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限界大学院生2021 ふりかえりその1

2021年も終わる。濃い1年だった。
今年は修士論文の研究執筆、就活と目まぐるしくバタバタと毎日のタスクをこなすのに精一杯な1年だった。たくさんの方々にお世話になりました。ありがとうございました。

いつかこの1年を振り返った時「あ〜この時こんなふうに考えてたんだな」となると思うから、ここに備忘録として残しておこうかな。まずは上半期。

まず、1月はゼミのzoomに保井先生が出てきてくれたことが何よりも嬉しかった。来年度は復帰できると思います、と言っていたな。

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あとはコロナに翻弄されすぎて、修論の調査ができるのか不安だった。毎日の感染者速報で一喜一憂して心をすり減らしていた時期。

そして「今年はグラレコを頑張ろう」と思って、大好きな「オードリーのオールナイトニッポン」で練習した。この回、面白すぎる。

(インスタ、フォローしてくれるとめちゃくちゃ喜びます)


2月 そろそろ就活ジャンと思いながら金髪でした 本当にやる気がなかった。自分の将来像が見えなかったし、どうにかなると思っていた。
そんな中で研究対象地域の栃木市嘉右衛門町伝建地区でまちの使い方を考える交流会をやった。

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地域の方々と話しながら、まちの未来を考える。すごく面白かったし、地域内での対話の1つ1つがまちを作っていくんだな〜と実感した。


そんなこんなで、就活をするのか、伝建地区に根ざして生きていくのか、ずっと悩んでいた。
保井先生に相談したら「決めるのは自分だけど、話を聞く限り今の古谷さんは企業に入って学びたいんだと思うよ。」と言われた。


3月 心を入れ替えてとりあえず就活を始めたもののESの書き方すらわからなかった 会社の説明会に出ても理系の学生ばかりで玉砕された(この記事に書いてます)まちづくり系のコンサル中心に受けようとしたけど、結局4社しか受けなかった。

あとは、「宇都宮でグラレコする」という夢が叶った。

簡単にいうと、宇都宮の公共空間をもっと居心地の良い空間にしようよ!という取り組み。大好きな宇都宮がもっと面白い場所になっていくことにワクワクが止まらなかったし、私のグラレコを見た宇都宮市民がまちづくりに興味を持ってくれたらいいなと思った。

そのほかにも、藻谷さんの講演会やら愛知工業大の防災サークル主催の大防災会議やら葛飾区受援訓練やら豊田市のエリマネ導入支援やらでグラレコをさせていただいた。いい経験になりました。このあたりからちょっとずつ防災に関心を向けるようになった〜(遅い)防災、自分には遠いもの・難しいものと思っていたけど、地域のつながりとか対話がいかに防災において重要であるか学んだ。ゼミで防災ゲームをやったりもした。

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あと、自分的にめちゃくちゃいい機会になったのが、Placemaking Week JAPAN 2021でグラレコをやらせていただいたこと!

プレイスメイキングに関わる国内外のプレーヤーの方々の話が聞けて楽しかった。し、人を動かす根本は「その場所への愛情」なんだなと実感できて泣きそうになった。(笑)この場所をもっと面白くしたい、と思ってもらえるような起爆剤のような存在になりたいと感じた。

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本当に怒涛のグラレコウィークだった。こんな本数をこなしたのは初めてだったけど、主催の方々に「影のMVP」って言ってもらえたのが嬉しかったし、グラレコの可能性を改めて考えることができた、本当にありがたい機会。これをきっかけに「グラフィックレコーダー」を名乗れるようになった。

そして3/26 に都市みらい推進機構主催で開催された「令和2年度エリアマネジメント実務勉強会」でグラレコをした。

組織、まち全体の「自立」。制度とネットワークを使いこなすことから生まれる創発。「稼ぐ」だけじゃなくて色々な意味での自立を考えた。
そしてこの日は宋先生、秋田さん、堀江さんとお花見(打ち上げ)もした。人生の大先輩の方々に進路相談に乗っていただけて嬉しかったし、自分がなりたいのはマネジメント人材なんだと気づき始めた。

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このシンポジウム、保井先生の講演があったのだけれど、機械が読み上げている収録?になっていて、すごく悲しかったことを覚えている。もう先生の声が聞けないのかもしれない、とこの時はじめて感じた。グラレコをしながら泣きそうになった。
そんなことを思っていたら、保井先生から病気の悪化と復帰ができなくなったことを告げられた。zoomを繋いで、2人で泣いた。「古谷さんの研究は今までの研究室の院生の中で一番私の分野に近いから、指導ができることが楽しみだった。これから、私の後継者のような存在になってね。」と言われたことが忘れられない。


4月。M2になってしまった。この辺りから宇都宮の実家に拠点を移して、修論の研究のための栃木市嘉右衛門町伝建地区に通うようになった。

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伝建地区のセルフリノベーション中の物件を貸してもらい、拠点にして調査をした。通りすがりのおじいちゃんに「まちがどんどん新しくなっていくことは嬉しいけど、大衆化したら悲しいな〜」という言葉をもらって、伝建地区に根付く人々の価値観・・・判断基準・・・とは?と考えるようになった。これが自分の修論の肝になった。

闘病中の保井先生とも定期的にzoomを繋いで、おしゃべりをすることが幸せだった。

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5月。就活。第一志望の会社(4社しか受けてないくせに第一志望とか生意気ですよね)に落ちた。出先で結果を知って泣きながら帰った。残りの駒は1社になって焦りすぎてパニックになった(笑)残りの駒の1社は、他に受けた会社と違ってソフトのまちづくりや防災に多く取り組む会社だった。面接に挑んで、代表の方にとてもありがたいお言葉を頂けたことを覚えている。「立派な都市プランナーを目指してください」と言われて嬉しかった。次の日内定の連絡をもらえて、嬉しすぎて駅のホームでガッツポーズをした。
何よりも、内定の報告を私より保井先生が喜んでくれて嬉しかった。「地域に寄り添い、専門知識や経験をもとに、一緒に未来を切り開く古谷栞さんにしかできないお仕事をしてください。」という言葉をくれて、ワンワン泣いた。この言葉が今の私を動かしてくれている。

そして5月には初めてグラレコの講座をした。

たくさんの人が参加してくれて、グラレコのコツややり方、体験ができて面白かった。グラレコを軸に人脈が広がっていく実感もあり、講座という形でなくもっとこうしてみんなで話せる場が欲しいなと思った。グラレコ講座、参加してくれた皆さんありがとうございました。またいつか開催したいな。

さらに、エリマネ人材育成研究会から「エリアマネジメント ケースメゾット 官民連携による地域経営の教科書」が学芸出版社から出版された!パフパフ

な、な、なんと、この本の挿絵を担当するという超BIG体験をした。
保井先生が書いた序章に私の描いた絵がある。本当にありがとうございます。

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エリアマネジメントの事例から「自分だったらどうする?」という視点で考えられる本。エリマネの本質から始め方、事例など盛りだくさんの一冊。
この本の出版記念として 5/27にはオンラインシンポジウムも開催され、グラレコをした。

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日々お世話になっている人材研の皆さんに混ぜてもらい、シンポジウムに参加した。北長瀬と石巻の事例から、コロナ禍でのエリマネのあり方や人材育成について考える機会となった。


6月。相変わらず調査で栃木に滞在したり、東京に戻ってバイトしたりバタバタしていた。調査では、伝建地区に関わるプレーヤーにインタビュー調査をした。

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↑インタビューを兼ねて渡良瀬遊水地に行った

あと、6月には保井先生が執筆した「WIRED vol.41」を読んだ。

テーマは「NEW NEIGHBORHOOD」地域のコミュニティが希薄になった現代社会で、新しい繋がり方とか地縁のあり方についてさまざまな視点から書かれていて、このご時世的にも興味深かった。
私は保井先生の書く文章が好きだ。欧米での「ネイバーフッドアプローチ」を起点に、福祉やコロナ禍を踏まえた新しいネイバーフッドの再編をズバッとした切り口でありつつ優しく寄り添ったように語ることが保井先生らしい。今も、もうダメだと弱気になった時に読み返している。


1〜6月での半年すらこんなにも色々なことがあった。この半年だけで色々なことを考えて、超特急で過ぎ去っていった。

もうこれ以上書く気力がない。けど、年が明けるまでに下半期編も書き終わりたいな・・・・ふう。

2021年上半期を象徴する曲はこちら。
孤独と祈り / カネコアヤノ


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