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『宙わたる教室』同じ景色を私も見たい

■出会い

 YouTubeのBSよしもとだったかな?著者の伊与原新さんが登場している回を見てこの本には実際にモデルになった人達がいると知り、手に取りました。

■帯

 図書館で本を借りたので帯なしだった。

■受賞

 NHKドラマでギャラクシー賞の2024年12月度月間賞受賞

■読書感想

 定時制高校に通う、さまざまな事情を抱えた四人の生徒と、藤竹先生が科学部を立ち上げて火星のクレーターを再現を試みる物語。

 ただ定時制の生徒について書かれているだけでなく、全日制の生徒との兼ね合いも描かれている。学歴コンプレックスを持っている私には定時制高校に通う生徒の劣等感、自分は不良品なんじゃないかと思い、学ぶことに上手に向き合えない気持ちなど共感できた。

 なぜなら高卒で社会人になった私には「大学行ってないの?」と問われる場面が何度もあったからだ。生徒の一人である柳田岳人やなぎだたけとの悔しい気持ちがわかる。藤竹先生は彼に「この学校には、何だってある」と言った。その言葉が真実であると科学部を通して証明してくれる。

 あとがきには、この話のモデルになった方々について書かれていた。次のページを捲ると書かれている参考文献の量も多い。

 私もいずれは学びなおそうと思っているので、この物語にささやかながら勇気をもらった。

 

 

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