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2回の妊娠で2回とも妊娠高血圧症候群になった話

R2年に長女を、R6年に男女の双子を出産した私ですが、そのどちらも緊急帝王切開となってしまいました。
双子に至ってはあと数日で予定帝王切開の日だったのに…。

原因はどちらも同じ、妊娠高血圧症候群です。
正直双子の時には2回目ということもあり、「あ、またこれか」という感じで冷静に対応出来た部分もありました。

とは言え対応が遅れると命が危ない症状とのこと。
妊娠中の方、妊婦健診で高血圧を指摘された方。ぜひちょっと読んでいってもらえたら幸いです。


妊娠高血圧症候群って?

私は医療従事者ではありませんので、あくまで病院で言われたことを記憶を頼りに記載します。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠が原因で妊婦が高血圧になることだそう。
通常の高血圧とは違い、あくまで妊娠が原因のため、出産すると血圧は元に戻ります。
ただし裏を返せば、出産しない限り母体には負荷がかかり続けるということです。

血圧が上がると様々な症状が現れます。頭痛、目のチカチカ、みぞおちの痛みなどなど…。

私の場合は2回とも、この「みぞおちの痛み」とそれによる吐き気が主症状でした。

苦しみってどんな感じ?

ひとえに高血圧と言っても、それによって引き起こされる症状は人それぞれとのこと。
先に書いたように私の場合は「みぞおちの痛み」がありました。

その苦しみは前触れなく突然訪れます。
長女の時は予定日の4日後、双子の時は37週0日のことでした。
その直前まで全く何の自覚症状もなく元気いっぱいだったのに、急にみぞおち=胃のあたりが痛くて苦しくて、呼吸が浅くなるほどでした。
あと数時間我慢してくださいね、とか言われても到底我慢できないような痛みです。
私の場合はみぞおちにつられて背中の方も痛く、これもまた辛かった…。

特に長女の場合は予定日超過だったこともあり、これは陣痛か?とはじめは思いました。
ですが、陣痛と違って痛みの波が全く無いのです。

波がない、ずっと続く痛みは要注意。産院の母親学級でそう教えられていたことを思い出してすぐに電話、救急で駆け込んでそのまま緊急帝王切開となりました。

妊娠している限り治まらないのが、妊娠高血圧症候群。
母体が苦しんで限界の場合は、出産するしか無いんですよね。
また、母体が苦しいと当然胎児も苦しくなってしまうので、お医者さんの帝王切開の提案には迷いなくお願いします!と伝えました。

結果、どちらの妊娠でも無事元気な産声が聞けて本当に良かったです。
(休日、夜間、緊急、とオプション盛り盛りになってしまい請求は大変なことになりましたがこれも笑い話です)(双子は更に双子加算)

前兆はあったのか

先に書いた通り、緊急帝王切開=出産日の当日は苦しくなる直前まで超元気妊婦でした!
双子の時も、双子妊婦のわりに何の問題起きず、最後まで健診もオールオッケーだったくらいです。

ただ長女の時には、生まれる2日前の妊婦健診で血圧の上昇を指摘されていました。
数値は「133/74」。

妊婦でなければそこまで問題にならない数値ですが、その時の助産師さん(医師ではなく助産師健診の回でした)が心配して下さって、その日から毎日血圧を測るように言ってくれたのです。

お陰で体調が急変した時も「血圧のせいか!」と分かりましたが、その日の朝の血圧に異常があったかというとそうではなく。
また、双子妊娠中は初期から毎日血圧測定をしていましたが、こちらも直前まで問題なしでした。双子だとただでさえ血圧が上がるから気をつけてねーなんて言われていたのに、全然大丈夫で拍子抜けしていたくらいです。

それでも蓋を開けてみれば、やはり妊娠高血圧症候群による緊急帝王切開。
体調に異変が現れる前にどうにかするのは難しいのだろうなという印象ですね。

幸いだったこと

死にかけながらもどうにか2回とも無事出産できた私にとって、幸いだったことがいくつかあります。

1. 産院に地元の大きな総合病院を選んでいた

元の性格がネガティブで心配性のため、元々NICUのある地域で一番と言える大きな病院に通っていました。
お陰で救急で駆け込んだ後の対応もスムーズ。予定と違う病院に入院になった!なんてこともなく、安心感がありました。

2. 急変時、家族が傍にいた

これは本当に偶然なのですが、2回とも「休日・夜間・緊急」手術となった私。
お金は笑えるほど加算されましたが、お陰でどちらも夫が一緒にいる時でした。長女の時はたまたま、プラス実母も。

吐きまくりの体調不良で心細い中、一人で病院へたどり着くのはなかなか厳しいので、人手があったのは本当に幸いでした。

やっぱり出産はいつ何がどうなるか分からないので、特に正期産(37週0日)が過ぎたら旦那さんにはすぐ駆け付けられるところに居て欲しいですね。
後は陣痛タクシーを登録したり、タクシーアプリに病院と自宅を登録しておいたり、近くの親戚にお願いをしておいたり。ともかく出来る準備はしておくべきだと思いました。

出産にこんなに危険が伴うという実感がまだなかった長女妊娠時の夫が、37週過ぎても平気で一人で遊びに出て行ってがっくりしたのは、今となっては遠い話です。笑

3. どちらの出産も正期産を過ぎていた

予定日超過だった長女はもちろん、双子もギリギリ37週0日に入っており、加えて推定体重も2,500gを超えてからの急変でした。
つまり、赤ちゃんたちに外に出る準備がちゃんと整っていました。

お陰で突然の帝王切開も、大きな不安なく受け入れることが出来ました。
しっかり育ってくれた赤ちゃんに感謝。そこまでぎりぎり頑張った自分の身体に感謝です。

出産を終えるしか治す方法がない、とお医者さんが仰っていた妊娠高血圧症候群。
もちろんもっと早い週数で発症してしまい、早産にならざるを得ないこともあるようで、特に双子の時はこれが本当に怖かったです。
早めに産休に入り、出来るだけゆったり過ごしたり食事に気をつけたりはしていましたが、自分ではどうにもならないことのある世界。
いろんな幸いに感謝感謝です。

予後はどうだった?

産後の対応

出産すれば治る…とは言え、生まれてポーンと血圧が下がるわけではありません。
帝王切開の傷も痛む中、降圧剤を点滴されたりあるいは内服したりして、じわりじわりと血圧を下げて行きました。

私の場合はどちらも産後の入院中だけの処方で、その後は血圧は落ち着いています。

また、妊娠高血圧症候群の副産物として肝機能の悪化があるようで(ダメージを受けるのかな?)、私はこの数値がなかなか改善しませんでした。
とは言えこちらは徐々に落ち着くはずということで、特に薬などもなく完全に様子見。血液検査を繰り返し、1か月健診でOKを貰って終了となりました。

これで乗り切った!…からの大量出血

これは2回目となる、双子の出産をした後のことです。

妊娠高血圧症候群も2回目ともなると慣れたもので、痛みはあれど早めに病院へ駆け込み、双子も立派に生まれてくれました。
NICUに入ることもなく母子同室で過ごし、順調に回復をして退院し、2週間後健診も母子共に問題なし!

だったのですが…
その数日後、なんと夜中に子宮から大量出血!!
生理と同じく膣から、ペットボトルを逆さまにしたようなドバドバの赤黒い血とレバー状の塊がゴロゴロ…。

すぐに産院に電話をし、新生児の双子を残して一人でカテーテル手術+再入院となってしまいました。
正直なところ出産時より、この時の方が命の危機を感じました。

こちらの出血のはっきりとした原因は不明なのですが、妊娠によってもろくなっていた子宮内の血管から出血してしまったとのこと。
そしてこのような症状は、妊娠高血圧症候群だった人に多く見られる傾向がある、とのことです。
高血圧になると血管に負荷がかかってしまうんですね。

すぐに病院に駆け込んだのは良い判断でした。
失血死しなくて本当に良かったです。

避けることは出来ないけれど

妊娠高血圧症候群に限らず、妊娠出産に関わることは自分ではどうしよう
も出来ないことばかりだなとしみじみ思います。

早産も切迫も、他の病気も、あるいはもっと悲しい出来事だって、自分の力で避けることは出来ないですよね。

そもそも不妊の私たち夫婦。授かることから奇跡の連続です。

起きてしまうことはどうしようもないので、自分に出来るのはとにかく妊婦健診をしっかり受けること。そして少しでもおかしいなと思うことがあればすぐに産院に相談すること。遠慮なんてしないこと。これしかないなと思います。
後は出来れば、大きい病院にはじめからかかるのが安心でしょうか。
自分の娘たちが妊娠した時には、総合病院をおすすめしたいなと思ったり。

我が家の場合は、今となっては全てが丸く収まって本当に幸運だったと思います。
医療従事者の皆様と神様、どちらにも感謝の気持ちで手を合わせる毎日です。


ここまでお読みくださって、ありがとうございました!

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