喪失の話
あんなに欲しかったのに手に入れた瞬間、心の手前で止まって異物になってしまった。
こうやって好きが欲望に代わって、千切られ、捨てられていく過程で生まれた物達が、宇宙になって拡大する。
無限大くるくる、
土星の輪っかを走る○
必要な事は無駄で出来ていると言い切る君の表面が剥がれて、また宇宙が出来てしまった。
悲しいのは本当にそれだけ。
あったものは最初から無かったと同じなので大丈夫です。
心の安寧は多分死ぬまで訪れないので、
永遠仮死と蘇生を繰り返す。
電気を消す。
間接照明を点ける。
きっと最後まで。
おやすみなさい