腋窩リンパ節郭清(えきかりんぱせつかくせい)
乳癌は、わきの下のリンパ節
(腋窩リンパ節)に転移して拡がっていきます。
転移している場合は、それ以上の
がんの転移を阻止するため、
腋窩リンパ節を周りの脂肪組織ごと取り除く「腋窩リンパ節郭清」
と言う手術をします。
リンパ節転移の広がる順に合わせて
どの範囲まで郭清するかが定められています。
脇の下から鎖骨に向かって、
レベルⅠからレベルⅢに
分けられます。
リンパ節転移は、レベルⅠから
レベルⅡ、Ⅲへと順に進んでいくと
考えられるため、腋窩リンパ節郭清は転移しやすいレベルⅠから順に行います。
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私の場合は、転移した場所ががん細胞より近い場所に1つありました。
レベルⅠです。
手術で取りきれてることも、2週間後の病理検査で分かりました。
腋窩リンパ節郭清を行うと、リンパ液の流れが停滞してしまい、
腕のリンパ浮腫(手術側の腕が
パンパンに腫れてしまうこと)や、
二の腕の内側の皮膚の感覚異常、
腕の可動域制限(腕が上がりにくくなる)などの症状が現れることがあり
負担が大きい手術です。
一度リンパ浮腫になると治りづらいため、手術した側の腕で重たい物を
持たない、リンパの流れを圧迫しない、傷をつけないなどの予防を心掛けることが重要です。
また、手術した側の腕は、採血や
鍼(はり)や灸(きゅう)、強いマッサージなども避けることが大切です。