野良のライオンを飼育する方法#1 足元にたんぽぽ
ー私は、またバイトをクビになってしまった…。
も〜何をやっても上手くいかない!!
今月は居酒屋、先月はカラオケ…先々月は…なんだっけ
ただ毎月バイトをクビになるともう本当に自分が社会不適合者なんじゃないかと思えてくる。
いや、もう少し時間があれば、きっと出来るのだと思う。
そう!間違いなくそうだ。私には時間が足りないのだ。
そしてそれ以上に、周りが辛抱強く私の成長を見守る必要があって、みんながきっとそれに気づいていないせっかちさんなだけなのだ。
「君って、傲慢だねぇ。」
せっかちだと人生損すると思うんだよなぁ。
だって人生100年時代だっていうし。
なぜ一ヶ月で見切ってしまうわけ!?も〜うちょっと辛抱強く、気長に待つって事ができないとさ…やる事なくなっちゃうと思わないかな?
いきなり全部できたら「なにそのパーフェクトヒューマン!ブラボー!」だろ普通!パチパチだよ、拍手喝采だよ。
「クビになった理由って、そういう所じゃない?」
うんうん、まぁ私は傲慢かもしれない。
クビになった理由もそうかもしれない。
もうちょっと成長を見守ってくれたら、私のうちに秘めている可能性をもっと開花できるっていうか…!?
それに私、本当にまちがってるかn…
まて
誰かいるぞ
しかも…私今の声に出てt、、、、、
「自分の内なる可能性を〜とかいう割には、人の心が読めるヤツがいるかもしれないって可能性は信じないんだなぁ」
は?
は???????????????????
絶対に誰かいる。てかキモイぞ!???
私は心の中で一人ボソボソ呟いているのに…何故外から声が聞こえるんだwwwwwwwwwwwwwwwwwくそこぇ
「オイ!姿を表せ!!!私がクビになって落ち込んでるのを知っていて、バカにしてるんだろう!ふざけんな、バカヤロー!」
「誰もそんなこと言うておらんだろ?自分がそう思ってるからそう聞こえるだけだ。」
私の足元に1匹の茶色い猫がやってきた。
尻尾をゆら〜とゆっくり一度振る。
「ミヤッ」
猫だ。