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黒い安寧

ふつふつと薄黒い観念
煙のようにふわりとひとまわりし
液体金属のように蝕み

怠いから逝かない
それだけ
怠いから動かないから面倒臭いから逝かない
それだけのこと

生く理由も生かない理由もなにもない
どこに向かうわけでもないなんでもない
なんでもないから苦しいだけ

あてもないのに帰る場所があるのがときどき苦しい

草原で寝転ぶような穏やかさを
暗転する舞台のような爽快さを
寝息が重なるような心地良さを
あなたに求めた僕が悪いの

一瞬で亡くすような綱渡り
これでもやっとの結果なんだ
明かりを隠して何が見えるの

草原で寝転ぶような穏やかさを
暗転する舞台のような爽快さを
寝息が重なるような心地良さを
あなたに描いて今日も眠るの


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