旅する薬膳師No.1 善光寺 蓮華院さま
長野県長野市にある善光寺には、39の宿坊があります。全国から参拝される方々を長い歴史の中で迎えた数々の宿坊が立ち並ぶ街並みは、時代が変わっても親しみある雰囲気です。
縁あって今回お邪魔させて頂いた蓮華院さまは、その歴史が古く
ご本尊は、明治維新まで天台宗寺院「顕光(けんこう)寺」だった長野市戸隠の戸隠神社ゆかりの仏像とされる本尊・弁財天像。
何の疑問もなく【戸隠神社】に幾度となく出向いていたのですが、もともとは神仏習合の寺として信仰を集めていたと説明を受け、お寺?!と驚きました。明治期の神仏分離で戸隠神社となり、多くの仏像が四散されたそうです。
関口慈円住職が古い資料を調べ、本尊・弁財天像がもともとは同神社九頭龍(くずりゅう)社にあったとも記されていることを発見し、蓮華院に来るまでに他の善光寺天台宗一山の寺院を転々とされていたことを知ったそうです。
ご住職がこの地へお越しになった当時は、ご本尊は通りに背を向ける形で置かれ閉ざされていたそうです。2016年の住職就任時から、弁財天像や宿坊本堂を修繕する計画を進められ、2022年にお披露目会が開催されました。
ご住職のお話はとても分かりやすく、引き込まれしまいます。何故、ご本尊の頭上に鳥居があるのか、座の下部には龍がいるのかなど、聞けばいくほど長い歴史の中で、日本人の信仰がどう変化したのか、ご本尊が歩まれたきた道、仏さまの意味など考えさせられました。
弁財天さまには、具体的に正直にお願いをしていいのですよとのご住職の言葉に、そう言えば自分は仏さまの前にあってまでも、
ーこんなお願いをしたら罰があたるかな
ーお願いしすぎ…
ーそれは自分の努力次第だよな
など悶々と考えていて素直ではないなと気づいてしまいました。(笑)
※実はこの時に貪欲に、素直に思いのうちをご本尊にお伝えしたのです!
何とも不思議な体験をすることになるとは知らず…(それは次回)
そんなお話を伺った翌日は、18名の女性経営者、地元の事業主の皆さんがお越し下さいまして、【薬膳の本来の意味】について講座をさせて頂きました。
仏教・文化・医学・芸術が中国から日本へと届けられ、そこから薬膳・漢方が体系化されていったのですが、単なる料理ではなく【自己分析】を自身でするための【哲学】それが薬膳なのですが、現代社会においては、仏教と同じく人々の生活から遠い存在になっています。そんな時代背景についてお伝えさせて頂き、
五臓六腑の意味/五臓が発信している体のサインとその読み解き方/変調・不調にどう対応すればいいのか/メンタルケアに使える五行学にてついてお話をさせて頂きました。
薬膳と学ぶことのメリットをここで簡単にお伝えすると、
ー 自分の体と心の微妙な変化にすぐに気付けるようになる
ー 自分が抱えている(我慢・抑えている)本音を解放し
自分らしく自分を生きられるようになる
ー 不調・病気になる前に体の変化に気づき対応出来る
簡単に言えば五感を取り戻し、我慢せずに本音で毎日を生きられるということでしょうか。
旅をしながら、より多くの方が自分の中に抱え込んでいる本当の自分に気づき、もっと心地よく、軽やかに自分がやりたいことを実現しながら生きて頂くきっかけを作れたらと思っております。
Asuka