ボトルネックはマネジャー?
今日はチームマネジメントについてちょっと思ったことを書きたいと思います。
ふつうチームにはマネジャーがいて、階層構造的にチームメンバーがいます。階層構造というのはマネジャーが偉いとか上とかいう意味ではなくて、責任を持った権限者がいるという意味でです。
実際、マネジャーはチームメンバーが仕事をしやすいように障害を取り除いたり、摩擦を減らしたりするように動くのが仕事で、チームとしてのパフォーマンスを上げることが使命なのかなと思います。
そういう意味でチームの運営責任があって、だから権限をもってるってことだと思うんです。
ですが、これだと中央集権的な感じになってしまって、すごくコストが掛かります。何かの重要な判断をするのが全部マネジャーだとすると、抱えてるプロジェクトが多いほど、マネジャーがボトルネックになりかねない。
そしてマネジャーも完璧人間なわけじゃないので、間違いだってあるはず。何かを判断する時って、多様性がよりあった方が変な方向に行く可能性も少ないですしね。
■ メンバーみんなでマネジメントすればいい
そんなわけで、チームメンバーみんながマネジャーになればいんじゃね?って思ったって話です。価値観、目的、基準などの軸が共有できてる人が複数人いれば、それぞれの視点で多様性を持って物事を進められそうです。
#まさにナルトの多重影分身のような
つまり、中央集権的な判断システムじゃなくて、自律分散的な判断システムにしたらいんじゃないかと思います。
チームメンバーそれぞれが仕事を進める上で、ある共通の条件(価値観、目的、基準など)で自由に動き、チーム全体として機能する。そんなセルオートマトン的な感じのチームが理想なんじゃないかなぁと。むしろこのセルオートマトンから着想を得たみたいなところもありますw
ここで「セルオートマトン」をざっと説明すると、アリのコロニーのようなものです。アリ一匹一匹は巣と餌の間をランダムに行き来します。この時、それぞれ揮発性のフェロモンを歩いた道に残します。
アリはそのフェロモンが強いほどそこに引き寄せられるという単純な特性を持ってますが、フェロモンは揮発性なので発されてから時間が経つほど弱くなります。
つまり、巣から餌の間のアリがたどった経路の中で短い経路ほど、フェロモンが残り、そこにアリが集まりやすくなる。そしてそこにアリが集まると、さらにフェロモンが強化されていく。
こうして誰か統率してるリーダーがいるわけでもなく、それぞれのアリが自由に動き、自然と群全体で最適経路に全員がたどり着くようなシステムになっています。
このようにセルオートマトンとは何か支配的な優先権があるわけではなく、ある条件下の元で各要素が行動し、全体として何かを形作ります。
■ 頭の中を常に共有する
話を戻します。
では、こんなセルオートマトン的なチームはどんな感じかなぁと考えたという話なんですが、プロジェクトの目的と価値観、基準が共有できていればいいんじゃないかと思っていて。
目的の共有なんていうのは、当たり前かもしれないですけど、常に定期確認した方がいいし、価値観や判断基準にしても、みんなでこういう時はこうだよねっていう感覚を共有している方がいい。
この辺をどうやって共有すればいいかっていうのを考えたんですが、実践あるのみだなと思って、仕事では下記のようなタスクフローを常に共有するようにしました。
ちなみに下のフローはmiroというアプリで作成しました。このアプリちょーおすすめです。
#miro
チームメンバー全員が全てのプロジェクトの流れと繋がり、状況が視覚的にわかるようにフローを作って共有。それぞれが各プロジェクトにおける自分のタスクを書き込み、追加。フローのどこに組み込むか、仕事の優先順位や順序的制約から考える。
一応名目上のマネジャーは、その能力があるとのことでその立場に置かれているわけだと思いますし、少なくともマネジメントの経験は一番あるはずなので、チームメンバーが組み込んだタスクの順番など、もっとこうした方がいいなんていう部分をフォローしてあげられると思います。
そんな中で、チームメンバーも経験を積むことができるし、逆にチームメンバーから質問や意見が出た時に、新しい気づきや成長が名目上のマネジャー側にもあって、チームメンバーの視点がプロジェクトをいい方向に進めることだってあると思います。
こうすれば、チームメンバー全員が同じ視座で仕事ができるようになってくるんじゃないかと。
そしてそうなってくれば、名目上のマネジャー1人に集権せず、チームメンバーに仕事に関する判断の権限の大部分を渡しちゃえば、仕事の進み方が何倍にも上がるだろうなと思います。名目上のマネジャーがいなくたって仕事が進みます。
もちろん、経験が少ないメンバーに権限を渡すといっても、それは名目上のマネジャーの自己責任であり、責任まで渡してしまってはいけませんが。
権限は分散し、責任は集積する。
覚悟はいるかもですが、これでチームが伸び伸び、パフォーマンスが上がれば、とてもチームとしての成長速度が上がるなぁと思いました。
■ 最後に
そんなこんなで、セルオートマトン的なチーム作りを始めたところです!チームメンバーからも早速いろいろ意見が出てて、いい雰囲気です。
単なる個別タスクを重要度や緊急度で優先順位を決めて実行するよりも、全体の繋がりがわかるし、仕事が進めやすいと好評を得てます。
これも心の師匠である尾原和啓さんの私塾での学びからの発想です。いつもありがとうございます。
まだまだマネジャーとしての力不足の僕がなんか偉そうにすみません💦
今後も仕事や私生活でいろいろ実験していければです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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