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「私」を受け止めていただき、ありがとう【創作大賞 あとがきにかえて】

5児の母、shiiimoです。
今日で創作大賞、締め切りですね。


7月。衝撃的な出会いがあり。決意してから一念発起。
適当にハッシュタグだけ付けて、満足して終わろうと思っていた創作大賞。
私は与えられたきっかけをもとに。
また、小説を書こうと思い立った。


(ちなみに仕上げたのはこちらです。5話までありますがサクサク読めるはずですよ……ヒソヒソ)

なんだか自分でハードルを上げてしまうのであまり詳細を書かないようにしては来たのだが、せっかくなので記載する。


かつて、大学では小説創作ゼミに所属していた。
それまでもずっと、書くことが好きで、毎年夏には読書感想文を提出したり、部活でバドミントンの大会に出る傍ら、高校の自由課題で小説を提出するようなオンナだった。
そんな私にとってゼミの時間は。とても、とても楽しかった。

最後の卒業論文も、そのゼミでは小説を仕上げて提出する。
私は渾身の一作を自分なりに生み出し、それはその後ちょっとした賞を授賞して、文芸雑誌に掲載された。

しかしそれを授賞したのは、私がとっくに卒業して、社会人1年目として毎晩涙を流しながらヒイヒイ言っているときだった。
急な連絡だった。賞を授賞したこと。文芸雑誌に掲載されること。
とてもうれしかった。
でも、私は正直、目の前の仕事が激務すぎて、とてもではないがすでに終えたはずの小説を添削したり、編集の方と何度もやり取りする余裕はまったくなかった。
それでもなんとか、仕事の合間を縫って、記事の掲載までを終えた私。
その後も編集の人が連絡をとりましょうなど言ってくれていた記憶であるが、私は「仕事が落ち着いたら……」なんて言って。
原稿を紙で掲載するまでの、その長い道のりにすっかり心が折れて。
その機会をみすみす逃したのだ。


後になってから、いや、今でもとても後悔している。
あのときの選択を誤らなければ。私は今、別のことをしていたのではないか。
そんな未来の想像が頭をかすめる。
しかし、もう遅い。そう思って、目の前の仕事にますますのめり込むしかなかった。


そんな過去の私を、noteは救い上げてくれた。
ここでは、書いた文章に誰かが「スキです」と心を添えてくれる場所があった。

noteやろう。
そう思い立ったのが、5人目の育休がもう終わってしまう間近の今年4月。
今日まで。なんて濃い数か月だったのだろう。
でも、こうしてこの世界に来れたから、私はまた、作品を生み出すことができた。
さまざまな巡り合わせに、感謝をしたい。




小説創作ゼミで、指導していた先生に言われたことがある。
私はそれまでは、山場がほしいあまりに、驚きの展開を設けたり、なんだか主人公が報われないような話にしてしまうこともあった。
お互いの作品を評論しあう授業、その日の終わりに先生は言った。

「自分が生み出す作品の人物は、この世界のどこかに、本当に生きていて息をしている。そう思って、救いのある話にしてあげて」

ああ。確かにそうだ。そう思った。
私。自分が生み出した子たちを、幸せにできるんだ。
いや。私が幸せにしてあげなくては、と。

また、「書くならとにかく実際の裏までを調べ上げて。現実味のない話に関しては、当然リアリティは生まれない」とも教わった。
私は、もともと知らない話を想像では補えない不器用な人間。リアルを追い求めれば自然と、自分に近しい人物になっていった。


今回描いた主人公は、当然ながら私ではない。私は仕事において昇進は求めていないし、ITの高度な国家資格なんて持っていないし、元々親も養護学校教員で、発達障害についてもわりと受け止めるのは早かった。
でも私が、作品を生み出そうと思った時。自然と生まれてきたのが「愛」だった。

愛は悩む。悩み続ける。
でも目の前のことも手を抜いたりしない。教育という現場で自分の居場所を求め、そして母として邁進する。
彼女の葛藤は、かつてのいろんなものを抱え込みすぎた私であり、そしてこの世の知らぬ誰かの葛藤だ。

「母」になって初めて作品を残してみて。
大学時代と比較して常に考えることも多いし、時間は限られているし、うまい言葉は出てこないし…………
いろいろ、鈍っている感覚を取り戻しながらの試行錯誤の日々だった。

その間も長女は学校に行けないなりに、担任の先生にだけ会いに行くというので連れて行ったり。次女が自分だけ宿題を頑張っているという理不尽さに気づいて涙したり。双子の保育園イヤイヤをなんとか必殺ハイチュウでいさめたり。三男はでっかいう〇こに苦戦して泣いていたりした。

その隙間の時間に小説に向き合った。
難しかった。でもすごく、充実していた。
ときに、涙を流しながら、ひたすら手を止めずに書き進めたこともあった。これは私ではないけれど。いつかの私だったのかもしれない。
早く救ってあげたい。
その一心で、後半は一気に書き上げた。


私はもともと、量産できるタイプではけしてない。次に作品に着手することがあるのかもわからない。
でも、まだ、私の心は「伝えたい」と言っているのがわかる。
だから、このnoteの地で、明日もまた拙いささやきを記事にしていく。

大好きなあなたに、これからも心の内側を伝えたいから。



作品の感想を、コメントですぐにいただけるなんて、すごくいい環境だなあなんて。ひしひしと感じています。
涙を流し、心を重ねてくださった方もたくさんいて。本当に、なんて恵まれているのだろうと痛感する。

そして感想記事までいただいて……感謝感謝です。。

RaMさん💛
「ファンです」だなんて公言してくださり、shiiimoは感激でした。
小説では、あまりに多くを語りすぎるとしらけるので、表現を省略せざるをえないこともあるのですが(私の場合)、心の機微、複雑な部分などまで、丁寧に救い上げてくださる感想記事でした。
実は私も、書くことによって救われたかったのかもしれない。そう思いました。
いつもいつも、ありがとうございます✨
RaMさんのお仕事小説も素敵なお話です。みなさんぜひご一読ください!

読んで即日、こんなに想いの詰まった記事をくださったマイトンさん
マイトンさんが素敵に紹介してくださったので、それをきっかけに読んでくださった方、たくさんいるように思います。

マイトンさんも、ご自身の家族と重ね合わせながら、複雑な感情を絡ませながら、涙して読んでくださったとのこと。
多感な時期のお子さんに向き合うのに、苦戦している記事も拝見していたので、とても気持ちが伝わってきました。でも、こうしてこの小説で涙を流すマイトンさんの思い。きっと、ご家族には届いています。ともにがんばりましょう😊

晴れパンさん✨
不登校開始時期も同じくらいの不登校母仲間、晴れパンさん。今はご自身や家庭の環境もめまぐるしく変わられていてきっとお忙しかったと思う中で、目を通していただき、感想まで! すごくうれしかったです。
普段の、不登校に振り回され浮いたり沈んだりしている最中、いつも背中を押してもらっています。そんな晴れパンさんに、私の心の内をさらにみられるような気持ちで、読んだと言われたときはドキドキでしたが(笑)
「こんな気持ちがあった」。そう感じながら、愛を見つめていただき、とてもありがたく思いました。これからもよろしくお願いします✨


みなさんの感想記事、コメント、何度も何度も読んでいます。
いつもありがとうございます。
すでに大満足の創作大賞です。

この想いを書き留めるべく、みくまゆたんさんの企画に参加いたしました。
素敵な企画をありがとうございます。創作大賞のおかげでみくまゆたんさんにも出会うことができました。出会いに感謝します✨

ここからまた、noteの世界で、たくさんの出会いに期待して。
どうぞみなさま、引き続きよろしくお願いいたします🍀



#創作大賞2024あとがき集

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髙塚しいも(shiiimo)|5児の母
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