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#518 DXで「理想と現実のギャップ」を埋める

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

音声はこちら。

いま、DXに関するお話をしています。昨日は「問題解決メソッドで、問題の「原因」をさぐる」という話をしました。

問題解決メソッドとは、サイボウズの「問題を解決するフレームワーク」で、5つのステップがあります。

  1. 問題を一言で言い表す

  2. 問題を「理想」「現実」「事実」「解釈」のマトリックスで表す

  3. 問題の「原因」を見つける

  4. 問題の「課題」を列挙する

  5. 課題に優先度をつける

昨日は、3番目の「問題の原因を見つける」という話をしました。

今日は、「問題の『課題』を列挙する」と、「課題の優先度をつける」という話をしてみたいと思います。

問題とは? 課題とは?

いまほど「問題の『課題』を列挙する」という話をしました。「問題」と「課題」は、何が違うの? と思われた方もいらっしゃるかもしれないですね。

そこで、「問題とは何か」「課題とは何か」について、おさらいをしていきましょう。

まず、「問題」です。問題とは、ステップ1の「問題を一言で言い表す」でもお話しました。

改めて、「問題」とは、「理想と現実のギャップ」のことを問題と言います。

この「問題」とは、必ずしも悪いということではありません。問題は、理想があるからこそ、現実とのギャップとして起きるのが問題です。

つぎに、課題ですが、「課題」とは、現実と理想の間のギャップを埋める。現実を理想に近づけるために「何をするか?」という具体的な行動計画のことを指します。

昨日、問題の「原因」を見つけるところでもお話しましたが、問題の原因とは、理想に対して、何かしらの問題があるときに、いま、行われていない行動が、原因であるという話をしましたね。

課題は、「〇〇していない」という原因に対して、「〇〇する」のように、原因を肯定表現にしたものであり、具体的に「行動していくための何か」ということになります。

課題の優先度をつける

問題を解決するための課題は1つとは限りません。複数ある場合もあります。

そこで、「何からやるか」という優先順位をつけた方が、行動には移しやすいんじゃないかなと思います。

そこで、行動に移すために、問題解決メソッドの5つ目のステップ、課題に優先度をつけます。

優先度は、感覚的につけてもいいんでしょうけど、効果が高いか低いか、コストが高いか低いか、みたいな形で、4つの軸で評価してみるとよいでしょう。できるだけコストが低く、効果が高そうなところから取り組むのがいいんでしょうね。

このような形で、問題を解決するためのは、5つのステップを踏んで考えてみよう……というのが、この「問題解決メソッド」です。

問題解決メソッドでもっとも大切なこと

問題解決メソッドで最も重要なことは何か? と言ったら、ステップ2の「理想と現実、事実と解釈の観点で、問題を捉え直してみる」ことです。

多くの場合、問題は曖昧です。そして、事実ではなく解釈で「これは問題だ」と捉えられているケースがほとんどです。

そこで、実際には、事実として何が起こっているのか。それを理想と現実でよく洗い出してみる。現実の事実として「何が起こっているのか?」、そして。「理想としては、どうなっている状態が理想なのか?」。これを、単に、良し悪しの解釈ではなく、事実として捉えて、具体的な数値や、具体的な状態で明確にしてみることが、問題を解決する際のポイントです。

この、課題の中に、情報に関するシステム化やデジタル化が入っていたら、そこは、デジタル化のポイントです。

DXを考える際には、必ずしもシステム化、デジタル化ありきで考えるのではなく、最初に「理想は何か?」「現実はどうか?」「問題は何か?」ということを十分に洗い出しておくこと。

それが、新たな取り組みをする上では、重要なんじゃないかと思います。

じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。

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