仕事の研究

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最近の記事

⑯CREOコンタクトレンズ

「商品と生き様との関係性」の中に「意味」をつくっている事例を1つご紹介します。世界観を商品とコミュニケーションで生み出しています。 ※CD/企画/C/制作:武藤雄一さん(武藤事務所) CREO やさしく生きていこう篇  CREO やさしい強さ篇

    • ⑮受け取った人が語りたくなる物語

      受け取り手の心が動き、人に語りたくなることは、共感の連鎖を生みます。これまでに事例で登場した物語が、企業にとってどのような効果となったか説明します。 テイクアンドキヴ・ニーズのハウスウエディングの「小さな奇跡」をテーマにしたサービス展開とコミュニケーション展開をつくった時も、「結婚式を創るプロセスの物語への共感」と「結婚式当日とその語の物語への共感」を強く意識していました。 新郎新婦様それぞれが生まれてから今日までの家族の中の物語をもとに、家族や親しい人だけが知っているこ

      • ⑭インサイトは、現実と理想のギャップから導く

        仕事として関わった「その営みを信用につなげる銀行」という住信SBIネット銀行法人口座のメッセージへの想いについて話をします。 「日々の経営者の営み、不断の営みをAIとデータでしっかりと見ています。なので、決算書や事業説明などがなくても、あなたの経営に対して、どの程度の信用をつくれるかということに関して、書類や口頭での説明などは要りません。あなたが持っている信用は日頃の営みが証明してくれていますから。その営みを信用に変えていくことも、私たちの重要な役割のひとつです。」 とい

        • ⑬翻訳をして意味を創り、価値を再定義する

          「翻訳して意味をつくり、価値を再定義する」ということの理解が深まるような事例をいくつか紹介します。 「年賀状は贈り物だと思う」 日本郵便が2008年に展開した年賀状のキャンペーンのメッセージのキャッチコピー 年賀状(はがき)  ↓ 自分の気持ちを、自分自身を1年が始まる日に届けることができる贈り物 「やがて、いのちに変わるもの。」 ミツカングループのグループビジョンスローガン 食べもの  ↓ いのちに変わるもの 「いいウエディングには小さな奇跡が溢れている」

          ⑫「世界中のサンタが、日本に来てくれますように。」

          これはTabioで仕事をしているときに実施した、東日本大震災が起きた2011年のクリスマスギフトの展開の話です。 その年の3月11日、東北大震災が起こりました。宮城県や岩手県にも「靴下屋」の店舗があったこともあり、私は東北自動車道が仮開通した3月20日にレンタルしたプリウスの荷台に支援物資と段ボール箱4つ分の靴下を詰め込んで東京支店の社員と私の二人で仙台に行きました。 テレビで見たような津波で削がれた海岸沿いの名取市。市役所に段ボールに入った靴下を届けた時に、疲れ切った職

          ⑫「世界中のサンタが、日本に来てくれますように。」

          ⑪お客様から教えていただいた「目には見えない大切なもの」

          新しい市場を創るとうことは、言葉になっていない潜在的ニーズを掘り起こすことでもあります。テイクアンドギヴ・ニーズ社で仕事をしていた私は、とある地方会場のお客様対応から、共感の連鎖が、新しい市場を創る鍵になる、と考えるようになった話をします。 とある地方会場のお客様対応の時のことです。 新婦のお父様に教えていただいたことがあります。「美濃部さん、どうして私が娘と息子に結婚式をちゃんとやってもらいたかったかわかる?それはね、じいさんとばあさんの冥土の土産にしてもらいたかったか

          ⑪お客様から教えていただいた「目には見えない大切なもの」

          ⑩海外ウエディング事業会社のV字回復

          テイクアンドギヴ・ニーズ社の子会社だった海外ウエディングの事業会社がV字回復をしたときの話です。思考回路をベースに組み立てた展開事例です。 当時、テイクアンドギヴ・ニーズ社の子会社だった海外ウエディングの事業会社がV字回復をしたときのことです。それまでは、他社と大差のない一般的な海外ウエディングのサービスを展開していた同社の業績は今一つで、旅行代理店も取り扱いには力を入れていませんでした。 伸び代になる強みは、 日本にいるウエディングプランナーと現地(ハワイ、グァム、沖

          ⑩海外ウエディング事業会社のV字回復

          ⑨コンテクスト・ブランディング

          お客様になってほしい人の暮らしや人生との間に関係性をつくつるための意味づけをすることの大切さについて、Tabioの仕事を通じての話です。 Tabioで仕事をした際も、お店での状況を観察してあれこれと想像しました。そして、靴下というものをありとあらゆる角度から見ていき、意味づけをしていきました。 共感を生む表現をもってそれを伝えていくときは、「日本で1億人が身に着けているものは、1億人の生活に関係のあるものだから、それを媒介にして1億人の心を動かすことができるのではないか。

          ⑨コンテクスト・ブランディング

          ⑧PR TIMES社のミッションステートメント

          「起承転結を大切に、物語をつくる」の事例となる、PR TIMES社のミッションステートメントを掲載します。 行動者発の情報が、 人の心を揺さぶる時代へインターネットが人の生活に入りこみ始めて四半世紀。 一人ひとりが情報を編集・発信できるようになった。 そして、テクノロジーによってかき集められた情報が無造作に拡散されることも増え続けている。 本当に必要な情報や本当に触れたい感情や想いに出会う確率は、残念ながら、総じて減ってきている。 揺るぎない真実は、何を言ったかではなく、

          ⑧PR TIMES社のミッションステートメント

          ⑦「1円の重み」を大切にする

          「自腹でもやるか?」という自問自答で向き合った仕事の話です。 今から15年以上前のことです。 当時、テイクアンドギヴ・ニーズで仕事をしていたのですが、結婚情報誌の九州版が各県版に分冊化された時のことです。当時は、福岡に2店舗、熊本、鹿児島、大分、長崎にそれぞれ1店舗、合計6店舗がありました。 分冊化される前は、その情報誌の九州版に6店舗分の広告を出稿していました。それが分冊になると、福岡版、熊本版、鹿児島版、大分版、長崎版にそれぞれの広告を出稿しなくてはなりません。それ

          ⑦「1円の重み」を大切にする

          ⑥サイバーエージェント社での新規事業

          トラブル続きの中、「ないものは、つくる。」という考え方で、当時のサイバーエージェントで活躍していた人たちとの熱狂的な仕事を通じて身につけていったという話です。 2000年の秋だったと思います。 当時、担当していたメールマガジンの事業をやっていた際にトラブルが発生しました。大手クライアント企業とその広告を取り扱っていた大手広告代理店の方々にご迷惑をかけてしまいました。その広告代理店の責任者の方からは「出入り禁止」を言い渡されてしまったほどです。それからお会いすることも、電話

          ⑥サイバーエージェント社での新規事業

          ⑤デジタルホールディングス社のブランディングとPR

          「オプトホールディングという社名を変えて、デジタルシフト事業に注力していきたいと考えている。その際のブランディングやPRを考えてほしい」という相談を、デジタルホールディングスの代表取締役会長の鉢嶺登さんからいただき、プロジェクトとして推進したときの話です。 「オプトホールディングという社名を変えて、デジタルシフト事業に注力していきたいと考えている。その際のブランディングやPRを考えてほしい。」という相談を、デジタルホールディングスの代表取締役会長の鉢嶺登さんからいただいたの

          ⑤デジタルホールディングス社のブランディングとPR

          ④ソウルドアウト社のコーポレートブランディング

          「非常識を常識に」して仕事をやっているプロフェッショナルな方々や創業者の方々とご一緒させていただいた経験です。 ソウルドアウト社のコーポレートブランディングを展開 創業者で現在の代表取締役会長の荻原猛さんをはじめとした経営陣と社員のごく一部の人たち以外の9割の人たちは、それによる成果を実感するまでは、疑心暗鬼か否定的だったのではないかと思います。「コーポレートブランディングなんかで、営業成績が上がるわけない。」と思っていた本部長さんや部長さんもいたと聞いています。 「中

          ④ソウルドアウト社のコーポレートブランディング

          ③電通時代のプレゼンテーション

          電通の営業部にいた私が体験した先輩方のプレゼンテーション。そして、念願のマーケティング局に異動してからの私のプレゼンテーションの話です。 1990年代後半、まだ、パワーポイントというソフトがなかった時代 に、電通の営業部にいた私は、愛知県にあるクライアント企業を担当していました。その企業の社長、役員、部長へのプレゼンテーションがある度に、両手を横に広げた状態でやっと持てる大きさの発泡スチロール製のパネルに企画書を印刷してプレゼンに臨んでいました。 プレゼン前日の夜に印刷

          ③電通時代のプレゼンテーション

          ②靴下屋 父の日のキャンペーン

          本書でも何度か紹介している「空を飛ばせてくれたお父さんの足へ」というキャンペーンを創った時のことです。 「世界で一番大切にしたい、たった1人」 として想定したのは、長野県出身で東京で結婚して、ご主人と幼い子2人の家族4人で東京で暮らしている人。その彼女のお母さん、お兄さんと3人で長野の実家の最寄りの総合病院の1室で最期を迎えようとしているお父さんを見守りながら、家族4人の走馬灯がぐるぐる回っています。その時の家族4人の走馬灯の共通の1コマで、お父さんの足と彼女が一緒に写っ

          ②靴下屋 父の日のキャンペーン

          ①ワークライフブレンド

          週末などに「あの仕事に役に立ちそうだから、あそことあそこに行ってみよう」といった感じで、平日ではできない1次情報をインプットする機会にしています。そのポイントについての話です。 私自身、2000年の春に電通という大企業を飛び出す際に大きな影響を与えていたのが、日本人初のメジャーリーガーの野茂英雄さん(元ロサンゼルス・ドジャース)でした。 日本球界でやっていれば、名投手として名を残せることが約束されているような状態だったのに、アメリカに渡ってメジャーリーガーになる。当時は衝

          ①ワークライフブレンド