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#16 営業が苦手な元エンジニアが起業して行ったこと【竹内義晴のキャリア遍歴】

みなさま、いかがお過ごしでしょうか。今日も竹内義晴の「しごとのみらい」をお送りします。

いまですね、ボクの、これまでのキャリア編歴についてお話をしています。

前回は、それまで働いていたエンジニアの仕事、その管理職の仕事をやりきった感を持って離れて、いよいよ自分で仕事を始めるというお話をしましたね。

今回からは、ある意味、本当の意味で起業をして、自分で仕事を始めるというお話をしていくことになります。今日、どこまでお話をするのか、お話ができるのか、というところをあまり明確に決めてはいませんが、時間軸を追ってですね、できるところまで話してみようかなと思っています。

起業したものの「どうすれば、自分を知ってもらえるか?」

ボクが仕事を辞めて、人材育成の企業研修とか、 講演とかという仕事を始めようと思った時に、気持ち的にはやりきった感を持っていたし、やりきった感があることで、次の仕事に対する意欲とか、そういったものは結構高かったんですよね。

実は、それまでお世話になっていたIT企業を離れるまで、つまり、自分で仕事を始めるまでに、「仕事で自立するためには、自分を知ってもらう必要がある」と思っていたので、いわゆるマーケティングといいましょうか、自分を「どう知ってもらうか」ということは、以前お世話になっていたIT企業にいるときから、少しずつ勉強を始めていて、少しずつ発信をしたりしていたんですよね。

当時(2006年ごろ)、ブログとかメールマガジンとか、 そういったものがすでにあったので、それほどお金をかけずに、個人の企業でもお金をかけずに、多くの人に知ってもらうということができつつあった時期です。

そこで、「多くの人たちに知ってもらうためには、どうすればいいのか」を、学びながら実践するという感じだったんです。そこで、経営者の本であるとか、どうやって自分を知ってもらうかといった、マーケティングの本を読みながら、ちょっと成功を夢見ながらですね、独立して仕事を始めたという感じでしたね。

ただ実際のところ、スムーズだったかというと、 全然スムーズではなくて、 メールマガジンを書いたところで、地方の、特別著名でもなければ、何か実績があるわけでもない一個人が、世の中に仕事を作っていくというのはすごい難しくて。

やることはやっていたと思います。ブログを書いたり、メールマガジンを書いたりはしていました。だからといって、お客さんと出会えるわけでもなく……という感じが正直なところでしたよね。

営業が苦手。「どうすれば、顧客から声をかけてもらえるか?」を考える日々

ボクの住まいは、新潟のいわゆる中山間地なので、やれ人材育成だとか、やれコーチングだといったところで、周囲にお客さんになりそうな方々を見つけることが全くできませんでした。そもそもボク、いわゆる営業と呼ばれることが、 あんまり得意じゃないんですよね。

企画書を作ることはできるけれども、声をかけて、自分を売り込んでいく……。「営業=自分を売り込む」という解釈自体が、ちょっと違うかもしれませんけれども、自分で、声をかけて売り込んでいくというのが得意じゃないので、「いかに自分を気づいてもらうか」というか、文章で発信することによって、「この人はこういうことができる人だ」「こういうことだったら相談に乗ってくれそうだ」「だから、この人に相談を乗ってもらいたい」と、いかに顧客のほうから声をかけてもらえるか、ということを考えていました。

そういった手法を「ダイレクトレスポンスマーケティング」といったりもするんでしょうけど、そういった「いかに、お客様の方から声をかけていただくか」ということを考えた時に、地方の中山間地に住むボクにすると、手段はネットに行くしかなかったんですよね。そこで、毎日文章を書きまくるとか、メルマガを書きまくるみたいなことを日々行っていたっていう感じです。

以前の会社を辞める前にですね、ある程度お金を貯めてから辞めたんですけど、お金の減っていく怖さみたいなのも感じながら、少しずつ実践を重ねていったんですけれども、まぁ、泣かず飛ばずの日々が続いて。

仕方がないので、都市部の研修会社とか、そういうところで講師を募集している企業を探しては、提案書を作って回ってみたりもしましたね。ただ、そういったことをやっても、企業研修の講師を専業でやっていた実績はないので、なかなか形にならない……という日々が長く続きました。「これが機会で、世に出た」みたいなことを期待していましたよね。

メディアのブログに申し込み、記事を書きまくる

だから当時、自分のブログサイトでいろんな記事を作ったり、あとはいまも書いてるんですけれども、ITメディアというところのオルタナティブブログというところに申し込んで、多くの人に「いかに読んでもらうか」みたいな努力をしたりとか。

ほかにも、違うIT系のメディアのブログに申し込んで、記事を書くというのは、当時やっていたことですね。

ですね、2007年の後半だったと思うんですけど、CNET JAPANというところのですね、IT系メディアのブログアワードっていうのがあって、そのブログアワードに選ばれたんですよね。

当時、確か36歳ぐらいだったと思うんですけど、「36歳になって思う、プログラマー35歳定年説」という記事書いたんですよ。

IT業界って、35歳定年説みたいなのがあってですね。ボクの年代もちょうど35、6歳だったこともあり、「プログラマー35歳定年説は本当か?」みたいなことを書きました。その結果、ブログ記事がご評価いただいて、ブログアワードを取ることができたんです。

ブログアワードを取った時に、「やっとこれで、次に行けるかも?」って、すごい期待をしてですね、その受賞を式に臨んだんですよね。それが2007年12月かな。それをもって2008年「さあ、ボクの時代が来るかな?」と思いながら新たな年を迎えるわけですが……。

さぁ、新たな年がどうなっていくのかは、また明日お話しします。

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