漫画『ウマ娘 シンデレラグレイ』を読んで興味を持ったので、作画している方について調べてみただけ。
こんにちは。
タイトル通りです。
スマホゲームを中心として、複数のメディアを横断している大型プロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』(Cygames、2016~)に連なるコミック作品『ウマ娘 シンデレラグレイ』(2020~)が人気となっています。
この作品群では実在の競走馬を擬人化しており、その点に関しては哲学的にもさまざまな問題提起ができそうですが、大方のメディアコンテンツ愛好者および競馬ファンからは、比較的好意的に受け取られています(私はPCの性能が悪すぎてゲームが作動しないのですが…。スマホも同じ)。
漫画作品「シンデレラグレイ」では灰色髪(葦毛)の美少女ランナーとして登場するオグリキャップが主人公で、岐阜の笠松競技場から東京の中央レースへとスカウトされます。そこからの快進撃が見ものであることは言を俟たないのですが、つまりこれは、一種のシンデレラ(灰かぶり姫)ストーリーであるわけです。
ストーリーが面白いのは当然として、この作品はとにかく絵が巧い。
ゴシップ的であまりいい趣味とは言えないことは承知の上で、やはり気になってしまいました。作画の久住太陽とはいったい何者なのだろうかと。
もちろん記事執筆にあたっては、風説の類には触れず、公刊されたものと公式的な情報以外は使用しないようにしています。
それで、久住さんって何者なの?
久住太陽(くずみ・たいよう)は、福岡県出身[注1]の漫画家。
漫画家としての経歴は、以下のようにまとめられます。
「仇霧のエデン」は、単なる読切ではなく「シンマンGP2016 season2」エントリー作品7 として掲載されています[注4]。このGP(Grand Prix=大賞)は、読者投票で票数がもっとも高かった作品が、『週刊ヤングジャンプ』誌での連載権を獲得するというものでした。
2016年のものは見つけられませんでしたが、2019年次の同GPに関する説明文では以下のように記されています ↓ 。
ちなみに「仇霧のエデン」が掲載されたこの回(2016 season2)を勝ち抜いたのは、茅ヶ崎 麻「TAMATA」でした[注5]。
ここでは連載の機会を逸したものの、描き続けたことで原作付き漫画の作画担当というポジションで再度読切漫画を掲載することになります。ここから「シンデレラグレイ」への間隙を跨ぐまで、あと一歩だったわけです。
彼の出身地である福岡県といえば、小倉競馬場が存在します。この競馬場は日本中央競馬会が所有しており、中央競馬の重賞レース(GIII)が開催される場所です[注6]。
やはり競馬好きなんだろうか、と思うと、作画の力の入りようにも頷けるというものです。「シンデレラグレイ」はこれからも末永く連載が続いてほしい作品で、応援していきたいという気持ちも本物なのですが、今回の調査を終えて、でもいつかは、久住さんのオリジナル連載漫画も読んでみたいなと、強く感じました。
注記
[注1] 『週刊ヤングジャンプ』2016年9/22号掲載のプロフィールには「出身地」として「福岡」とだけ記載。
[注2] 現物未入手・未確認。
[注3] 2016年時点で専門学校生であることから考えれば、2021年現在も20代半ばくらいの年齢であることが推測される。もちろん、単なる憶測に過ぎないため、流布は奨励しない。
[注4] エントリーは例年8作品のよう。
[注5] ヤングジャンプ・コミックス全4巻。なお「シンマンGP2016」の【season1】で勝ち抜いたのは田中基「悪童文庫」。
[注6] GⅢとして「小倉大賞典」、「小倉記念」、「北九州記念」、「小倉2歳ステークス」。障害競馬重賞レース(J-GⅢ)として「小倉サマージャンプ」が開催される。