旅する薬膳師No.3 上田市鹿教湯温泉 ディアカフェ様
18年前に長野へ移住した際に、その名前に魅かれ一度は行ってみたいと思っていた鹿教湯温泉。鹿が温泉を教えてくれたという伝説からその名があるのですが、何とも柔らかく、肌馴染みの良い温泉でした。
今回お邪魔させて頂いたのは、まるで絵本から飛び出したような可愛らしい建物が印象的な文殊テラス Deear Caffee(ディアカフェ)
DEARとDEER(鹿)を掛け合わせたという店舗名。オーナー生田さんは、時代と共に経営が厳しくなっているこの鹿教湯温泉を元気にしたいという想いから、温泉入口にこのカフェを作られたそうです。ここを拠点に、温泉を訪れる方が増え、色々な方々の交流がスタートすればという地元愛溢れるカフェなのですが、何と!カフェの中には足湯があるこだわりよう。
今回は単に講座を開催するのではなく、長野県上田市の温泉郷が共に賑わいを取り戻せるような企画・イベントを構築したいというカフェスタッフ大池さんの熱い思いでコンテンツツアーを開催しました。
皆さんは、【レイライン】をご存じでしょうか。
古代の遺跡には直線的に並ぶよう建造されたものがあるという仮説で、その遺跡群が描く直線を意味するそうで実はこの上田市にもレイラインが見事な形で通る場所が!
朝四時に鹿教湯温泉を出発、車で15分のところにある生島足島神社を目指しました。残念ながら昨夜からの雨で、空全体が曇っていました。コンテンツツアーに参加下さった方が【大丈夫ですよ!晴れますよ!】と。
現地には私たちだけだろうねと話ながら向かったのにも関わらず、もうすでに大勢の方々を鳥居の前に待機されているではないですか。レイランをご存じの方の間では、とても有名なスポットだそうです。その勢いに少し押され気味になりましたが、晴れてくれることを祈りながら待つこと15分。
少しづつ空に光が顔を出してくれました。
そして5:10.強い自然のエネルギーに満ち溢れた朝日が鳥居を見事に通る瞬間を体験することが出来ました。わずか数分の出来事なのですが、どうしてこんなピンポイントで、この場所に、このタイミング、全ての条件がそろうことを昔の人は知り得たのか、何百年も前にこの同じ風景を何人の人が見たのだろうかと色々なことを考えてしまいました。
大池さんが実は冬至の夕日は、ちょうど鳥居の間反対に位置する神社の門に日が沈むということで、まさに陰陽を体験できるそうです。これは、冬至にも来なければね!と皆さんで盛り上がりました。
感動に浸っていると長野大学の学生さんたちが珈琲をふるまって下さいました。
発芽珈琲とレイラインをつなぎ地域を活性化したいという学生の皆さんの活動だそうです。これは、若い方々に薬膳・漢方を知って頂くきっかけになるかもしれないと私たちもワクワクしてしまいました。
地域には実は魅力的な資源、歴史、文化があり、こんな時代だからこそ
もう一度その大切さや年配者から若者へ伝え繋いでいくことが後々の大きな地域活性の力になるのだろうと実感した朝でした。
この旅の続きは次回へ。
旅する薬膳師 Asuka