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双子育児のAtoZ | 双子の授乳ってどんな感じ?

こんにちは。5学年差の長女+男女双子を育てているkoyukiです。

「双子の授乳ってどうやるの?」とよく聞かれます。特に、単胎児での授乳を経験したことのあるママさんに。
普通の授乳を分かっているからこそ、2人同時の授乳ってどうやるのか、疑問いっぱいになりますよね。

そこで今回のテーマは「双子の授乳」です。
個人的に一番悩み深かった部分を、素直にありのまま書いてみました。

「双子育児のAtoZ」では、わが家の双子育児のリアルや困った時の解決策、お役立ち情報などを記事にしていきます。双子を妊娠中で育児が不安な方や、今まさに困っている方に届けば幸いです。
そうでない方も、ちょっぴり不思議な双子育児の世界、どうぞ覗いていってください。


そもそも授乳には3種類ある

そもそも赤ちゃんの授乳には、方法が3通りありますよね。

「完全母乳」(完母) … 母乳だけで育てる
「完全ミルク」(完ミ) … 粉ミルクだけで育てる
「混合」 … 母乳と粉ミルク、どちらもあげる

それぞれにメリットとデメリットがあり、どれが良い!というわけではないと思います。ただ、なんとなく母乳推奨の産院は多いのではないでしょうか。

私が出産した総合病院でも、「完ミで育てます!!」という強い希望がなければ、普通の赤ちゃんと同じように産後すぐに母乳育児の練習が始まりました。

結果として、私は母乳が大量に出るタイプではないので産後直後から「混合」となり、その後数ヶ月今後育児が続くことになりました。

母乳、ミルク、混合とそれぞれ経験した中で、私が感じたメリットやデメリットは以下の通りです。

大前提。双子の授乳時間は揃える必要がある

双子とそれぞれの授乳方法について見る前に、大切な大前提をお伝えします。
私も実際に双子を育てるまで知らなかったのですが、双子の授乳時間(授乳のタイミング)は揃える必要があるんです。

たとえば、3時間ごとの授乳が必要な新生児。とはいえ、1時間で泣いちゃったり5時間寝ていたり、その時の赤ちゃんの状態によって前後するのが普通ですよね。
しかし双子の場合、授乳時間を揃えるために、1人が授乳になったらもう1人は寝ていても起こして飲ませる、ということになります。

なんだか可哀想な気がしますよね…私も最初は胸が痛みました。
でも、しょうがないんです。なぜなら双子がそれぞれの時間で授乳すると、1.5時間間隔での授乳となってしまい、お世話する大人がパンクしてしまいます。

双子の授乳時間を揃える。寝ていても起こす。これは低月齢の双子にとっては、鉄則だと思います。
(その後、授乳間隔が開き、大人も双子のお世話になれてくると、授乳時間がずれてもまあいいかとなってきます◎)

双子と母乳育児

人間は、母1人に赤ちゃん1人という状態が自然なんだそうです。双子はそれだけで異常妊娠。
当然、お母さんの母乳も1人分しか出ないと考えるのが妥当だと思います。

では、双子を完母で育てることは可能なのでしょうか?分かりません!
もしかしたら可能なのかもしれませんが、少なくとも私がネットや双子の親の会で見た感じでは、双子を完母で育てている人はいませんでした。

というのも、母乳育児ってそもそも量が足りるかどうか以前に、とてもしんどいんですよね。
それでも仮に完母を目指すとして、私は以下のように感じました。

双子×完母のメリット

・粉ミルク代が浮く
・赤ちゃんが泣いたときにすぐ授乳できる
・哺乳瓶や消毒液代などもかからない
・お出かけの時も荷物が少なくて済む

双子×完母のデメリット

・ママが双子から離れづらくなり、休めない
・ただでさえ双子妊娠出産でダメージを負った母体から更に栄養が奪われていく
・授乳も体力を使うのであちこち痛み、回復が遅れる
・授乳量が分からず、双子2人分の成長の心配が発生する場合がある

双子と完全ミルク

続いては、完全ミルクの場合について見てみましょう。
双子だと妊娠出産による母体へのダメージが大きくなることが多く、あえてはじめから完全ミルクを選ぶママも多いようです。

ちなみに、赤ちゃんが1人でミルクを飲めるよう、セルフ授乳クッションという商品が世の中には存在しています。完ミであればわりと早い段階からこれを導入する方が多いようです。

また、通常赤ちゃんにミルクで授乳する場合は抱っこをして飲ませると思います。しかし双子の場合、慣れてくると双子を寝かせて同時に哺乳瓶をくわえさせ、いっぺんに授乳させてあげられるようになります。

双子×完ミのメリット

・ママの身体が辛くならない
・他の人に双子のお世話をお願いしてぐっすり休める
・双子それぞれの授乳量が一目瞭然で安心できる
・ミルクだと比較的たっぷり寝てくれる
・大人が1人でも、双子に同時に授乳ができる

双子×完ミのデメリット

・母乳をあげられないのが寂しい
・粉ミルク代が高い、消費量が多いので発注管理が手間
・哺乳瓶や消毒液など、たくさん必要になる
・ミルクの準備や哺乳瓶を洗うのが手間
・お出かけの時に荷物が増える

双子と混合授乳

最後に、わが家が実際に選択した母乳+粉ミルクの混合授乳についてです。
母乳もちょっとあげたいけど、完母は体が辛すぎて無理だから混合にしよう!と思って決めました。
完母と完ミの良いとこどりのように思える混合ですが、実は以外と大変なことが多かったです。

双子×混合授乳には大きく3通りのやり方がある

これは実際にやってみて気づいたことなのですが、ひと口に「混合授乳」と言っても、大きく3通りのやり方があります。

①一度の授乳で、1人は母乳のみ、もう1人はミルクのみ
授乳の度、ミルクは1本だけ準備すれば済みます。大人が複数人いる場合、ママは母乳に集中し、もう1人は別な人にお願いすることが可能です。しばらくすると、ミルクのみの子はセルフ飲みをさせることも。母乳とミルクのバランスが偏らないよう、毎回入れ替える形になります。

②日中は2人とも母乳、夜間は2人ともミルクのみなど、時間帯で変える
母乳なら母乳!ミルクならミルク!とすることで、ミルクの準備の手間を減らすことができます。夜間をミルクにすればパパに夜間授乳を変わってもらうこともできますし、昼間をミルクにすればセルフ飲みをさせることも。また、夜間に母乳にすると布団から出ずに済むのも意外と楽ちんポイントです。

③一度の授乳で、2人とも母乳片方+ミルク追加
授乳の度、ミルクを2本用意する必要があります。しかも、ミルクを先に飲ませると中途半端に満腹になって母乳が拒否される可能性があるため、基本的には2人とも母乳を先にあげることに。そうなると双子の1人は待ち時間が発生し、大人が複数人いても授乳が進められない場合があります。

どれが一番大変か、お分かりですよね。そう、③です。
そしてわが家はその③のパターンだったのですが、毎回母乳もミルクもあげるのは本当に大変でした。しかも母乳待ち時間が発生し、1人を授乳している間もう1人が泣き続けたり、そのせいでゆっくり授乳できなかったり…。

どうして①②にしかなかったのかと言うと、理由は単純。1人であっても母乳で満足してくれないことが多かった(母乳量が多くなかった)からです。

双子×混合のメリット

・(少しずつでも)母乳をあげられる
・本当に辛い時にはミルクだけをあげる、など状況に応じて対応できる
・状況に応じて大人の手を使い分けることができる
・完ミよりは粉ミルク代がかからない
・ミルクの時には、セルフ飲みクッション等で1人飲みをしてもらうことができる

双子×混合のデメリット

・手間がかかる
・双子の母乳の授乳量が見えず、追加のミルクの廃棄率が高い気がする
・逆にミルクが足りなくて追加で作ることも多い気がする
・③のパターンの場合、一度の授乳時間が長くなる

ちなみに…同時母乳授乳のはなし

双子に母乳を授乳!というと、どういう姿が思い浮かびますか?
双子を左右に抱えて同時に母乳をあげる…?まさかな…と思う方もいらっしゃるかもしれません。実際、1人ずつあげることが多いとは思いますが、実は双子を左右に抱える授乳方法もひとつの正解なんです。

私が双子に同時に母乳をあげたのは、たったの3回。揃ってギャン泣きとなり、必要に迫られてやりました。

同時だと授乳時間は短縮できるし双子を同時に満足させてあげられますが、首も腰も座っていない双子を持ち上げるのも、姿勢を保つのもしんどかったので、日常でやろうとは思えませんでした。

ただ、世の中には双子の同時授乳用授乳クッションというのも売っており、難なくできる方もいらっしゃるんだと思います。すごすぎる。

どの授乳が良いかは、結局ママと双子の状態によって決まる

これは長女が赤ちゃんだった時も思ったことですが、どの授乳が良いかは結局ママと赤ちゃんがどんな状態かによって決まることだと思います。

あんまり妊娠中から「これで育てるぞ!」と意気込んでも、その通りにするのは難しかったりしますよね。
双子の場合は特に、ままならないことがたくさんあるので、日々お互いの様子を見ながら柔軟に決めていくのが良いかなと思いました。

出産0日目から混合育児を続けたわが家ですが、生後5ヶ月の後半には完全ミルクとなりました。これは双子がミルクに慣れ、飲む量が増え、揃って母乳を拒否したからです。

もう少し母乳をあげたい気持ちがあったので落ち込んだりもしましたが、母体にも双子にも無理のない卒乳だったので、これがベストなタイミングだったんだろうと今では思っています。
そんな風に、ママと双子の心身の声を聞きながら自然の流れに身を委ねるのも良いかなと思います。

意外と混合でも頑張れたので、もしも万が一、もう一度双子を育てることがあるとしたら、私はまた混合から始めます。(次はもうちょっと母乳が出て、①か②のパターンで済むといいな!)

おわりに

妊娠中、双子育児に関する特別なガイドブックをいろんなところから頂きました。しかし、どれを読んでもなんとなく双子との授乳生活がピンと来ず、結局産むまで実際の想像をイメージすることができませんでした。

今思うと、完母と完ミはなんとなく想像がつくから、混合のやり方が3通りあることをもっと詳しく教えて欲しかった。そんな気持ちで、今回授乳を最初のテーマに選びました。

双子との授乳生活は想像以上に大変で、時々大変すぎて笑えてきたりもします。単胎児と同じように丁寧に抱っこをしてミルクをあげられないことを、申し訳なく思ったりもします。
でもたぶん、双子育児をしているお家はみんな同じ。できる限りのことを精一杯やれば、それでじゅうぶんなのだと思います。

現在のわが家は、離乳食がはじまり更にカオスに。ここもまた乗り越えて記事としてお伝えできるよう、日々奮闘したいと思います。


この記事に書かれている内容はすべて、あくまでも「わが家の双子育児ではこうだった」という経験談です。メリットやデメリットもご家庭によって変わりますので、参考としてお捉え下さい。


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