深夜図書館 ~第一話 心を軽くする人~
ここは『深夜図書館』
そして私はこの図書館に通い詰めている物書きだ。
この『深夜図書館』は虚構の世界に存在する図書館である。
しかし夜12時を過ぎると、現実世界の住人が時折迷い込んでくるのだ。
今夜はどんな人物がやって来るだろうか。
第一話 心を軽くする人今夜も私は一人、図書館で原稿用紙を広げている。
静かだ。とても静かだ。図書館はやはりこうでなくては。そして物書きにはやはりこういう環境がよく似合う。
物書きの中にはカフェのような賑やかな場所で書く者もいるようだが、私は