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双子育児のAtoZ | 出産後の病院での過ごし方って?母子同室はどうなるの?

こんにちは。5学年差の長女+男女双子を育てているkoyukiです。

今回のテーマは「出産後の病院での過ごし方」です。
私は長女も双子も同じところで産んだのでひとつの病院しか知らないのですが、基本的には出産後の入院期間、少なくとも授乳の時間は、赤ちゃんとお母さんは一緒に過ごすものではないでしょうか。

ところが双子…。え?赤ちゃん2人もいてどうするの?となりますよね。実際産後の入院中にどんな生活をしていたのか、まるっとご紹介します。

「双子育児のAtoZ」では、わが家の双子育児のリアルや困った時の解決策、お役立ち情報などを記事にしていきます。双子を妊娠中で育児が不安な方や、今まさに困っている方に届けば幸いです。
そうでない方も、ちょっぴり不思議な双子育児の世界、どうぞ覗いていってください。


前提として、双子妊婦は産院を選べない

普通の妊婦さんであれば産院を選ぶ際、家からの距離や評判の良さを基準にされるのではないでしょうか。ご飯の美味しさや部屋の綺麗さ、サービスの良さなんかが気になることもあると思います。

しかし実は、双子妊婦は産院を選ぶことができません。
正確には、多胎児出産に対応できる大学病院や総合病院を選ばなければいけない、ということになります。そしてその選択肢は非常に少ないのです。

双子を妊娠している、ということは妊娠検査薬だけでは分からないので、はじめは普通のレディースクリニックなどにかかると思います。けれど双子を妊娠していると分かった瞬間紹介状を持たされ、大きな病院に転院となります。

私は元来心配性なので、たまたま長女の妊娠時も近くの総合病院を選んでいました。そのため、双子の時も長女と同じ病院で産むことができ、慣れた病院だったので安心感がありました。

ただ、長女の時は妊娠後期までは近くのレディースクリニックで妊婦健診を受けることが出来たのです。
大きな病院は、設備がしっかりしていてNICU(新生児集中治療室)などもあり安心できる一方、待ち時間が長かったり手続きが手間だったり通うのが大変、という側面があります。だから通常健診で問題がみられなければ、後期になって初めて総合病院での健診がはじまる、という流れでした。

しかし双子は、妊婦健診も初期からずっと総合病院。しかも助産師外来は不可で、ずっと医師の診察続き。手厚くてありがたいのですが通院が半日、時には1日がかりになるので、仕事も休まなければいけないことが多く、それだけで大変でした。

母子同室・母乳育児推奨の産院

長女と双子を産んだ総合病院は、母子同室・母乳育児推奨でした。
これはどういうことかと言うと、赤ちゃんが生まれたら可能な限りすぐにお母さんのところに連れて来てお母さんが面倒を見る、そしてなるべく母乳で頑張る、ということです。

控えめに言ってスパルタだった長女出産時

産後のお母さん、大なり小なりみんな痛いところがあり、疲弊していますよね。しかし、数時間後から突然24時間休みの無い新生児のお世話が始まるのです。控えめに言って、スパルタだと思います。(もちろん、そうするべき理由があるはよくよく分かっているのでただの弱音です…笑)

どうしても無理!という時には赤ちゃんは新生児室で預かってくれるのですが、助産師さんが自ら「預かろうか?」と言ってくれることはありません。赤ちゃんを預けるのは、特に叱られることや人を頼ることが苦手な私にとって、ものすごくハードルが高いことでした。

結果、私が入院中に、トイレとお風呂以外で長女を新生児室に預けた時間はゼロ。術後のひと晩以降、ボロボロの身体で長女をあやし、お世話し、はじめての母乳育児と格闘し続けました。

赤ちゃんは、コットという移動式の小さなベッドに寝かされています。そのコットを、4人部屋の自分のベッドの隣に並べてお世話し、泣けばコットごと授乳室へ移動して、そのくり返しの生活でした。

あまり眠らない長女との入院生活は、5日ほどでしたが壮絶で、今思い出しても「本当に辛かったな…」と思います。よく倒れずに頑張ったと思います。

双子って同室なんですか…?と助産師さんに聞いてみた

長女の時のそんな記憶があったので、双子を妊娠中、助産師さんに尋ねたことがあります。

「双子って、母子同室なんですか…?3人で一緒にいるってことですか?」

助産師さんの返事は曖昧でした。「まあ、そうだね!」みたいな感じで、なぜかふわっとしていました。入院期間の辛さが記憶にこびりついている私からすると真剣な問題だったのですが、助産師さんは細かい話をしてくれません。

その理由が判明したのは入院後でした。
多胎児出産を多く受け入れている地域の中核病院である産院でしたが、なんと、ここ数年双子が2人とも母子同室可能で産まれてくるパターンが無かったそうなのです。

どういうことかと言うと、実は双子は、通常の妊娠に比べて早産率がとても高く、出生体重も低いことが多いのです。双子は早く、小さく、産まれてくる。ひとり分のスペースに2人入っているわけですから、なんとなくわかる気がしますよね。

そして、早く小さく生まれてきた赤ちゃんは、NICUに入ることがよくあります。病院によって基準が違うとは思うのですが、私が生んだ総合病院では、以下の場合はNICUに入りますと言われました。

・出生体重が2,500g以下
・在胎週数が37週0日以下
・その他、何か心配ごとがある場合

双子が2人ともこれら全ての条件をクリアし、NICUに入らず普通の赤ちゃんと同じように母子同室が許可されることは非常に稀。そのため、お母さんと双子の3人が揃って母子同室になった例が、少なくともここ数年はない、ということでした。

少なくともどちらか1人は条件に引っかかったり、元気でも念のためNICUで様子見になったり、という場合がほとんどだそうです。双子が生まれても母子同室可が1人であれば、普通の出産とほぼ変わらない状況になりますよね。

幸運にもじゅうぶん大きく、元気に産まれてきてくれた双子たち

ところがわが家の双子。緊急帝王切開にはなってしまいましたが、2人とも2,500g以上、37週0日ぴったりで産まれてきてくれました。出産ギリギリまでNICUの話をされましたが、出てきてみれば2人とも元気いっぱい100点満点。本当に幸運なことだったと思います。

ということで、帝王切開だったので術後1日は長女の時同様さすがに赤ちゃんは預かってもらったのですが、その後は怒涛の母子同室が始まりました。

さすがにいきなり3人同室にはならなかった

双子が生まれた!とは言え、産んですぐ『双子の母』になれるわけではありません。上の子がいても久しぶりの新生児だし、2人もいるとおろおろしっぱなし。体調も最悪だし傷も痛みます。

母子同室、母乳育児に厳しい産院も、さすがにいきなり3人同室とはならず、安心しました。

1人ずつ交代で連れてきてもらった、入院2・3日目

入院2・3日目は、交代で双子1人ずつと同室で過ごしました。

たとえば『今日は双子兄くんと過ごす』となれば、兄くんとは昼も夜もずっと一緒です。日中、助産師さんに余裕のある時に妹ちゃんの方も連れてきてもらって、しばらく無理のない範囲で2人揃った姿を愛でていました。
次の日には逆にして、交互に一緒に過ごしていました。

一緒にいられない方の子は、新生児室で助産師さんに面倒を見てもらっています。授乳室に行くと触れられる位置だったので、ときどき会いに行っては触れたり、オムツを替えたりしていました。

母から離れて一人で寝かされているのを見るとかわいそうに感じたりもしましたが、現実、ボロボロの身体で急に2人を見ることはできないので、割り切って考えるようにしていました。

産院では、赤ちゃん1人1人について、授乳時間や量と排泄を紙で記録することになっていました。その記録を見ると、預かっていてもらった方の子が離れていた間にどんな様子で過ごしたのか、分かるようになっていました。

それ以降は、日中だけ3人一緒に過ごすように

「赤ちゃん2人とも連れてきていい?」と、助産師さんに言われたわけではありませんでした。あんなにスパルタだった産院ですが、長女を産んでから数年の間にずいぶん優しくなっていたのです。疲れているから、眠いから、という理由で新生児室に赤ちゃんを預けているお母さんがちらほらいました。

だから、私が言いださなければギリギリまで、ずっと1人ずつの母子同室でも良かったのかもしれません。
でも、やっぱりかわいくて、一緒にいたくて。自分から、「日中だけ、3人で母子同室してみます。」と言いました。

兄くんのコットの車輪がめちゃくちゃ動かしづらくて一人で移動できない問題などもあったのですが(その後、良いコットが空いたので交換してもらいました)、どうにか必死に双子の面倒を見続けました。

ただ、夜はもし双子の同時泣きを泣き止ませられないと他のお母さんの迷惑になるため、引き続き夜間だけは交互に新生児室で預かってもらいました。

夜中、片方に授乳をするために授乳室に行くと、助産師さんにミルクを飲ませてもらっているところに遭遇したりして、それはそれでなんだか特別扱いされている子みたいで可愛いかったです。

病室は個室にすべき?大部屋でも大丈夫?

病室ですが「なかなかの差額を払ってまで個室は別にな…」という性格だったので、私は大部屋を選びました。
大部屋でもみんなカーテンを閉めているし、わが家の双子に限っては同時泣きもそれほど無かったので、大部屋の人に迷惑をかけるようなことはほぼありませんでした。

ただ、想定外だったのは、双子のコットを2つ並べると狭い、ということです。
産婦人科の病床はコットを置く分広めになっていますが、それにしても2つ並べるとやはり狭かった…。隣の方のスペースや共有スペースを侵食しないかと、いつも気を遣っていました。

しかし、後半はちょうど病室移動があった際、双子であることに気づいたスタッフさんたちが「こうした方が広いよ!」と色々配置を変えてくれて、とても助かりました。

周りに気を遣うのが心配、という方や、双子が初産の方は、やっぱり個室の方が安心は安心だと思います。ただ、大部屋でも問題もなかったので、ご参考までに。

ちなみに、出産一時金は足りませんでした

ちなみに。現在、出産に対してもらえる出産一時金は、子ども1人につき50万円。長女の時は42万円だったので、ありがたくも増額されています。
双子なので、合計100万円貰えるということです。すごいですよね!

100万も貰えればきっと余るだろう。そんな気がしますよね。実際、出産時に問題がなかった方や、多少問題があっても管理入院などで済んだ方は、余ったという話も聞きました。

しかしわが家、なんと数十万円追加で払いました。
なぜなら日曜日の朝方に病院に駆け込み帝王切開となってしまったため、”緊急”帝王切開、休日診療、夜間診療、そして双子…とオプション役満かな?というくらい追加料金増し増しになってしまったからです。
長女も同じく休日夜間緊急だったため、足が出ました。私が妊娠高血圧症候群体質なばかりに…。

命に代えられるものはありません。私も子どもたちも無事だったので、お金なんてどうでもいいとは思っていますが、現実としてこういうことがあるのでご注意くださいね。

振り返ると、ちょっと無理してた。もっと甘えるのも大事◎

改める振り返ってみると、ちょっと無理をして頑張った入院生活でした。せっかく病院側が優しくなってくれたのだし、もっと甘えて、しっかり体を休める時間を作るべきだったと思います。

というのも、私は双子と一緒に元気に退院したその3週間後、ひとりで緊急再入院することになってしまいました。産後すぐ、術後すぐに、もっと落ち着いて体を休めていたら違ったかもしれません。

双子育児は間違いなく過酷です。ただでさえ過酷な新生児が2人いるので、これはもう物理的に間違いありません。そして、わが家の双子は大きめだったとはいえ、それでも2,500gずつ。小さめに産まれる双子は哺乳力なども弱いため、それだけで大きい子より育てるのが大変という話も聞きます。

母子同室には母子同室で大切な意味がありますが、無理だけはしないでね!と、倒れた経験者は声を大にしてお伝えしたいです。

でも、双子2人と母1人、3人で過ごす母子同室はとても特別な時間でした。きっと良い記憶になると思うので、可能な状況であれば無理のない範囲で、ぜひチャレンジして欲しいと思います。


この記事に書かれている内容はすべて、あくまでも「わが家の双子育児ではこうだった」という経験談です。メリットやデメリットもご家庭によって変わりますので、参考としてお捉え下さい。

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