旧岩崎邸庭園@上野
上野不忍池で蓮を見た。
極楽浄土の絵のようだった。
たくさんの人が写真を撮っていた。
自撮りしている人もたくさんいた。
あの美しいものを背景にして、そこに自分が入っても見劣りしないと思える強さは見習いたい。
不忍池のすぐ近くに旧岩崎邸庭園がある。
ずっと行ってみたかったことをふと思い出し、行ってみた。
昔、人の手で作られた本物が残っている。
今の大量生産の工業製品とは全然違う。
こういう本物を見ておくのは偽の価値に騙されないために必要で、これも教養だと思う。
気温もそれほど高くなく気持ちが良かった。
同じタイミングで回っていた若い女性2人連れがずっとアホみたいなことをピーチクパーチク大声で話していた。
無知を堂々とさらけ出せるのはある意味強く、伸びしろがあるということ。
私も臆せず、堂々と生きていきたいし、こうありたいと思う。
ちなみに、建物に入る時靴を脱がなくてはいけない。
入り口で袋を渡され、それに靴を入れて館内をまわり、出口で履くルール。
館内にはスリッパ等なく裸足、もしくは靴下で歩くことになる。
館内は洋館づくりの部分は絨毯張り、和の造りの部分は畳張り。
どういう衛生観念でどういう履き物で行くかはあなた次第。
気になる人はアルコールテッシュを持っていくといいかもしれない。
昔、彼と暮らしていた時にも不忍池の蓮をみにきた。
あの時も1人できた。
明治の洋館を見ると2人で赤坂迎賓館に行ったことを思い出す。
どこに行っても昔のことが思い出されて胸が締め付けられる。
なかなか治らない傷口のように、薄い瘡蓋ができてもちょっとしたことですぐ剥がれてジクジクと痛む。
それでも新しいものをどんどん入れて、乾かして、剥がれて、また上から重ねて…という繰り返ししかこの傷は治せない。
この一年は無理そう。