久しぶりに


兄が暴れている。


今回は、イライラの吐け口として、壁やモノに八つ当たりをしているようだ。

ドーン、ドーン

家族が何を思おうが、恐怖を感じようが、親がローンを組んで一生懸命建てた家であろうが、お構いなしに。


ドーン、ドーン。


兄が死にたい、と言っている。


死ねばいいんじゃないかな?


だって、死にたいんでしょ?

じゃあ勝手に死ねばいいじゃん。

死を選ぶ選択をしたとしても、本人が望む行動を本人の意思決定に従って行われるのであれば、それはそういう選択肢のひとつだと、わたしは思う。

ドーンと家が揺れるたびに、わたしの心臓は怖くて震えている。

そして、兄に気を遣っておそるおそる言葉を発してしまう自分に、怒りが沸いて、絶望している。

ねぇ、べつに、死んでもいいんだよ。

今回は、(今のところ)発狂するほどではなく、質疑応答にきちんと答えられるくらいの発作だったようだ。


多分ね、生きたいから、暴れてるんだろ。

知ってるよ。


死にたい、死にたい、といいながら誰かに気付いてほしいから、こっちを見て欲しいから、暴れてるんでしょ。


子どもと一緒だね。



ある記事で、死にたいってすぐに思ってしまう人は、感情のからまりを上手くほどけない人なんだって書いてあった。(うろ覚えだけど。)

死にたい、って思うそのひとつ前に、悲しい、とか、悔しい、とか、そういう感情があるらしい。

それを上手く表現できない、感じられないから、死にたいって思うんだって。


わたしもたまに死にたくなるのは、育ちの問題なのかもしれないね。


結局、血が繋がった家族なんだな。



どうかこのまま静かに寝てくれますように。











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