踊る鹿田は夏
この時期になると思い出すことがある。それは数年前、麻雀を嗜むゲーム仲間と1週間の期間をかけて行った大麻雀大会だ。僕はゲームだからできるという程度で、役はそこそこ覚えつつも、点数計算はまったくできないというレベル。まあそれでも夜中に酒を飲みながらネット上で卓を組んで過ごす時間が嫌いではなかった。そして結局は、言い出しっぺの僕が罰ゲームを受けるという事になったのである。
その罰ゲームの内容は
『1週間ツイッターの@マークの後ろに、”麻雀狂”つけて過ごす!』
というものだった。
🀄『鹿田草太@麻雀狂』🀄
である。
勿論自ら罰ゲームだとネタバラシすることは厳禁。その時突然麻雀狂となった鹿田に戸惑いを覚えたフォロワーもいたことだろう。それも含めてまあやってみたら楽しいもので、僕は
「寿司いっぺーくおー♪(一盃口:イーペーコー)」
「今日もピンフだなー♪(ピンフ:平和)」
など、まさに【駄!洒落】としか言いようのない、兎にも角にも仕様もないものををずっと呟いていた。
麻雀についての知識は素人以下しかないのに、麻雀狂としての呟きをしなくてはいけない鹿田。調べては呟くを繰り返していたから、まあおかげで麻雀の知識は増え、それはよかった。点数は未だにリーチが1000点!くらいしか分からないけれどね。(結局暗記なのだ、麻雀の点数も)
そしてありがたいことにその一週間でTwitterのフォロワーが減るという事はなく
(Twitterユーザーはみんなやさしいなぁーしみじみ)
なんて思っていたのだ。
だがその一週間後、罰ゲームの終わる日に
🐦実は罰ゲームでしたー!麻雀狂いは嘘だよ♪
と、罰ゲームだったことを公表し、無事名前から麻雀狂も削除したのだが、特にそれと言ってフォロワーさんからの反応はなかった。
メンバーもメンバーだ、みんなTwitterをやっていたのだから、もっといじってくれたならよかったのだ!
結局もともとだれも気にしていなかっただけ、という寂しい事実が露わとなるだけであった。
あ、鹿田です、よろしくね。
ま、そんな話も今では懐かしい酒の肴だけれど。数年前の話なのに随分遠く感じるのは、その間に挟んだ禍の年のせいなのか、自身の心持が関係しているのか、よくわからないが。麻雀セットも買ったがピークは過ぎて、牌たちは日の目を見ることなく暗く閉ざされた二つ折りの箱に包まれ、どこか奥の方にしまわれているのだ。
ボードゲームの類が僕は結構好きだ。
なんとなく炬燵を囲んでやるイメージがあるのは、懐古癖に起因するものだろうか。そうでなくても僕は元来出不精だから、動かず楽しめるものが好きなのだ。
特に秋から冬に関してはそれが顕著で、じっと障子に囲まれた四畳半に小さな炬燵をおいて、そこから動かず冬を越したい。そもそも、冬は人間に対してなにか得したものを与えてくれるか?
日照時間を奪い、ビタミン生産を止めては鬱々とさせ、その上無のような白に埋め尽くし、動植物を冬眠に至らせ、何一ついいことはないではないか!
…つい興奮してしまった。楽しく読んでくださっていた方には申し訳ない。詫びる。しかしダメなのだ、冬が近づくと意識するたびふつふつと、こんもりと、ドバドバと冬に対する嫌悪感が溢れ鹿田はそれに支配されてしまう。僕は冬が嫌いです!I hate winter!!すべての冬よ近寄るなああ!!
いつ鹿田にピンフは訪れるのか。
僕は今年の9月に潔く夏と決別しまた会おうといったのだ。もう鬼も笑わないだろ。随分と経った。年さえ越さないが、随分経った。鹿田はもう限界だ。早く、一刻もはやく夏よ来てくれね。
最後に。夏が踊る人の形象であるのに対し、冬の語源は「冷ゆ」とか寒さに「震るう」とか、大体が、欠ける。遊び心にかける。みなさん、それが冬の正体ですよ、鹿田は声を嗄らしていいたい。
因みに、夏の語源、漢字の由来皆さん分かります?
ははっ。すごいっすよ、さすが夏っすよ!
夏の字の由来は、踊りを踊っている人だ!そして、あつっ、だ!
ひゃっほー!
え?なに?さっき聞いた?
夏の語源?
いいの!冬が1回なら、夏は2回言いたい!
鹿田が、鹿田が権化となってやるからな、安心しろ夏!冬の間ずっと、鹿田が踊っていてやる、八木節だ!”夏=踊る人”なら 踊る僕は、踊っている間鹿田は夏、そういうことだろ!踊る、おどるぞーー!
またね!