失敗談追補
0.はじめに
私が(を、ではない)大好きである司法さんhttps://x.com/55e9c4kzssjtyp2?s=21&t=x-qoc0AcUmFZ0fR4ROTpGgが、私のポストを拡散してくださったことで、多くの方に記事を読んでいただくことができ、たくさんの「スキ」とフォローをいただけたことを本当に嬉しく思っています。
ありがとうございました。
記事を書く以上、それを読了した方がそれぞれの感想や意見をもち、思い思いの反応を示すことを、受け容れなければなりません。
むしろ、そのことに価値があるのであり、関心を寄せていただくこと自体が光栄なことです。
(もっとも、誹謗中傷や他人を不当に貶めたり、侮辱するような放言、攻撃的な言辞までをも優しく包み込む度量は私にはありませんが。)
そのなかで、「週あたり勉強時間が30時間」という、必ずしも記事の本質的でない部分がフォーカスされ、様々なポストがされていると聞きました。
そこで、この点についてのみ、少しだけ追補しておこうというのが今回の記事の趣旨です。
ちなみに、30時間ではなく、30時間「程度」であり、この時間は、机に座って連続的に没頭してできる勉強時間ではないことは、「搔き集め」「疲労困憊状態」という表現において示唆しています。
(なお、現在の司法試験、予備試験では、『読解力』の重要性が強調されています。)
発信の意図を正確にする責任は基本的に発信者にあるというべきです。
しかし、当該記事は論文、論述例ではなく、エッセイなのですから、読んでいただく方々にも意図を把握する試みをしていただきたい気持ちが少しだけあります。
また、あいまいに感じる部分は、決めつけではなく、質問等による確認をしていただけると幸甚です。
なお、すべての人に、自分のすべてを理解し、賞賛していただこうという野心や意欲は全くなく、それゆえに、くどくど0から自分自身のことを披瀝開陳するつもりはありません。
必要最小限の追補にとどめます。
1.「30時間」の意味
自分自身の「この2年間の」環境や状況を踏まえ、1週間で搔き集めることができる最大の目安が30時間であったということです。
また、この時間を確保できなければ、実力の維持向上は難しいという「体感」がありました。
私が相手をするのは、日本最高水準の頭脳達であり、最難関の法律問題であることを常に意識していました。
1日の流れは後述しますが、平日3~4時間、祝土日6~7時間で、平すと合計30時間です。
もっとも、特に平日は、「机に座ってできる勉強時間」は2時間が限界でした。
通勤時間は、「できたらいいな」ではなく、駅のホームで待っているところから職場に入るまでの30分程度、「必ず勉強する」ものでした。
これをできなくなったら受験をする資格がない、諦めろと、自分に言い聞かせ、車内が混雑してもできる内容、場合によっては有料指定席で移動するなど「工夫」をしました。
具体的な勉強内容は、前日の復習、暗記物、大塚刑法、アガルート判例百選スピード講義の聴講でした。
書籍を開くスペースがなければ、耳で勉強するなり、スマホに暗記すべき内容をまとめるなりすればよいですし、そうしていました。
ただし、この「30時間」を確保しようとする生活をそう長く続けることができないことは当初より覚悟していました。
また、自分自身の職場環境(異動)の変化や、家族のアクシデント(事故や病気、介護の問題)がいつ発生するかも予測できません。
もちろん、自分自身の健康や事故等についてもです。
ですから、今できること、目の前にある1分1秒を全力で搔き集めること、講座や書籍等に対する課金に加え、健康状態を高めることで、この1分1秒の質を最大化すること、これらを死に物狂いでやり続けることで「早期決着」する決意を、勉強開始時にしました。
したがって、本編の投稿に記した通り、令和4年予備試験短答式試験翌日から令和5年予備試験論文式試験までは、Xにポストをすることすらなく、閲覧も週1程度でしたし、その後もポストをするとしても多くて1日1回程度で、頻繁にポストしたり、徘徊して他人に頻繁に絡み倒している「暇」はありませんでした。
2.平日の流れ
一部上述しましたが、私の一日の流れは、以下のようになります。
5:30 起床~身支度と朝食(身支度には時間をかけます)
6:30 朝の電車に乗る
(勉強0.5時間、前日の反復反芻、講義聴講)
7:00 職場最寄り駅に着。
カフェで8:30過ぎまで勉強
(1.5時間、論文問題演習中心)
8:45 出勤
11:45 仮眠
12:00 昼食
12:15 カフェ等で勉強
(0.5時間、論文問題演習中心(反復系))
19:00過ぎ 退勤
19:10 夜の電車に乗る
(勉強0.5時間、論文問題脳内答案構成中心、講義聴講)
19:45 帰宅→食事+家事
20:30 勉強
(1時間、本日の勉強に関するインプット補充。
ただし眠くなることが多々。そこで、眠くなったら時間にかかわらずジムに行く)
21:40 ジム(自宅から5分のところにある24時間ジムで0.5時間勉強、暗記、本日の総復習。
無酸素のレスト中に暗記物、
有酸素バイクで基本書やテキスト、条文の読み込み)
23:00 帰宅→風呂→妻との会話等(最重要)
0:30 就寝
※当然、職場のチームやクライアントの都合で、
出勤時間が早まったり、残業時間が伸びることも多々あります。
逆に、18時にきっかり退勤できる日もありますし、金曜日は極力そうしていました。
私の職場「では」、残業時間の多さは能力の低さを示すだけでしかなく、残業代ではなく、時間内で成果を出して昇給や賞与の積み増しで年収をあげる工夫を継続しました。
もちろん、これは各人が身を置く職業や職場環境により、原始的不能な場合もあります。
私の職場はそうではなかったし、そうではないからこそ、予備試験、司法試験を目標にできたということです。
3.土日祝の流れ
家族との予定や(住宅街のため)近所づきあい、町内行事に左右されますし、
我が家は、自分の家事は自分ですることが原則なので(依存する関係にならないこと)、平日を楽にするための家事をまとめてする必要もあります。
土曜日~日曜日(一例)
7:30 起床→身支度→朝食
8:30 勉強(2時間、1週間の総復習@カフェ)
10:30 買い出し、クリーニング出し等家事
12:00 外食等
14:00 勉強(3時間、起案とその復習中心@鍵付きの書斎)
17:00 夕食準備~
19:00 勉強(1.5時間、インプット中心@鍵付きの書斎)
21:00 長めのジム(勉強0.5時間)
22:40 帰宅→風呂
0:00 就寝
7:00 起床→身支度→朝食→自宅掃除
8:30 勉強(2.5時間、起案とその復習中心@カフェ)
12:00 外食等
14:00 勉強(3時間、インプット中心@鍵付きの書斎)
17:00 夕食準備~
19:00 勉強(1.5時間、インプット中心@鍵付きの書斎)
21:00 長めのジム(勉強0.5時間)
22:40 帰宅→風呂
0:00 就寝
※自宅で勉強している時間は、持ち帰った「仕事」をしているという体です。
4.上記を実行するために
(1)大前提として、健康でなければならないと考えました(持病等を抱えながら挑戦されている方を否定する趣旨ではなく、自分のなかでの相対的な話です)。
健康オタクといわれるくらい知識を集め、また、多大な出費もしています。
ジムについても、バルクアップが本来の目的ではなく、心身(それに脳)ともに健康を増進するためということと、帰宅後、机では眠くなってしまう状況で、勉強時間を確保するための手段にすぎません。
タンパク質を毎日60グラム以上、鉄分等も(バッタさんおすすめのR1も)十二分に摂取しています。
(2)すでに周知ではありますが、脳のパフォーマンスを最大化できるよう、時間帯ごと(や場所ごと)に勉強内容を変えることもしています。
「神時間術」(樺沢氏著)等の書籍を参考にしました。
(3)仕事を効率的、効果的にこなす工夫も最大限しました。
上述以外に、自分の実力を上げることで職場環境の多くをコントロールできる余地を拡げていきました。
成約精度の向上及び案件金額を大口化するための提案力の強化、他人に振ることができる雑務を可能な限り振るための人間関係の構築はその一例です。
また、勤務時間内での移動等によるフィジカル面の消費をなるべく抑えるべく、スケジューリング(移動の効率化)の合理化やリモート会議・商談の比重を増やしたりもしました。
(4)うにいくらさんhttps://x.com/uni_ikura0777?s=21&t=x-qoc0AcUmFZ0fR4ROTpGgや、
おべんきょさん太郎さんhttps://x.com/0benky0shimash0?s=21&t=x-qoc0AcUmFZ0fR4ROTpGg等と異なり、
私には子がいないため、育児の負担はありません。
彼・彼女らの負担は、想像を絶するものであると思料します。
また、シャイニさんhttps://x.com/cfgmgkbkt3yz64c?s=21&t=x-qoc0AcUmFZ0fR4ROTpGgと同じ労働時間で、私が上記勉強時間を確保できたとも、同じ成果を出せたとも全く思いません。
これらの方は、可処分時間の限界と活用という点で、私が遠く及ばない存在です。
(同時に、彼彼女らのポストが私のモチベーションにもなりました。)
とはいえ、私にも家族がいるので、連休や夏休み、年末年始については相応の時間とお金を費やす必要があります。
家族との関係維持も挑戦するための前提になることが大半であるということです。
(5)大前提として、やりきるというゆるぎない覚悟と信念が必要になると思います。
私は、令和4年予備試験短答式試験の翌日から、令和6年司法試験まで、勉強を全くしなかった日は1日もありません。
また、令和5年予備試験論文試験直後から結果発表までの3か月、令和6年司法試験翌々日から11月6日の合格発表までの4か月も、試験前と変わらず、淡々と勉強を継続しました。
勉強をしたくないとか、だらけるという発想がなく、今そこにある1分1秒を全力で勉強に充て続けるだけでした。
本気で最大限やりつくすからこそ、限界も見え、その後を真摯に熟慮することもできます。
中途半端にだらだらしがみつくことだけはしないということを私は決意して勉強を始めました(考え方は人それぞれです)。
言い古されたことですが、できない理由を探し、現状の自分を許容することは、私には耐えがたいことでした。
繰り返しますが、いわゆる社会人に限らず、学部生さんも、ロー生さんも各人いろいろな事情を抱えて目標に向かわれていると思います。
その環境に応じて最善の努力をしている人は須らく、尊重されるべきで、他人がとやかく論評する資格はありません。
5.最後に
私は運よく結果を出せたことから、上記等はいわゆる「生存バイアス」と評価すべき個所もあろうかと思います。
私が正しいとも、他人に理解納得させようとも思ったことはありません。
自分を尊重しろ、しかし、他人は認めない、そういうスタンスの方をたまにお見かけしますが、他者を尊重しない人間が他人から大切にされるはずはないと思います。
他人と接する上での大前提は、そのかたをリスペクトすることで、自分より上か下かだけで対応を決めるような人間であってはいけないと常に気持ちを引き締めています。
また、自分にとって快適な人物ほど、気を遣わせて負担をかけているのでないかという配慮も忘れないようにしています。
私が受験生であったころ、いわゆる社会人合格者がどういう毎日を過ごしているのかを知りたかったのですが、合計勉強時間についての言及しかなく、実態をつかむことはできませんでした。
そのような方に少しでも参考にしていただければ、幸甚です。
加えて、私のバックグラウンドからすれば、私は、いわゆる『受験強者』に分類されると思います。
こういった部類の人間が皆、楽して簡単に才能だけで合格しているわけではなく、常に必死に、もがき悩みながら、犠牲を払いつつ、目標達成をしている実情を正直に発信する必要があるとも思いました。
こんなに楽に合格できる!というような宣伝や、それを期待させる合格者の発信等、それを羨ましがる風潮は、いい加減、改めるべきだとも考えています。
追補のつもりが、精神論が多い駄文となりましたことをお詫び申し上げます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。