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漢詩「弘道館にて梅花を賞す」のをより良く吟じるための"3つのコツ"
こんにちは、heyheyです。今日は徳川斉昭の「弘道館にて梅花を賞す」という漢詩をより良く吟じるための3つのコツについてお話します。
過去にも「3つのコツ」シリーズがあるので、良ければ参考にしてみてください😊
1. 出だしの重みを出す
この詩吟の冒頭、「弘道館中」の部分が非常に重要です。ここで詩吟の評価の7割が決まると言っても過言ではありません。重みのある出だしを出すためには、以下の3点に注意します:
たっぷり息を吸い、丹田の方に空気を溜め込む
言葉の一つ一つを意識する(「こう・どう・かん・ちゅう」の4つの塊)
節調で確実に主音に落とす
イメージとしては、4つの大きな「おまんじゅう」を一つずつ置いていくような感じです(笑)。「コウ・ドウ・カン・チュウ」とドシンドシンと重みを持たせながら、決して歩みを止めることなく進めていきます。
最後に主音でしっかりと主音に落とし込む、地を這わせるようにすることで、地に足のついた安定感・重厚感を出すことができます。
2. 「十分に開く」で華やかさを表現
承句の終りの「十分に開く」の部分で、美しさや華やかさを表現します。ここまでの重厚な雰囲気から一転、華やかさ・軽やかさを出すことが大切です。これによって、良いバランスで緩急強弱が付けられます。
「ふくいく」の揺り上げでふわっと上げ、その流れを受けて「じゅうぶんに」の大揺れでたっぷりと広げるイメージで吟じます。
ここでは前に押し出すというよりも、空に舞い上がるような感覚が良いでしょう。ただし、ここであまり長く吟じすぎると後半の山場に影響するので、最後は軽めに落とし込むのがポイントです。
3. 「天下の魁」で締めくくる
最後の山場、「天下の魁」でしっかりと締めくくります。
手前の「春を占む」で飛び立つ直前の滑走路を引く
「天下の」で重みのある3つの塊のイメージでブレーキをかける
「先駆」で東映の終りのシーンのようにドドーンと締める
結句「天下の魁」でしっかりと締めなくては、この漢詩は締まりません。そのためには、手前の「春を占む」で、これから来る大揺りの為の滑走路を引くことがまず大切です。
ビブラートをかけず真っすぐ引く、間合いをやや長めにとる、といった感じですね。そしてたっぷり、堂々と「天下の」を吟じ上げて下さい。
最後の最後「魁」では、東映の映画の終りのイメージで、ドドーンと締めます(笑)といってもふざけているのではありません。これぐらいの「締め感」を持つことが大切です。
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まとめ
出だしの「講道館中」で重みと安定感を出す
「十分に開く」で華やかさと軽やかさを表現する
「天下の先駆」で壮大に締めくくる
これらのポイントを押さえることで、このすばらしい漢詩の魅力を十分に引き出すことができるでしょう。また、このような力強い詩吟は体力も必要とするので、地味に体力作りも大切です。
今回の内容は以下のYouTubeからでも聴けます。良ければチャンネル登録お願いします♪
本日は以上となります。
今後も一緒に、コツコツと吟道を歩んでいきましょう!