見出し画像

#553 ミドルシニア以降におけるキャリア形成のステップ

竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。

音声はこちら。

ミドルシニアのキャリア形成についてお話しています

いま、ミドルシニア以降のキャリアについてお話をしています。

ミドルシニアと言っていますが、本来、キャリアというのは、実は年代はあまり関係ありません。自身のキャリアについて、若い時から、未来に対してどんなキャリアを歩んでいくのか? それを考えることは、本来、年齢はあまり関係ありません。

では、いま「ミドルシニア以降」とうたっているのはなぜか?

若い世代のキャリア形成は、会社の中でいろんなプログラムがあったりもするし、若い時は選択肢がたくさんあるので、それに乗っかっていれば、そんなに自分で考えなくてもいい時があります。

一方、ミドルシニア以降というのは、会社の中にはキャリアについて考えるプログラムがなかったり、自分自身でも、あまり考える機会がありません。ゆえに、自分自身で新たなキャリアを形成していくにしても、そのプロセスとして「どうしたらいいのかわからない」という現状を踏まえて、「いままでよりも長く生きる」ということを前提に、ミドルシニア以降の必要なキャリア形成についてお話をしています。

今日以降、ミドルシニア以降におけるキャリア形成のステップについてお話をしていきます。

なぜ、ステップでお話をするのか?

以前、ミドルシニア世代におけるリスケリングの問題について触れました。

これから人生100年時代を迎え、今後は新たなスキルが必要。だから、リスキリングしよう……という話題を多く耳にします。たしかに、理想はわかります。

けれども、資格を取ったからといって、すぐに仕事につながるわけではないのが実際のところです。未来のキャリアを形成していくためには、いくつかのステップが必要なのではないかと思っています。

これからお示しするのは、現在を含めると、大きく分けて5つのステップに分かれています。この、5 つのステップをさらに分解すると、2つずつのステップがあります。

ミドルシニア以降におけるキャリア形成5つのステップ
  1. 自分を知る

  2. 社会とつながる

の2 つです。

ミドルシニアのキャリアー自分を知る

「自分を知る」をもう少し具体的にしてみると、2つあります。

の1つ目は、「経験の抽象化・一般化」です。ここでいう抽象化・一般化とは、いままで会社の中で積んできた様々な経験を、より汎用性が高くなるように認識を変えることです。

例えば、いままで営業の仕事をしてきた場合、営業という仕事は、お客様に対して物を提供する仕事です。このように「営業=ものを売る」と考えると、いままでの経験を、他の仕事に活かそうとしたときに汎用性が低いですよね。

そこで、営業という仕事を「物事分かりやすく伝える」とか、「コミュニケーション力がある」のようにとらえると、いままでの経験を活かす汎用性がひろがります。

つまり、営業という業務や役割の捉え方を、もう少し大きく捉えたわけです。このように、個々の物事を、もう少し汎用性が高くなるように、捉え方を変えることを、抽象化や一般化と言います。

「自分を知る」の2つ目は「強みの言語化」です。普段、日常を過ごしていると、「自分は、何が強みなのか」「何を大事にしているのか」そういったことを考える機会は、あまりないかもしれなくて。

そこで、「わたしは何が強みで、何が大事なのか?」を言語化するのが 2 つ目です。

ミドルシニアのキャリアー社会とつながる


「社会とつながる」も2つに分けました。

1つ目が「これから必要な技術を身につける」です。最も分かりやすい話で言うと、 DXやデジタル化でしょうか。

今後、人口がどんどん減少していきます。そうなると、業務を効率化したり、やらなくてもいいことはやらないとしたり。業務を変えていく必要が出てきます。

このような時に、いままでの経験に加えて、これから世の中で必要になるであろう技術を身に着けておく必要がありそうです。

だからといって、必ずしも難しい話をしたいわけではありません。

例えば、デジタル化といっても、プログラミングの技術を誰もが身につけるのは難しいですよね。ですが、いまは、プログラムを書かなくても、業務に必要なアプリケーションができる便利なツールがあります。

このように、これから世の中で必要になる技術を身につけることが、社会とつながっていくひとつの要素になります。

2つ目は「社会との接点を作る」です。例えば、勉強会とか、イベントとか、あるいは、複業みたいなものもそうかもしれません。そのほかには「私はこうふ考えてますよ」といった情報発信も、社会に対して自分を知ってもらう社会との接点づくりです。

こういったステップが、ミドルシニア以降のみなさんが、今後長く活躍する上で必要なステップです。

まとめ

今日の話をまとめます。ミドルシニア以降のキャリア形成では、大きく分けて「自分を知る」「社会とつながる」の2つのステップがあります。「自分を知る」の中には「経験の抽象化・一般化」と「強みの言語化」。「社会とつながる」の中には、「これから必要な技術」と、「社会との接点を作る」の2つがあります。

これらのステップを一つひとつ積み重ねていくことによって、社会との接点が築かれるということです。

明日以降は、これらのステップについて、さらに具体的に見ていきたいと思います。

お知らせ:キャリアに関するイベントを開催します!

若手社員の離職防止や、ミドルシニアのキャリア形成を考える越境学習のイベント『若手の離職防止と中堅・ベテランのキャリア形成を考える 【新潟県妙高市】越境学習による「社員の行動変化」』を開催します! 若手からベテランまで、これからのキャリア形成を一緒に考え、語り合いませんか? 実際の取り組みも体験できます!

いいなと思ったら応援しよう!