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【大事】なかなか治らない詩吟のクセを直す2つの心得
こんにちは、heyheyです。
今日は、自分の吟詠の癖を治すための大事な心構えについてお話します。
皆さん、吟詠を練習していく中で、自分なりの個性や癖が出てくると思います。個性は素晴らしいものですが、時として、基礎となる「骨組み(発声・発音・アクセント・音程)」が歪んでしまうような悪い癖もあります。
例えば、常に抉るように発声していたり、最初から最後まで力強いままになってしまったり、ビブラートが常時発声している、といった癖などがあります。
また、アクセントが雑になる癖は、骨組みに直截関わるため悪影響が小さくありません。
とはいえ、実際にこういった癖がないという人は、ほとんどいないでしょう。しかし、大会で上位入賞を目指すためには、こういった癖とちゃんと向き合い、直していく必要があります。
なぜなら、骨組みの部分が崩れていると、他のところをどれだけ頑張っても、まずその基礎の部分から評価が減点されてしまうからです。他の良いところが評価されにくくなってしまうんですね。
ですが、この「なんとかしなければ」というのが、思っている以上に難しいのです。そこで今日は、どういう心構えが大切なのかをお話していきます。
1. 自分の癖をちゃんと把握する
まず1つ目のポイントは、自分の癖をちゃんと把握することです。これは当たり前のように聞こえますが、本当に必要不可欠です。
自分の癖を把握するには、自分の吟詠を録音して聞き返す必要があります。自分の悪い癖というのは、先生であったり他の人から必ず何度も指摘されるものです。
ある部分の修正を繰り返し言われているなら、それはもう悪い癖になっているんですね。ただ、言われてはいるけど自分ではよくわからないという状態では、どれだけ直そうと思っても、まずスタート地点に立てません。
言われたことをしっかり聞き返して、「ここのことですか?」と確認することが大切です。
さらに丁寧な人なら、「これはつまりこういうことになっているんですけど、ここが今自分ができていないところなんですよね」というように、先生とコミュニケーションを取って問題をしっかり捉えることができれば、バッチリです✨
ここはそんなに難しくはないと思いますが、自分の悪いところと向き合うこと自体がやっぱり結構なストレスになるんです。私もよくわかります。でも、だからこそ、これが最初のステップなんですね。
2. 自分の吟詠を必ず変えてみる
次のステップは、自分の吟詠を必ず変えてみる、変化させてみることです。
別に1発で癖が治る必要はありません。ただ、例えば「ここの発音をああっていうのをあに直してください」と言われた時、もっと悪くなることはないと思うんです。少しずつ正解の方に近づいていくはずです。
ただし、この「少しずつ」をのんびりしすぎていたら、癖は本当に治らないんです。例えば、発音を直してくださいと言われながら、自分の中で「よし、発音を何となく気を付けてみようかな」ぐらいのふわっとした考えだけで終わっていませんか?
実際に吟詠で何か変えようとしているか、さらに言えば、聞いている人にとって何か変化が感じられるようなことを自分は具体的にやったのかどうか、これが重要なんです。
結構厳しいことを言っているように聞こえるかもしれません。でも、これは私も何度も何度も先生に叱られて学んだことなんです。
癖というのは長年長年染み付いたものです。だから、「ちょっと変えようかな」みたいな弱い気持ちでは、すぐにその癖の元に戻る力の方が強くて、いわゆる強いバネが働いている状態。簡単に戻ってしまうんです。
そこを脱するためには、本当にそれに負けない力、つまり明確に吟詠に変化を持たせるという大きな力を、1歩踏み出す必要があるんです。
そこの変化ができれば、その変化を維持するのもいいし、その変化を少しずつ大きくしていく、もっと変えていくということをやってもいいんです。少なくともこれが0から1なんです。
これができない限りは、0は0のままで、吟詠が変わらない限り、そのあと何年も何十年も練習しても変わっていかないんです。これはほんとに厳しいんですが、本当なんです。
3. 発声以外は即座に変えられる
ただし、1つだけ例外があります。それは発声です。
骨組みの中で、発音、発声、アクセント、音程があるわけですが、その中の発声だけは長期的視点で見る必要があり、すぐに変えられないものなので仕方ありません。
ただ、発音、アクセント、音程、この3つはすぐにでも何かしら変化ができるはずなんです。
例えば、アクセントをもっとかくんと音を上げてみる。音程も、いつも低いと思っていたら、そこを少し高めの音を取ってみる。発音も、口の動きを鏡を見ながら少し変えてみる。いつも横に開き気味なら、ちょっと縦気味にしてみるとか、もっと唇を出してみるとか。
こういう変化は、別に1ヶ月練習してからじゃなくて、指導を受けたらすぐ次の吟詠から実践できるはずなんです。その実践が変な方向に行っていたら、またすぐ修正すればいいんです。
何も変えられていない状態、つまり聞いている先生にとって「あれ、なんか変わったかな」と思われないような状態では、本当に何も変えられていないんです。
私は過去に先生からこう言われました。「私はちゃんとあなたの良くないところを教える。ただ、教えられたことをその場で反映できていないのであれば、私が教える意味がないんだよね」と。
これは本当にきつい言葉でした。怒っているんだけど、しみじみと言われると、これほどきついものはありません。でも、本当にそうなんです。その場で変えられていないなら、先生が指導している意味がないんです。つまり、吟詠は変わらない、指導者がいてもいなくても結果は変わらないということになってしまうんです。
まとめ
今回お話しした、詩吟の癖を治すための大切な心構えをまとめると以下のようになります:
自分の癖をしっかりと把握する
録音して聞き返す
指摘された点を確認し、理解する
自分の吟詠に必ず変化をつける
聞いている人にわかる程度の変化を加える
弱い気持ちではなく、強い意志を持って変える
発声以外の要素(発音、アクセント、音程)は即座に変えられる
指導を受けたらすぐに実践する
変な方向に行っても、すぐに修正すればよい
これらの心構えを持つことで、長年の癖を効果的に直していくことができます。すぐに完璧になる必要はありませんが、常に変化を意識し、少しずつでも確実に改善していくことが大切です。
今回の内容は以下のYouTubeからでも聴けます。
後半では実際に私が日替わりで漢詩を選んで吟じているので、良ければチャンネル登録お願いします♪
本日は以上となります。
今後も一緒に、コツコツと吟道を歩んでいきましょう!