🇮🇳②寝台列車でバラナシへ
ー インド3日目 ー
インド3日目。まだ元気。
安全を金で買いたくて、昨日インドカレーを食べたお店で朝食を取る。
お店の人にお湯とボウルをお願いをしてフリーズドライの味噌汁を作って飲んだ。
街を歩けば犬や牛の糞。
リキシャに乗ろうとすればふっかけられ、
そこから始まる激しい価格交渉。
日本がすでに恋しい。
ふと隣の席を見ると、
日本人らしき女の子を発見し、
思わず話しかけると、どうやら一人旅らしい。
治安の悪いインド、頑張って過ごして欲しい。
今日は近くのバザールに行き、アクセサリーやインドの民族衣装を見たりして過ごした。
今夜は寝台列車でバラナシまで移動する予定。
ー インド4日目 ー
寝台列車から朝日を見た。
途中スラム街のような場所を通過。
小屋とも呼べないような、建物に人が暮らしている様子が見えた。
生まれた環境である程度の人生が決まってしまうとしたら、自分はなんと恵まれた生活をしていたのだろう。
と考えを巡らす。
寝台列車では、階級の高い席しか空いておらず、
比較的安全に快適に過ごせた気がする。
移動途中何度も、チャイや水、その他食べ物の売り子が列車内を大きな声を出しながら移動していく。
チャイは旅の中で何度、どこで飲んでも美味しかった。きっとどこでも同じような配分で作れるのだろう。
夕食にはカレーをオーダーしてみたが、とても完食できないような味だった。
車内のトイレはすごく汚くて、毎回おしりを一切つけずに用を足す。
インド人にどうしているのか聞きたかった。
あさイチで、バラナシに到着するが、
ここでもリキシャおじさんと怒涛の値段交渉から始まる。
そういえばインドは鉄道のセキュリティが割としっかりしていて、
毎回手荷物検査や身体検査があるのも面白かった。
7キロ超えのバックパックを背負い、汗だくで次のホテルへチェックイン。
安心して部屋でぼーっとしていると、
まさかの玄関付近からねずみが入ってきた。
個人的にはゴキブリよりも嫌いなねずみ。
おもわず、きゃーっと叫んでしまう。
信じられない。。
すぐにホステルの人にいうと、
ああ、ここは1階だからね、と言い、ねずみとりを貸してくれた。
そういう問題ではない。
部屋を変えられないか?と問うと今日は満室で変えられないという。
ああ、今日は眠れるのだろうか。
徹夜でこの灼熱のインドで、挑んでくるインドおじさんと戦う気力はないだろう。
そんな思いが頭をぐるぐると駆け巡る。
どうにかベッドルームから他の部屋へとネズミを追い出し、鍵をかけた。
気持ちは落ち込む一方だったが、今日は念願のガンジスへ行くのだ。
こうしちゃいられなかった。
バラナシはエリア的に広いわけではなく、
リキシャで数十分でガンジス川の色々なゲートと呼ばれる箇所へ行くことができた。
今回は、アッシガードという一番メジャーなエリアへ。
夜だったからか、人が多すぎてあまり川が見られず、すぐに退散した。
近くにあったラッシー屋さんのフルーツラッシーが美味しすぎて、
今回の旅のベスト・オブフードをあげたいぐらいだった。
日本では台風が猛威を振るっているらしかった。
今夜はネズミを忘れられるくらい、たくさん歩いた。
ー インド5日目 ー
ベッドルームにはネズミは出ずだったが、部屋の電気をさんさんとつけた状態で、
一夜を過ごしたため、こころなしか疲れている。
今日も朝からガンジス川へリベンジ。
今回は、マニカルニカー・ガートという一番大きな火葬場へ。
あまり人がおらず、本当にここで死体が焼かれているのかいまいちピンとこない場所だった。
(後日別の火葬場で火葬を目の当たりにすることになる)
おでこに絵の具のようなもので、印をつけてこようとする仙人風なおじさんを避けて歩いたり、
ただでリキシャに乗せてやると言ってきたくせに、いざ降りるときに200ルピーをせがんでくるおじさんから走って逃げたりして、大変だった。
おじさんの生きるエネルギーは強い。
用事があり一旦ホテルへ戻り、
夕方に再度ガンジス川へ。
今回は夜に行われるであろう
「アールティ・プージャ」という、
ヒンドゥー教の祈りのセレモニーを見に出かけた。
願いを込めランタンを飛ばしたり、
そこら中にいる信者が、
一斉に大声で祈りを捧げたり、
男が火のついた棒を振り回し舞ったり、
鐘がなったり、
川の水をみんなにかかるように飛ばしたり、
一言では表せられないような
壮大で感動的なセレモニーだった。
余談だが、このセレモニーをよく見える場所で鑑賞するため、
ボートで川へ出て、観賞用の大型船にのぼり、
乗り込む途中で、先日200ルピーで購入したズボンの股が大破した。
腰にスカーフを巻き付けていたのが唯一の救い。
これがなかったら街ゆくインド人に、私のパンツを見せつけてしまうところだった。
危ない。
セレモニーが一段落すると、ろうそくと花の入った銀皿を売りつける、
老人やこどもに囲まれた。
これをガンジス川へ流すらしい。
ここでも、ぼったくられるだろうと思いながらも参加してみることにした。
銀皿を川に流し、現地の人のように祈りを捧げ、
ガンジス川の川の水を少しすくい頭にかけた。
ヒンドゥー教でもない自分が熱心に祈りを捧げている姿を現地の人はどう思うのだろうか。
帰り道、噂の屋台フード「パニプリ」を食す。
外のカリカリの衣が少し割れていて、
中にはスパイシーな汁がはいっており、
現地の人はその汁をちょっと捨てて、パクリと一口で食べる。
わんこそばのように、
食べたらもらう、食べたらもらう、を
繰り返すように食べていたので、真似して食べてみる。
美味しいと言われると首をかしげるが、
決して不味くはない、不思議な味がした。
ガンジスへの祈りが通じたのか、
ホステルの部屋にいたネズミはこの晩、
無事に捕獲されることとなった。
神はいたのだ。
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