鹿田、虫を撮る。3
出不精の肩書はどうしたと驚かれるほど休みとあらば出かけている僕である。もちろんやることと言えば虫撮りであきもせず草藪に入ったり、林の中に分け入っては宝石の如く煌めく素敵な虫に出会えやしないかと胸の鼓動を夏空へと高鳴らせた。まだまだ昆虫撮影力の乏しい僕だが、汗にまみれて結果煌めく写真たちを、ここにてお披露目しようじゃないか!
鹿田です、よろしくね。
この胸の高鳴る小道を見てほしい。この先にどんな草原が広がり虫たちと巡り合えるかと確かに高鳴った鹿田の胸を想像してみてほしい。眩しい世界に指を伸ばし、虫よ、と唱えたところで、そこに広がるのは数件連なる民家だった。
さて、これはガードレールにぶら下がった、一匹のミノムシ君の巣である。背景は三春町にある三春ダム。僕はつい先日、ここで、ついに、やつと、とうとう、邂逅したのである。もったいぶらずに披露しようじゃないか。
ジャン!!
ああなんてつぶらな瞳のかわいいハエトリグモさんだろう。この時鹿田はまだ深度合成が簡単にできることなどつゆ知らず活用していなかったからまじまじとみればピンボケである。深度合成さえしていたなら、ハエトリグモが食べているのが何か分かったのに残念。
ま、かわいいはかわいいが、しかしこれが今回の目的の虫じゃあない。もったいぶらずといいながら、もったいぶりたかったので、もったいぶってしまった。さてさてでは満を持して登場していただきましょうか。今日のスペシャルゲストはこちらの方です!
そう、とうとう念願の、ゾウムシの撮影に成功したのである!!
今までもほかの種類のゾウムシは見つけたことがあるのだけれど、このサイズのゾウムシは初めて。残念ながらアサミサガシムシさんの言っていた、オジロアシナガゾウムシ、アタマクチカクシゾウムシは見つけられていないけれど。因みに子のゾウムシの名前は調べてもわからなくて、Twitterで有志に尋ねたなら、マツアナアキゾウムシあたりではないかと教えていただいた。
サイズはこれくらい。もともと万年素人の上、片手で撮ったのでピントはブレブレであるが、サイズの確認であれば問題はないだろう。大きいよね。感動して大声で「うわぁああ」と叫んでしまった。そして触れたときの感動もまた大きかったな。でも触れているうちに死んだふりをされて、手のひらから転げては見失ってしまった。またいつかであえるだろ。
最後に上手に撮れたセマダラコガネを載せ、鹿田昆虫観察記を締めせていただく。昆虫観察はいいよ、夏を感じられる。
では、また!