仕事と、Zoomの操作をしていました。
それなのに、突如として講座を開催したので、
周りから「どんな心境の変化?」と聞かれます。
周りから見たら突然でも、
私の中では、まったく突然ではなく、亀の歩みで少しずつ進んでいました。
そこで、今日はそのことを少し書いてみようと思います。
まず、私はそもそも講師になりたくて心理学を学んだのではなく、
思春期を迎えて、ますます理解不可能になる息子との関係を何とかしたくて、講座を受講し始めたのです。
初めて受講した時を思い返すと、今でも心がうきうきします。
日系幼稚園の屋根裏部屋の小さなお部屋で、
あり先生が小さなホワイトボードを片手に、熱心に教えてくださいました。
マズローの欲求の5段階の図は、目に焼き付いています。
最初は、「長男を理解したい」「何とか意思の疎通はできないものか?」と考え、その糸口を講座に求めていました。
でも、受講するにつれて、問題はそこじゃなくて、
自分のありようであることに気づきました。
自分の在り様に向き合うことは、たやすいことではなく、
いまだに、向き合えない部分もあります。
学べば学ぶほど、知れば知るほど、糸がもつれる感じもしました。
そんな中、先生がファシリテーター養成講座を開講することになりました。
いつもなら何も考えずに、申し込んでいた私ですが、
この時はさすがに、「ちょっと待てよ」
と心の声が聞こえました。
「別に教えたいわけじゃないし・・・。
私はアメリカ永住じゃないから資格を取ってもねぇ」
躊躇して申し込まない私の背中を押してくださったのは先生です。
当時、私は人が何か悩んでいると、「ほっとかれへんマインド」が発動し、心理学で学んだことを伝えていました。
でも、なかなか上手く伝わりません。
そのことを先生にお話ししたら、
「じゃあ、ファシリテーター養成講座をとってみたら?」となり
「それなら」というわけで受講にいたりました。
ファシリテーター養成講座はマンハッタンのユニオンスクエアで行われました。
初回に集まったメンバーをみてびっくり。
永住の方ばかりで、駐在は私だけでした。
私がいつも受講していたのは、ニューヨーク郊外での講座で、
受講生には、駐在の方もいらっしゃいました。
講座の最初に、
「この講座に貢献できることはなんでしょう?」と言われたときに、
結婚前に数年働いただけで、その後は専業主婦で、
ボランティア人生まっしぐらの私には、何のキャリアもありません。
在米○○年のまわりの皆さんの華々しいキャリアのお話を聞いていると、
何とも居心地が悪く「あー、この講座は私が受ける講座じゃなかった」と
後悔の嵐。
最後に、建物の外で写真をとりましたが、笑うに笑えず、
一刻も早くその場を立ち去りたかった、苦い思いを今だに覚えています。
そんな私ですが、周りの方に励まされ、
なんとかファシリテーター養成講座を修了できました。
当時は、体験講座のコンテンツも自分で作りましたが、
自分に自信のない私は先生のコンテンツの丸写しでした。
その後、同じ地域の認定講師の方お二人に声をかけていただき、
ポジティブペアレンティングサークルを始めました。
私は、ファリシテートすることに自信がないから、
その場に来ていた参加者のお子さんともっぱら遊んでいました。
しかし、ここでも、みなさんの励ましで、順番にファシリテートを担当することになりました。
半年ぐらいたって、ようやくエンジンがかかりかけたころ、time is up.
帰国の辞令がでました。
「これから」と思っていたので、本当に残念でした。
帰国してからは、子どもたちの受験と、日本への再適応を優先して過ごしました。
落ち着いたころに、研究所の事務のお仕事に声をかけていただきました。
これが、何とも楽しくて。まさに、水を得た魚のようでした。
私の強みである親切心(別名「ほっとかれへんマインド」)が最大限に活用できたからです。
(強みについては、こちらをご覧ください。)
まわりの認定講師の方が次々と講座を開催するのを横目に、
自己肯定感の低い私は、講座を開講するなんてハードルの高いことには着手できませんでした。成功するとわかっていないとできないのです。
「成功するかどうかわからないけどやってみよう」という自己効力感が低いのだと思います。
学んでいるけど実践できない。
でも、そんなジレンマを乗り越えられたのは、
やはりポジティブ心理学の学びでした。
では、どうして講座を開講に至ったかについては、また、次回。
今回、自分の来し方を振り返り、
私にとって必要なものは、必要な時に出会い、
人とペースは違うけれど、今が最適でレディネスなのだと
改めて思いました。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。