小さくて快適な場所で、美味しいコーヒーを。
1年間ずっと物件見学をしていたわけではないんだけど、ようやく見つけて今月から住んでいるパリ15区の部屋が、小さいのだけどとにかく気に入っている。
まず直感として、家と相性が合いそうなこと
そして
必要なものがすべで揃っていること
チャームポイントがあること
無駄が、一つもないこと
オスマン時代のアパートなので、おそらく築150年程度と思うんだけど、部屋の中は改装されて綺麗。
アパートの1階の玄関は装飾の施された重厚なガラス扉で、開ける感触がカチャンとずっしりくるのがすごく好き。
エレベーター前には螺旋階段に沿ってバラ柄のステンドグラスがあり、そのエレベーターはリフトが木でできていてクラシック。
私の部屋は角部屋で7階建の6階なんだけど、上の人のお部屋が少し奥まって位置しているので、半最上階?といった感じ。
そのおかげで屋根裏部屋と下の部屋のいいとこ取りで、お部屋の壁が少し斜めでおしゃれ。眺めも良い。
いつも帰宅する時がホッと楽しみな瞬間で、アパートの外観をわざわざ見たくて、入る前に、つい遠くから全体を眺めてしまうのです。
大家さんがマメなので手入れもきちんとされていて、部屋の家具も使い勝手の良い便利でシンプルなものだけが置かれていて非常に感じが良い。
フランスあるあるで、鍵が閉まりづらかったり、支障無い程度の水漏れ箇所があったり、トイレの流れが弱かったり等々 住み始めてから気付いた小さな問題があったのだけど、毎日日曜大工の店に通って全て自分で直して、wifi工事も頼んで、生活に必要な道具も揃えた。
いじるのは元々好きだけど、しばらくやってなかったので、自分で直した時の達成感ひとしお。
ついでに、自分でやると、部屋への愛着がすごく湧く。
必要最低限なものだけでどんどん快適にしていく過程は、なかなかどうして楽しいものです。
ワードローブも、四季を通して着る全てのものがハンガーにかかってる分しかないのだけど、それがとても心地良い。
私はミニマリストとかそうのではないけれど、リュック一つで衣食住を全て背負って山に行っている経験も大きい。
山でテント泊をする時は、一晩だけの場所をいかに最大限、自分の快適な空間にするか。そこで与えられた条件で、どれだけ寛いでコーヒーを美味しく飲むか。
そういうわけで、山でも日本でもフランスでも、自分の身の回りを自分仕様に居心地良くする作業にハマっている。
毎朝この部屋で飲むコーヒーの時間は、質素だけれど、すごく贅沢で好きな日課。