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生まれも終わりも違う4匹の猫の話【#LLAC にゃらティブな話】

僕は猫が好きです。

なんで好きになったのかよく分かりませんが、振り返ってみると僕が小さい頃に4匹の猫との出会いと別れがありました。

普段は人に話す機会も無いのですが、せっかくの「にゃらティブ企画」なので、思い出を振り返ろうと思います。


1匹目は小学校1年生の秋

その子は、通学路から少し外れた道の街路樹の根元の、段ボール入っていました。

捨て猫を見たのはもちろん初めてだったのですが、いてもたってもいられず、でもどうしたら良いかもわからず、とりあえずこっそり家から牛乳を毎日持っていくことにしました。

数日経つと親にバレて、叱られました。

半端な気持ちでエサなんてあげたら、お互いが辛いことになるんだよと。

でも、叱られながらも、母はその子を飼うことを許してくれました。

見た目はアメリカンショートヘアーっぽいですが、雑種です。

家の中ではマイペースで、よくチョロチョロと動き回っていたので、名前は「チョロ」になりました。


2匹目は小学校4年生の冬

家の向かいに停められた車のボンネットの中にいました。

自動車修理工場が家の前にあり、そこにある数台の車のあたりから、なにか鳴き声が聞こえるんです。

日も暮れていましたが、修理工場の人に声をかけて車のボンネットをあけると、白黒の細くおびえた様子の子猫がいました。

抱き上げると、たくさん手をひっかかれたのをよく覚えています。

人を信頼しておらず、なつくまでに1年ほどかかりました。

普段は屋根裏部屋にいて、なかなかリビングに降りてきません。

ようやく降りてきても、ちょっと大きな音がするとすぐ引っ込んでしまいます。

小さいころの怖い記憶がずっと残っているんでしょう。

でも、喉のしたを優しくさすってあげるとゴロゴロ鳴らしてくれるんです。嬉しかったなぁ。

気が付くと母がかってに「スーちゃん」と名付けていました。


3匹目は中学1年の夏

部活から帰った夕暮れ、家の近くの道路の上に見つけました。

なにやら黒い塊が道の真ん中にいたのが見え、よくみると動いているのがわかりました。

それが車にひかれたばかりの猫だと気づくや否や、すぐ駆け寄って抱きかかえました。

猫は口から血を吐いていて、足が折れていました。内臓がやられたようです。

部活のジャージが血で汚れましたが、そんなの気にならないくらいに気が動転していました。

なんとか家に向かいましたが、50mもない距離を移動しているうちに猫の心臓の動きが小さくなり、最後にけいれんして、動かなくなりました。

僕の腕の中で命を終えたようです。

母は驚いた様子でしたが、その晩のうちに一緒にお墓をつくって埋めてあげました。

命の終わりを身をもって感じたのは、これが初めてでした。このときの感触は、気持ちは、今でも思い出せます。

この子に名前はありませんでした。


4匹目は中学2年の春

母がニコニコしながらカゴに入れて連れてきました。

知人で子猫が産まれたので引き取って欲しいという話があり、そのうちの1匹がわが家に来たのです。

アメリカンショートヘア―だったので、1匹目のチョロとよく似ていましたが、とにかく元気。あと鳴き声がうるさくて汚い(笑)

産まれたときから人間を疑うことを知らず、ぬくぬくした環境で育ち、いつも楽しそうにしています。

気が付くと母が勝手に「ハーちゃん」と名付けていました。


4匹のその後

1匹目のチョロは10年以上生きて、母のひざの上で衰弱死しました。とても幸せそうでした。

2匹目のスーちゃんは病弱だったにも関わらず、15年くらい生きて、母のひざの上で衰弱死しました。おだやかな終わりでした。

3匹目は今も家のお墓の中で眠ってます。

4匹目のハーちゃんはもう17年経ちますが、まだまだ元気でうるさいです。家族とのZoom越しでも鳴き声が聞こえてくるほど。


猫に「1番」は無い

どの子も、生まれも終わりもバラバラ。性格も鳴き声もバラバラです。

屋根裏にこもっている子もいれば、つねに走り回っている子もいる。

でも、なでてあげたり、口の下をさすってあげるとみんなゴロゴロ鳴いてくれます。僕の至福の時です(笑)

そして隙をついて離れていく。だから追いかけて無理やり抱きかかえてなでてあげる。そしてまた逃げられる。これも至福の時です(笑)

「この子が一番良い」なんてものはありません。みんな良いんです。みんなそれぞれが可愛いんです。見た目や性格の話じゃないんですね。

猫が猫らしく生きて死ぬ。その在りようが僕にとって素敵で、いいなぁと思えます。


僕がいつから猫好きになったのかは分かりませんが、子供の頃の4匹の猫との出会いと別れが大きく関係しているのは確かだと思います。

そして、今の僕にも影響を与え、LLACというプロジェクトに関わる機会も与えてくれました。

猫の縁はどこまでも続いていくようですね!

Live Like A Cat

5匹目の猫は自分かも?


追記

#LLACって何?という方は、しゅうへいさんのこちらのnoteを読んでみてください。日常に疲れている人ほど、読んでみると良いです♪



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