「くまのプーさん」(Winnie the Pooh)その2 第6話~10話
このノートは以下のノートの続編です。第10話まで順次書き加えていきます。Project Guntenberg eBookのルールに従い英文テキストと挿絵を使用しています。複写、転載はご遠慮ください。商業的な目的ではない朗読のほか引用等はできますがnote筆者に連絡をお願いします。
CHAPTER VI
IN WHICH EEYORE HAS A BIRTHDAY AND GETS TWO PRESENTS イーヨーが誕生日にプレゼントを2つもらう話
解説
陰気で面倒くさい性格のイーヨーがよく描写されており、その名言が光るお話となっています。"Good morning. If it is a good morning. Which I doubt" (おはよう、本当に早いのならね、それは疑わしいが。)はその中でも有名な台詞であり、今でも比喩的に使われます。以下のWashington Postの記事では、英国銀行総裁が記者に対して暗い経済情勢を説明する際に、この台詞を使う機会を逃したと論評しています。
本当は誕生日を祝ってほしいが、それを素直に言えないイーヨー。イーヨーを喜ばせようと、それぞれプレゼントを運ぼうとするピグレットとプー。しかし、思ったものとはならなかった(みじめな)プレゼントを喜ぶ姿には、人格者としてのイーヨーの魅力が秘められています。途中に登場するプーが作った詩は、韻をふんだリズミカルなものとなっているため、七五調で訳してみました。
本編
Eeyore, the old grey Donkey, stood by the side of the stream, and looked at himself in the water.
"Pathetic," he said. "That's what it is. Pathetic."
He turned and walked slowly down the stream for twenty yards, splashed across it, and walked slowly back on the other side. Then he looked at himself in the water again.
"As I thought," he said. "No better from this side. But nobody minds. Nobody cares. Pathetic, that's what it is. (*)"
灰色の年老いたロバ、イーヨーは、小川のそばに佇(たたず)み、水面(みなも)に映る自分を見ていました。
「悲しいかな」と彼は言いました。「こういうものなのだ。悲しいかな」
彼は振り返り、小川を下流に向かってゆっくりと20ヤード(18メートル)ほど歩き、しぶきをあげて川を横切り、反対側をゆっくりと戻ってきました。そして、再び、水面に映る自分を眺めました。
「思ったとおりだ」と彼は言いました。「向こう側から見てもさして変わらない。だけど、誰も気にしない。どうでもいいんだ。悲しいかな。そういうものなのだ。」
注:最後の一文は、Noが何度も繰り返され、否定的な感情、性格が強調されている。
There was a crackling noise in the bracken behind him, and out came Pooh.
"Good morning, Eeyore," said Pooh.
"Good morning, Pooh Bear," said Eeyore gloomily. "If it is a good morning," he said. "Which I doubt," said he.(*)
"Why, what's the matter?"
"Nothing, Pooh Bear, nothing. We can't all, and some of us don't. That's all there is to it."
"Can't all what?" said Pooh, rubbing his nose.
"Gaiety. Song-and-dance. Here we go round the mulberry bush(**)."
"Oh!" said Pooh. He thought for a long time, and then asked, "What mulberry bush is that?"
"Bon-hommy," went on Eeyore gloomily. "French word meaning bonhommy," he explained. "I'm not complaining, but There It Is."
彼の後ろのシダの茂みでパチパチいう音がして、プーがでてきました。
「おはよう、いい朝だね、イーヨー」と、プーが言いました。
「いい朝だね、くまのプー」と、イーヨーが陰気に言いました。「もしも、良い天気の朝ならばね」と言ってから「それは疑わしいが」と言いました。
「いったい、どうしたの?」(**)
「なんでもない、くまのプーよ、なんでもないんだ。何でもできるわけじゃないし、やらないやつもおる。それだけのことだ」
「いったい、なんのことかなぁ?」と、鼻をかきながらプーは言いました。
「陽気になれ。歌って踊れ。桑の実のなる茂みを回って。」
「あぁ」とプーが言いました。彼は、長いこと考えて、それから聞きました「ところで、桑の実のなる茂みでなーに?」
「良いダチってとこかな」イーヨーは陰鬱に続けました「フランス語のよいダチって意味さ」と彼は説明しました。「文句を言っているんじゃないさ、だけど、そういうことなのさ。」
(*) 「おはよう」は「Good Morning」で文字通りでは「よい朝=天気の良い朝」の意味となります。しかし、「おはよう」は天気にかかわらず使う挨拶であると同様に「Good Morning」も天気にかかわらず使います。なので、「おはよう。天気の良い朝かは疑わしいが」というひねくれた会話となっています。
Pooh sat down on a large stone, and tried to think this out. It sounded to him like a riddle, and he was never much good at riddles, being a Bear of Very Little Brain. So he sang Cottleston Pie instead:
Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie,
A fly can't bird, but a bird can fly.
Ask me a riddle and I reply:
"Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie."
プーは大きな石の上に座って、なんのことか考えようとしました。彼にとってとても謎めいて聞こえたのです。とっても小さな脳みそのクマにとって謎解きは苦手でした。なので、かわりに、カトルストン・パイ(*)の歌を歌いました。
カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン、
ハエは鳥には なれないさ。でもね鳥なら 飛べるんだ。
答えるからさ 謎かけて:
「カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン」
That was the first verse. When he had finished it, Eeyore didn't actually say that he didn't like it, so Pooh very kindly sang the second verse to him:
Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie,
A fish can't whistle and neither can I.
Ask me a riddle and I reply:
"Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie."
これが一番目の歌詞でした。ここまで終えたところで、イーヨーはこれが嫌いだとは言いませんでした。なので、プーはご親切なことに第二番の歌詞を歌いました。
カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン、
口笛できない、お魚は。そうさ自分も できないさ。
答えるからさ 謎かけて:
「カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン」
Eeyore still said nothing at all, so Pooh hummed the third verse quietly to himself:
Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie,
Why does a chicken, I don't know why.
Ask me a riddle and I reply:
"Cottleston, Cottleston, Cottleston Pie."
イーヨーは、相変わらず何も言いませんでした。なので、プーは静かに三番目の歌詞を口ずさみました。
カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン
なぜ鶏(にわとり)か? 知らないさ。
答えるからさ 謎かけて
「カトルストン、カトルストンパイ、カトルストン」
"That's right," said Eeyore. "Sing. Umty-tiddly, umty-too. Here we go gathering Nuts and May(*). Enjoy yourself."
"I am," said Pooh.
"Some can," said Eeyore.
"Why, what's the matter?"
"Is anything the matter?"
"You seem so sad, Eeyore."
"Sad? Why should I be sad? It's my birthday. The happiest day of the year."
"Your birthday?" said Pooh in great surprise.
"Of course it is. Can't you see? Look at all the presents I have had." He waved a foot from side to side. "Look at the birthday cake. Candles and pink sugar."
「そのとおり」とイーヨーが言いました。「歌え。アンティーティディ―、アンティーツーってね。ナッツとコーンを集めに行こうや(*)。皆んな、楽しくなと」
「楽しんでますよ」とプーは言いました。
「楽しめるものもいるさ」とイーヨーが言いました。
「なぜ?なにか問題があるの?」
「なにか問題かい?」
「イーヨー、あなたはとても悲しそうに見えるけど」
「悲しい?どうして悲しくなきゃいけないんだい?今日は自分の誕生日なんだ。一年で一番楽しい日さ」
「誕生日なんですって?」プーはびっくり仰天して言いました。
「もちろん、そうだよ。見えないかい?これまでにもらったこれだけのプレゼントを見てごらん」と足を片側から反対側へと振りました。「誕生日ケーキを見てごらん。ろうそくとピンク色の砂糖飾りを。」
Pooh looked—first to the right and then to the left.
"Presents?" said Pooh. "Birthday cake?" said Pooh. "Where?"
"Can't you see them?"
"No," said Pooh.
"Neither can I," said Eeyore. "Joke," he explained. "Ha ha!"
Pooh scratched his head, being a little puzzled by all this.
"But is it really your birthday?" he asked.
"It is."
"Oh! Well, Many happy returns of the day, Eeyore."
"And many happy returns to you, Pooh Bear."
"But it isn't my birthday."
"No, it's mine."
"But you said 'Many happy returns'——"
"Well, why not? You don't always want to be miserable on my birthday, do you?"
"Oh, I see," said Pooh.
"It's bad enough," said Eeyore, almost breaking down, "being miserable myself, what with no presents and no cake and no candles, and no proper notice taken of me at all, but if everybody else is going to be miserable too——"
プーは、最初に右側をみて次に左側を見ました。
「プレゼント?」とプーは言いました。「誕生日ケーキ?」とプーは言いました。「どこにですか?」
「見えないのかい?」
「見えませんけど」とプーは言いました。
「自分もさ」とイーヨーが言いました。「冗談さ」と彼は言いました「ハ、ハ!」
プーは、ちょっと謎をかけられて、頭をかきました。
「だけど、本当に誕生日なんですか?」と尋ねました。
「そうだよ」
「あぁ、そうなんだ。じゃあ、良いことが沢山ありますように、イーヨー」
「くまのプー、君にも良いことがたくさんあるようにな」
「だけど、今日は、僕の誕生日ではないけれど」
「今日は、私の誕生日だよ」
「だけど、僕に、「良いことがたくさんあるように」って言ったでしょう」
「あぁ、もちろんさ。自分の誕生日のときに惨めな気持ちにはなりたくないだろう?」
「あぁ、そういうことか」とプーは言いました。
「もう十分に悪い」と、ほとんど泣き崩れんばかりにイーヨーは言いました。「惨めだ。プレゼントもケーキもろうそくもなくって、誰も気が付いてくれないし。そして、もし、他のだれもが同じように惨めになるというなら・・」
This was too much for Pooh. "Stay there!" he called to Eeyore, as he turned and hurried back home as quick as he could; for he felt that he must get poor Eeyore a present of some sort at once, and he could always think of a proper one afterwards.
プーにとってこれは余りに余ることでした。
「そこにいてください!」とイーヨーに言って、彼は向きを変えできるだけ限り急いで家に帰りました。なぜなら、気の毒なイーヨーのために何かとりあえずのプレゼントをすぐに探さなければと思ったからです。そして、そのあとで、適当なものを考えればよいからです。
Outside his house he found Piglet, jumping up and down trying to reach the knocker.
"Hallo, Piglet," he said.
"Hallo, Pooh," said Piglet.
"What are you trying to do?"
"I was trying to reach the knocker," said Piglet. "I just came round——"
家の外で、ドアの前で呼び鈴(*)に触ろうと飛び跳ねていたピグレットを見つけました。
「ピグレット、こんにちは」と彼は言いました。
「こんにちは、プー」とピグレットが言いました。
「いったいなにしてるの」
「呼び鈴に触ろうとしていたんだよ」とピグレットが言いました。「ちょうどこの辺りに来たんだよ・・・」
(*) 扉につけられたノッカーですが、分かりにくいので呼び鈴と訳しました。
"Let me do it for you," said Pooh kindly. So he reached up and knocked at the door. "I have just seen Eeyore," he began, "and poor Eeyore is in a Very Sad Condition, because it's his birthday, and nobody has taken any notice of it, and he's very Gloomy—you know what Eeyore is—and there he was, and——What a long time whoever lives here is answering this door." And he knocked again.
"But Pooh," said Piglet, "it's your own house!"
"Oh!" said Pooh. "So it is," he said. "Well, let's go in."
So in they went. The first thing Pooh did was to go to the cupboard to see if he had quite a small jar of honey left; and he had, so he took it down.
「じゃあ、手伝ってあげるよ」とプーは親切に言いました。そして、彼は近づいてドアを呼び鈴を鳴らしました。「ちょうどイーヨーを見たところだったんだ」とプーは話し始めました。「かわいそうなイーヨーはとても悲しんでたんだ。だって、今日は、彼の誕生日なのに、だれも気がづかないし、彼はとっても陰気だしーーよく知ってるよねぇ、イーヨーのことはーーそれで、彼はそんな感じで居てーーいったい誰が住んでいるのか知らないけどなかなか出てこないねぇ」と彼は、もう一度、呼び鈴を鳴らしました。
「だって、プー」とピグレットは言いました。「これは君の家じゃないか!」
「あぁ」とプーが言いました。「そうだった」、「じゃあ中に入ろう。」と言いました。
そして、彼らは家に入りました。プーは、最初に食器棚へ行ってハチミツの入ったとてもちいさな壺があるかを見て、あることが分かったので、それを持って下ろしました。
"I'm giving this to Eeyore," he explained, "as a present. What are you going to give?"
"Couldn't I give it too?" said Piglet. "From both of us?"
"No," said Pooh. "That would not be a good plan."
"All right, then, I'll give him a balloon. I've got one left from my party. I'll go and get it now, shall I?"
"That, Piglet, is a very good idea. It is just what Eeyore wants to cheer him up. Nobody can be uncheered with a balloon.(*)"
So off Piglet trotted; and in the other direction went Pooh, with his jar of honey.
「これをイーヨーにあげようと思うんだ」と彼は言って、「プレゼントとしてね。君は何をあげるかい?」と聞きました。
「同じものじゃだめかな?」「つまりぼくたち二人からってことで?」とピグレットは言いました。
「だめだよ」とプーが言いました。「それは良いとは思わないな」
「わかった。それなら、僕は風船をあげるよ。パーティーでもらったのがっ一つ残っているんだ。それを取りにいこうと思うけどどうかな?」
「それだよ、ピグレット、とてもよいアイデアだ。それこそ、イーヨーが元気になるために欲しがるものだよ。風船で元気にならない者なんていないさ」
それで、ピグレットは小走りして去りました。プーはハチミツの壺をもって反対方向に行きました。
It was a warm day, and he had a long way to go. He hadn't gone more than half-way when a sort of funny feeling began to creep all over him. It began at the tip of his nose and trickled all through him and out at the soles of his feet. It was just as if somebody inside him were saying, "Now then, Pooh, time for a little something."
"Dear, dear," said Pooh, "I didn't know it was as late as that." So he sat down and took the top off his jar of honey. "Lucky I brought this with me," he thought. "Many a bear going out on a warm day like this would never have thought of bringing a little something(*) with him." And he began to eat.
その日は暖かく、彼は、長い道のりを歩かねばなりませんでした。半分もいかないうちに、なにか不思議な感覚が彼の体中から気味悪く湧いてきたのです。それは、彼の鼻先に始まって体中に流れわたり足の裏から出てきました。それは、あたかも、体の中にいるだれかが「さぁ、プー、おやつの時間だよ」と言うようでした。
「おや、なんてことだ」とプーが言いました。「こんなに時間がたっていたなんて」そして、彼は座ってハチミツの壺の蓋を開けました。「運よくこれを持ってきてたじゃないか」と彼は思いました。「このような暖かい日に外出するクマはたくさんいるだろうけれども、このようなちょっとした食べものを持ってくることなんか 思いもつかないものさ」そうして、彼は食べ始めました。
"Now let me see," he thought, as he took his last lick of the inside of the jar, "where was I going? Ah, yes, Eeyore." He got up slowly.
And then, suddenly, he remembered. He had eaten Eeyore's birthday present!
"Bother!" said Pooh. "What shall I do? I must give him something."
「さてと」と彼は、壺の中を最後にひと舐めして思いました。
「どこへ行くんだったっけ?あぁ、そうだ、イーヨーのところだ」彼はゆっくりと起き上がりました。
そして、突然、思い出しました。かれはイーヨーにあげる誕生日のプレゼントを食べてしまったのです!
「あれま!」とプーは言いました。「どうしよう。彼に何かをあげなくちゃ」
For a little while he couldn't think of anything. Then he thought: "Well, it's a very nice pot, even if there's no honey in it, and if I washed it clean, and got somebody to write 'A Happy Birthday' on it, Eeyore could keep things in it, which might be Useful." So, as he was just passing the Hundred Acre Wood, he went inside to call on Owl, who lived there.
少しの間、彼は、何も考えることができませんでした。それから、彼は考えました。「そうだ、これはとてもよい壺だから、ハチミツが入ってなくっても、きれいに洗っておきさえすれば、そして、「誕生日おめでとう」と誰かに書いてもらえば、イーヨーはこの壺にものを入れることができて、それは便利かもしれない。」それで、彼は、ちょうど百エーカーの森を通り過ぎようとしたとき、そこに住んでいるフクロウを訪ねようと森に入りました。
"Good morning, Owl," he said.
"Good morning, Pooh," said Owl.
"Many happy returns of Eeyore's birthday," said Pooh.
"Oh, is that what it is?"
"What are you giving him, Owl?"
"What are you giving him, Pooh?"
"I'm giving him a Useful Pot to Keep Things In, and I wanted to ask you——"
"Is this it?" said Owl, taking it out of Pooh's paw.
"Yes, and I wanted to ask you——"
"Somebody has been keeping honey in it," said Owl.
"You can keep anything in it," said Pooh earnestly. "It's Very Useful like that. And I wanted to ask you——"
「おはよう、フクロウさん」と彼は言いました。
「おはよう、プー」とフクロウはいいました。
「イーヨーの誕生日のお祝いになんだけど」とプーが言いました。
「ほお、それがそうなのかい?」
「あなたなら何をあげますか?フクロウさん」
「君なら何をあげるかね?プー」
「ぼくは、ものをいれるのに便利な壺をあげるつもりで、それであなたにお願いしたくて来ましたーー」
「それかい?」と、プーの手から壺を取ってフクロウが言いました。
「そうです。それでお願いしたかったのはーー」
「だれかがここにハチミツをいれておいたのだな」とフクロウが言いました。
「なんでも入れることができます」とプーが真顔でいいました。「それはとても便利な壺なんです。それで、お願したいのですがーーー」
"You ought to write 'A Happy Birthday' on it." (*)
"That was what I wanted to ask you," said Pooh. "Because my spelling is Wobbly. It's good spelling but it Wobbles, and the letters get in the wrong places. Would you write 'A Happy Birthday' on it for me?"
"It's a nice pot," said Owl, looking at it all round. "Couldn't I give it too? From both of us?"
"No," said Pooh. "That would not be a good plan. Now I'll just wash it first, and then you can write on it."
「おもてに「お誕生日おめでとう」と書かねばならないね」
「それだからお願いに来たんです」とプーが言いました。「なぜなら、自分が書くとグラグラになっちゃうからなんです。つづりは良いんだけどグラグラなんで、文字が間違ったところに入っちゃうんです。すみませんが、「お誕生日おめでとう」と書いてもらえませんか?」
「いい壺だね」とフクロウがそれを見まわしながら言いました。「これを私からもあげることができないかな。つまり、二人からと言うことでは?」
「だめです」とプーが言いました。「それは良くはありません。まず、きれいに洗いますから、それから、書いていただけますか?」
Well, he washed the pot out, and dried it, while Owl licked the end of his pencil, and wondered how to spell "birthday."
"Can you read, Pooh?" he asked a little anxiously. "There's a notice about knocking and ringing outside my door, which Christopher Robin wrote. Could you read it?"
"Christopher Robin told me what it said, and then I could."
"Well, I'll tell you what this says, and then you'll be able to."
So Owl wrote ... and this is what he wrote:
彼は、壺をきれいに洗って乾かしました。そして、フクロウは、鉛筆の先をなめながら、「誕生日」をどう書けばよいのかと思案していました。
「プー、読めるかい?」彼は、少し不安げに聞きました。「ドアの外にノックと呼び鈴についての張り紙があるだろう、クリストファー・ロビンが書いてくれた。それを読めるかい?」
「クリストファー・ロビンは何が書いてあるか言ってくれたから、できると思います。」
「では、私がなんと書いてあるかを言うからね。そうすればきみもできるだろう」
そして、フクロウは書きーーそしてそれはこんな感じでした。
HIPY PAPY BTHUTHDTH THUTHDA BTHUTHDY.(*)
ハッ、ハッピィ、バッバースス、ススディ、バスディ
Pooh looked on admiringly.
"I'm just saying 'A Happy Birthday'," said Owl carelessly.
"It's a nice long one," said Pooh, very much impressed by it.
"Well, actually, of course, I'm saying 'A Very Happy Birthday with love from Pooh.(*)' Naturally it takes a good deal of pencil to say a long thing like that."
"Oh, I see," said Pooh.
プーは感心して見つめました。
「「誕生日おめでとう」と言てるのだよ」とフクロウはなにげなく言いました。
「素敵な長めの言い方ですね」とプーは、とても感激して言いました。
「実は、もちろん、「プーから愛をこめてとってもよいお誕生日を」と言ってるのだ。とうぜん、このように長いことを書こうとすれば鉛筆もたくさん使うのだ」
「あぁ、そうですね」とプーが言いました。
While all this was happening, Piglet had gone back to his own house to get Eeyore's balloon. He held it very tightly against himself, so that it shouldn't blow away, and he ran as fast as he could so as to get to Eeyore before Pooh did; for he thought that he would like to be the first one to give a present, just as if he had thought of it without being told by anybody. And running along, and thinking how pleased Eeyore would be, he didn't look where he was going ... and suddenly he put his foot in a rabbit hole, and fell down flat on his face.
こんな出来事があったころ、ピグレットはイーヨーにあげる風船を取りに家に戻りました。彼は、それが飛んでいかないようにきつく抱きしめました。そして、プーが到着する前にイーヨーのところに行こうとできるだけ早く走っていきました。それは、誰かに言われたからではなくって、まるで、自分が思いついたかのように、イーヨーに最初にプレゼントをあげる人となりたかったからです。そして走りながら、イーヨーがどれほど喜ぶだろうと考えていたので、どこに向かっているかに気が付かず・・そして、突然、彼はウサギの穴に足を突っ込み、そこに前のめりに倒れてしまったのです。
BANG!!!???***!!!
Piglet lay there, wondering what had happened. At first he thought that the whole world had blown up; and then he thought that perhaps only the Forest part of it had; and then he thought that perhaps only he had, and he was now alone in the moon or somewhere, and would never see Christopher Robin or Pooh or Eeyore again. And then he thought, "Well, even if I'm in the moon, I needn't be face downwards all the time," so he got cautiously up and looked about him.
バーン!!!???***!!!
ピグレットは、何が起こったのだろうと不思議に思いながらそこに横たわりました。最初、彼は、世界全体が吹き飛んだんじゃないかと思いました。それから、多分、森の一部だけが吹き飛んだんだと思いました。それから、多分、彼だけがと思いました。そして、彼は、月かどっかに一人残されて、クリストファー・ロビンや、プーやイーヨーには二度と会えないのだろうと思いました。そして、「うん、もしも月に居たとしたら、自分はずっと顔を下に向けている必要はないや」と思いました。そして注意深く起き上がってあたりを見回しました。
He was still in the Forest!
"Well, that's funny," he thought. "I wonder what that bang was. I couldn't have made such a noise just falling down. And where's my balloon? And what's that small piece of damp rag doing?"
It was the balloon!
"Oh, dear!" said Piglet "Oh, dear, oh, dearie, dearie, dear! Well, it's too late now. I can't go back, and I haven't another balloon, and perhaps Eeyore doesn't like balloons so very much."
でも、彼は、ずっと森に居たのです!
「ウーン、これはおかしいな」と彼は思いました。「いったい何が破裂したんだろう。自分が倒れるくらいじゃあんなに大きな音にはならないし。そして、風船はどこに言ったんだろう?そして、この小さな湿ったぼろきれはいったいなんだろう?」
それは、風船だったのです!
「あれまあ」とピグレットは言いました。「あれまあ。あれあれ。あれまあ。もうしょうがない。もう帰ることはできないし、別の風船は持っていない。そして、イーヨーは風船はあんまり好きじゃないかもしれないし」
So he trotted on, rather sadly now, and down he came to the side of the stream where Eeyore was, and called out to him.
"Good morning, Eeyore," shouted Piglet.
"Good morning, Little Piglet," said Eeyore. "If it is a good morning," he said. "Which I doubt," said he. "Not that it matters," he said.
"Many happy returns of the day," said Piglet, having now got closer.
Eeyore stopped looking at himself in the stream, and turned to stare at Piglet.
"Just say that again," he said.
"Many hap——"
"Wait a moment."
Balancing on three legs, he began to bring his fourth leg very cautiously up to his ear. "I did this yesterday," he explained, as he fell down for the third time. "It's quite easy. It's so as I can hear better.... There, that's done it! Now then, what were you saying?" He pushed his ear forward with his hoof.(*)
それで、彼は、悲しげに小走りを続けて、イーヨーがいる側の小川まできて、彼に大声で声を掛けました。
「おはよう、いい朝だね、イーヨー。」とピグレットが大声で言いました。
「おはよう、ピグレットちゃん」とイーヨーは言いました。「もしもよい朝ならね」と言いました。「それは疑わしいけども」と言って「どうでもよいことだが」と続けました。
「今日はよいことがたくさんありますように」とピグレットは言って近寄りました。
イーヨーは小川の中に映る彼を見るのをやめて、ピグレットの方に向いて見つめました。
「もう一度言ってごらん」彼は言いました。
「たくさんのよいーー」
「ちょとまて」
三本の足でバランスを取りながら、かれは、もう一本の足を注意深く耳に寄せようとしました。「きのうこうしたんだ」と、三度ほど転んだ時に彼は言いました。「簡単なことなんだ。聞くことができる限り・・ほら、できた。君はなんと言ったんだい?」彼は、蹄で耳を前の方に押しました。
"Many happy returns of the day," said Piglet again.
"Meaning me?"
"Of course, Eeyore."
"My birthday?"
"Yes."
"Me having a real birthday?"
"Yes, Eeyore, and I've brought you a present."
Eeyore took down his right hoof from his right ear, turned round, and with great difficulty put up his left hoof.
"I must have that in the other ear," he said. "Now then."
"A present," said Piglet very loudly.
"Meaning me again?"
"Yes."
"My birthday still?"
"Of course, Eeyore."
"Me going on having a real birthday?"
"Yes, Eeyore, and I brought you a balloon."
「今日は良いことがたくさんありますように。」と、ピグレットがもう一度言いました。
「私へかい?」
「もちろんですよ、イーヨー。」
「私の誕生日?」
「もちろん」
「本当の誕生日を迎えるってことかい。」
「そうですよ。イーヨー、そしてプレゼントを持ってきましたよ。」
イーヨーは右耳から右側の蹄を下ろして、反対側を向いて、とても苦労しながら左の蹄を耳に置きました。
「これをもう一方の耳に置かなきゃならんのだが」と彼は言って、「ところで」
「プレゼントです」とピグレットが大声で言いました。
「私へだっていうのかい。」
「そうです」
「まだ、私の誕生日のことかい。」
「もちろんですよ。イーヨー。」
「私が本当の誕生日を迎えるって?」
「そうですよ、イーヨー。だから、風船を持ってきました。」
"Balloon?" said Eeyore. "You did say balloon? One of those big coloured things you blow up? Gaiety, song-and-dance, here we are and there we are?"
"Yes, but I'm afraid—I'm very sorry, Eeyore—but when I was running along to bring it you, I fell down."
"Dear, dear, how unlucky! You ran too fast, I expect. You didn't hurt yourself, Little Piglet?"
"No, but I—I—oh, Eeyore, I burst the balloon!"
There was a very long silence.
"My balloon?" said Eeyore at last.
Piglet nodded.
"My birthday balloon?"
"Yes, Eeyore," said Piglet sniffing a little. "Here it is. With—with many happy returns of the day." And he gave Eeyore the small piece of damp rag.
「風船?」とイーヨーは言いました。「風船と言ったね?あの膨らませる大きくて色の付いたものかい?楽しく、歌って踊れや、さあここだ、さああそこだ?」
「はいそうです、だけど、大変申し訳ないんだけども、持ってこようと走っていた時に転んでしまっんです。」
「おやおや、それは不運だったねぇ!君は速く走りすぎたんだろう、多分。怪我はしなかったかね、ピグレットちゃん?」
「大丈夫、だっ、だけど、イーヨー、僕は風船を割っちゃったんです!」
そして長い沈黙が続きました。
「私の風船を?」とイーヨーがようやく言いました。
ピグレットがうなづきました。
「私の誕生日祝いの風船を?」
「そうです、イーヨー」とちょっと鼻をすすりながらピグレットが言いました。「これなんです。お誕生日に、よっ、良いことがたくさんありますように。」そして、彼はイーヨーに小さな湿ったぼろきれのような風船をあげたのでした。
"Is this it?" said Eeyore, a little surprised.
Piglet nodded.
"My present?"
Piglet nodded again.
"The balloon?"
"Yes."
"Thank you, Piglet," said Eeyore. "You don't mind my asking," he went on, "but what colour was this balloon when it—when it was a balloon?"
"Red."
"I just wondered.... Red," he murmured to himself. "My favourite colour.... How big was it?"
"About as big as me."
"I just wondered.... About as big as Piglet," he said to himself sadly. "My favourite size. Well, well."
「これがそうなのかい?」とイーヨーがちょっと驚いて言いました。
ピグレットがうなづきました。
「私へのプレゼント?」
ピグレットが再びうなづきました。
「風船?」
「ええ。」
「ピグレット、ありがとう、」とイーヨーは言いました。「聞いてもよいかな?」と言って彼は続けて「ところで、この風船はーーその風船だったとき、何色だったのかい?」
「赤です。」
「多分・・・赤じゃないかと思ったんだ」、とイーヨーはもごもごと言いました。「自分の好きな色だ・・・どのくらい大きかったのかな?」
「ぼくと同じくらい。」
「そうじゃないかなと思ってた。君と同じくらいのと、」彼は悲しそうに独り言を言って「自分の好きな大きさだ、ふむ、ふむ。」
Piglet felt very miserable, and didn't know what to say. He was still opening his mouth to begin something, and then deciding that it wasn't any good saying that, when he heard a shout from the other side of the river, and there was Pooh.
"Many happy returns of the day," called out Pooh, forgetting that he had said it already.
"Thank you, Pooh, I'm having them," said Eeyore gloomily.
"I've brought you a little present," said Pooh excitedly.
"I've had it," said Eeyore.
Pooh had now splashed across the stream to Eeyore, and Piglet was sitting a little way off, his head in his paws, snuffling to himself.
"It's a Useful Pot," said Pooh. "Here it is. And it's got 'A Very Happy Birthday with love from Pooh' written on it. That's what all that writing is. And it's for putting things in. There!"
ピグレットは惨めな気持ちになり、なんと言ってよいのかわかりませんでした。彼は何か言おうと口を開けたままでしたが、川の反対側から叫び声がしてプーが来たと分かったとき、何かを言っても良いことにはならないだろうと判断しました。
「今日は良いことがたくさんありますように、」とそのことはもう言っていたことを忘れてプーは言いました。
「プーよ、ありがとう。いいものを持ってるところだよ。」とイーヨーが陰気にに言いました。
「あなたにプレゼントを持ってきました」、とプーは興奮していいました。
「プレゼントはもうあるよ」、とイーヨーが言いました。
プーは、イーヨーに向かって小川の中をしぶきを上げながら渡ってくるところでした。そして、ピグレットは少し離れて座っていて、手で頭を抱え、鼻をすすっていました。
「便利な壺なんですよ」、とプーは言いました。「はい、これです。そして、「プーから愛をこめてとってもよい誕生日プレゼントを」と書いてあります。それが全部書いてあるんです。壺にはものを入れることができますよ。ほら!」
When Eeyore saw the pot, he became quite excited.
"Why!" he said. "I believe my Balloon will just go into that Pot!"
"Oh, no, Eeyore," said Pooh. "Balloons are much too big to go into Pots. What you do with a balloon is, you hold the ballon——"
"Not mine," said Eeyore proudly. "Look, Piglet!" And as Piglet looked sorrowfully round, Eeyore picked the balloon up with his teeth, and placed it carefully in the pot; picked it out and put it on the ground; and then picked it up again and put it carefully back.
"So it does!" said Pooh. "It goes in!"
"So it does!" said Piglet. "And it comes out!"
"Doesn't it?" said Eeyore. "It goes in and out like anything."
"I'm very glad," said Pooh happily, "that I thought of giving you a Useful Pot to put things in."
"I'm very glad," said Piglet happily, "that I thought of giving you Something to put in a Useful Pot."
But Eeyore wasn't listening. He was taking the balloon out, and putting it back again, as happy as could be....
イーヨーは壺を見ると、とても興奮しました。
「なぜなら!」と彼は言いました。「この中にちょうど風船が入るだろうと思うのだ!」
「おや、それはちょっと、イーヨー」、とプーは言いました。「風船は壺の中に入れるには大きすぎるんじゃないかな。風船は、抱えてもってーー」
「自分のはちがうのさ」、とイーヨーは自慢げに言いました。「ピグレットを見てごらん!」そして、ピグレットが申し訳なさそうにあたりを見回したとき、イーヨーは、風船を歯でくわえて壺の中に注意深く入れたのでした。そして、取り出して地面において、それから、もう一度拾い上げて、注意深くもとに戻したのでした。
「そうですね!」とプーは言いました。「うまく入りますね。」
「そうですね!」とピグレットは言いました。「うまく取り出せますね。」
「そうだろう?」とイーヨーは言いました。「中に入れるのも出すのもうまくいく」
「とても嬉しいです」、とプーは幸せそうに言いました。「あなたに、何かを入れることのできる役に立つ壺をあげようと考えつくことができて。」
「とても嬉しいです」、とピグレットは幸せそうに言いました。「あなたが役に立つ壺にいれる何かをあげることを考え付くことができて。」
しかし、イーヨーは聞いていませんでした。彼は、風船を取り出し、また、戻し、それで最大限幸福だったのです・・
"And didn't I give him anything?" asked Christopher Robin sadly.
"Of course you did," I said. "You gave him—don't you remember—a little—a little——"
"I gave him a box of paints to paint things with."
"That was it."
"Why didn't I give it to him in the morning?"
"You were so busy getting his party ready for him. He had a cake with icing on the top, and three candles, and his name in pink sugar, and——"
"Yes, I remember," said Christopher Robin.(*)
「そして、ぼくはなにもあげなかったかな?」とクリストファー・ロビンが悲しそうに言いました。
「もちろんあげたさ」と、私は言いました。「きみは、ほら、覚えていないかい--かわいらしい、かわいらしいーー」
「僕は彼に絵を描くための絵の具が入った箱をあげたよ」
「そうだよ。」
「どうして、僕は朝のうちにあげなかったんだろう?」
「君は、パーティがうまくいくように準備に忙しかったからね。彼には、てっぺんがアイシングされていて、ろうそく3本と、ピンク色の砂糖で彼の名前が書かれたケーキがあったから。そしてーー」
「そうだ思い出したよ」とクリスオファー・ロビンが言いました。
(おしまい)
CHAPTER VII
第七話
IN WHICH KANGA AND BABY ROO COME TO THE FOREST, AND PIGLET HAS A BATH カンガと子供のルーが森にやってきて、ピグレットが風呂に入る話
Nobody seemed to know where they came from, but there they were in the Forest: Kanga and Baby Roo(*). When Pooh asked Christopher Robin, "How did they come here?" Christopher Robin said, "In the Usual Way, if you know what I mean, Pooh," and Pooh, who didn't, said "Oh!" Then he nodded his head twice and said, "In the Usual Way. Ah!" Then he went to call upon his friend Piglet to see what he thought about it. And at Piglet's house he found Rabbit. So they all talked about it together.
だれもがどこから彼らが来たのかは知らないようでしたが、彼らは、森の中にいたのです。それは、カンガとその子供のルーでした。プーがクリストファー・ロビンに「あの二匹はどうやってここに来たの」と聞くと、クリストファー・ロビンは「いつものようにさ、何をいってるかわかるならね、プー」と言いました。それで、プーは、実はわかりませんでしたが「あぁ!」と言いした。そして、頭を二度ほど下げてうなずき「あぁ、いつものようにか」と言いました。そして、そのことをピグレットがどう思ってるのかと思い会いに行きました。そして、ピグレットの家で彼はウサギを見つけました。なので、皆でその話をしました。
"What I don't like about it is this," said Rabbit. "Here are we—you, Pooh, and you, Piglet, and Me—and suddenly——"
"And Eeyore," said Pooh.
"And Eeyore—and then suddenly——"
"And Owl," said Pooh.
"And Owl—and then all of a sudden——"
"Oh, and Eeyore," said Pooh. "I was forgetting him."
「この話でいいと思わないのはね」とウサギが言いました。「ほれ、ここに、君、プー、君、ピグレットと僕がいてーーそして突然ーー」
「イーヨーも居るよ」とプーが言いました。
「そう、イーヨーもーーそして突然ーー」
「フクロウも居るよ」とプーが言いました。
「そう、フクロウもーーそして突然ーー」
「あぁ、そしてイーヨーも」とプーが言いました「彼のこと忘れてた。」
"Here—we—are," said Rabbit very slowly and carefully, "all—of—us, and then, suddenly, we wake up one morning and, what do we find? We find a Strange Animal among us. An animal of whom we have never even heard before! An animal who carries her family about with her in her pocket! Suppose I carried my family about with me in my pocket, how many pockets should I want?"
"Sixteen," said Piglet.
「ここにはね、我々がーー」とウサギがゆっくりと注意深く言いました。「我々ーーみんながーー、そして、朝起きてみると、突然、何をみつけたと思う?なんか不思議な動物を見つけたわけだ。いままで聞いたことがないような!家族をお腹のポケットにいれて運ぶ動物を!もしも、自分が家族を自分のポケットに入れて連れて行くとしたらい、いったいいくつのポケットが必要となることやら?」
「16個じゃない」とピグレットが言いました。
"Seventeen, isn't it?" said Rabbit. "And one more for a handkerchief—that's eighteen. Eighteen pockets in one suit! I haven't time."
There was a long and thoughtful silence ... and then Pooh, who had been frowning very hard for some minutes, said: "I make it fifteen."
"What?" said Rabbit.
"Fifteen."
"Fifteen what?"
"Your family."
"What about them?"
「17個じゃないかな?」とウサギが言いました。「そして、ハンカチを入れるためにもう一つーーなので18個。上着に18個ものポケット!そんなことやってられないよ」
皆、黙って長い間考えて・・そして、何分間かの間ずっと顔をしかめていたプーが「自分なら15個だな」と言いました。
「えっ?」とウサギが言いました。
「15」
「15のなんだって?」
「君の家族さ」
「彼らはどうなんだろうね?」
Pooh rubbed his nose and said that he thought Rabbit had been talking about his family.
"Did I?" said Rabbit carelessly(*).
"Yes, you said——"
"Never mind, Pooh," said Piglet impatiently.
"The question is, What are we to do about Kanga?"
"Oh, I see," said Pooh.
"The best way," said Rabbit, "would be this. The best way would be to steal Baby Roo and hide him, and then when Kanga says, 'Where's Baby Roo?' we say, 'Aha!(**)'"
"Aha!" said Pooh, practising. "Aha! Aha! ... Of course," he went on, "we could say 'Aha!' even if we hadn't stolen Baby Roo."
"Pooh," said Rabbit kindly, "you haven't any brain."
"I know," said Pooh humbly.
"We say 'Aha!' so that Kanga knows that we know where Baby Roo is. 'Aha!' means 'We'll tell you where Baby Roo is, if you promise to go away from the Forest and never come back.' Now don't talk while I think."
Pooh went into a corner and tried saying 'Aha!' in that sort of voice.
プーは鼻をこすり、ウサギが彼の家族の話をしているのだと思ったと言いました。
「そうだっけ?」とウサギがそっけなく言いました。
「そうだよ、その話をしてたーー」
「きにするなよ、プー」とピグレットが我慢できずに言いました。
「問題はだね、カンガについて皆でどうしようかだ?」
「あぁ、そうだった」とプーが言いました。
「一番いいのは」とウサギが言いました。「一番いいのは、赤ん坊のルーを盗んで隠してしまうことではないかな。そして、カンガが「私のあかちゃんのルーはどこに行ったの」と言ったら、我々は「ほぉ」って言うんだ」
「ほぉ!」とプーが試して言いました。「ほぉ!ほぉ!・・もちろん」、そして、続けて、「赤ん坊のルーを盗まなくっても「ほぉ!」と言えるね」と言いました。
「プー」とラビットは親切に言いました「君は脳みそがないんだねぇ」
「そうだけど」とプーはペコペコして言いました。
「みんなで「ほぉ!」っていうのは、カンガが我々が赤ん坊のルーの居場所を知っていることがわかっているからだよ。「ほぉ!」は、もしも、カンガが森を去って2度と帰ってこないと約束するならば赤ん坊のルーの居場所を教えてあげるよ、って意味なんだ。考えてるときに話しかけないでくれるかな」
プーは角のほうに行って「ほぉ!」と言うのを小さな声で練習しました。
Sometimes it seemed to him that it did mean what Rabbit said, and sometimes it seemed to him that it didn't. "I suppose it's just practice," he thought. "I wonder if Kanga will have to practise too so as to understand it."
"There's just one thing(*)," said Piglet, fidgeting a bit. "I was talking to Christopher Robin, and he said that a Kanga was Generally Regarded as One of the Fiercer Animals. I am not frightened of Fierce Animals in the ordinary way, but it is well known that, if One of the Fiercer Animals is Deprived of Its Young, it becomes as fierce as Two of the Fiercer Animals. In which case 'Aha!' is perhaps a foolish thing to say."
"Piglet," said Rabbit, taking out a pencil, and licking the end of it, "you haven't any pluck."
"It is hard to be brave," said Piglet, sniffing slightly, "when you're only a Very Small Animal."
あるときは、ウサギの言う通りかもしれないし、ある時はそうではないと思えました。「ちょっと練習だね」そして、「カンガはこのことを理解しようとして練習するんじゃないかな」と思いました。
「一つ言えることは」とピグレットがちょっとそわそわしながら言いました。「クリストファー・ロビンと話をしていたんだけど、カンガは一般にどう猛なたぐいの動物とみなされてるんだって。僕はいつもの感じならどう猛な動物には驚かないけども、もしもどう猛な動物がその子供を奪われるとどう猛な動物2匹分になるってことはよく知られてるよね。だとすると、「ほぉ!」って言うのは多分ばかげたやり方かもね」
「ピグレット」とウサギは鉛筆を取り出してその先をなめながら言いました。「君は勇気ってものがないんだね」
「勇ましくなるのって難しいさ」とピグレットは少し鼻をすすりながら言いました。「とってもちいさな動物にとってはね」
Rabbit, who had begun to write very busily, looked up and said:
"It is because you are a very small animal that you will be Useful in the adventure before us."
Piglet was so excited at the idea of being Useful, that he forgot to be frightened any more, and when Rabbit went on to say that Kangas were only Fierce during the winter months, being at other times of an Affectionate Disposition, he could hardly sit still, he was so eager to begin being useful at once.
ウサギは忙しく書き物を始め、見上げて言いました。
「君はとても小さな動物だから、我々がこれから冒険する際にとても役にたてるだろう」
ピグレットは、役に立つと言われてとても嬉しかったので、怖がったことをすっかり忘れてしまいました。そして、ウサギがカンガは冬の間で唯一のどう猛な動物で、他の季節は優しいたちであると言うと、もうじっとしていられずもう一度役に立ちたいと思ったのでした。
"What about me?" said Pooh sadly. "I suppose I shan't be useful?"
"Never mind, Pooh," said Piglet comfortingly. "Another time perhaps."
"Without Pooh," said Rabbit solemnly as he sharpened his pencil, "the adventure would be impossible."
"Oh!" said Piglet, and tried not to look disappointed. But Pooh went into a corner of the room and said proudly to himself, "Impossible without Me! That sort of Bear."
"Now listen all of you," said Rabbit when he had finished writing, and Pooh and Piglet sat listening very eagerly with their mouths open. This was what Rabbit read out:
「自分はどうなの」とプーは悲しげに言いました。「たぶん、自分は役に立てないということだね?」
「気にしなくていいさ、プー」とピグレットがなだめるように言いました。「また、別の機会があるさ」
「プーがいなくては」と、鉛筆を削りながらウサギが厳かに言いました。「冒険はできないさ」
「そうか!」とピグレットは、がっかりしたそぶりを見せないように言いました。しかし、プーは部屋の角に行って誇らしげに独り言を言いました。「自分がいないとできないんだ!自分はそういうクマなんだ。」
「みな、聞いてくれないか」とウサギが書くのを終えて言いました。そして、プーとピグレットは座り、口を開けて一生懸命聞き入りました。これが、ウサギが読み上げたことです。
PLAN TO CAPTURE BABY ROO
赤ん坊のルーを捕まえる計画
General Remarks. Kanga runs faster than any of Us, even Me.
More General Remarks. Kanga never takes her eye off Baby Roo, except when he's safely buttoned up in her pocket.
Therefore. If we are to capture Baby Roo, we must get a Long Start, because Kanga runs faster than any of Us, even Me. (See 1.)
A Thought. If Roo had jumped out of Kanga's pocket and Piglet had jumped in, Kanga wouldn't know the difference, because Piglet is a Very Small Animal.
Like Roo.
But Kanga would have to be looking the other way first, so as not to see Piglet jumping in.
See 2.
Another Thought. But if Pooh was talking to her very excitedly, she might look the other way for a moment.
And then I could run away with Roo.
Quickly.
And Kanga wouldn't discover the difference until Afterwards.
一般的な所見:カンガは、ここにいる誰よりも、なんと、自分よりも速く走る。
より一般的な所見:カンガは、自分の赤ん坊のルーから目を離すことはない。ただし、ルーが彼女のお腹のポケットの中の安全ボタンをかけているときを除く。
なので、もしも赤ん坊のルーを捕まえようとするなら、我々はカンガよりもずっと前に居なければならない。なぜなら、カンガは、ここにいる誰よりも、なんと自分よりも速く走るから(1.を参照)
考えるに、もしもルーがカンガのポケットから飛び出してピグレットが代わりに飛び込めば、カンガはその違いが判らないだろう。なぜなら、ピグレットはとても小さな動物だから。
ルーと同じくらい。
しかし、カンガは、ピグレットが入ってくるのを見ないように、先に反対側を見ていなければならない。
2.を参照
もう一つ考えるに、もしもプーが彼女に面白い話をしていれば、彼女は反対側を見ているかもしれない。
そして、自分はルーを連れて走って逃げるとができる。
急いで。
そして、カンガは後になって違うことに気づくこととなる。
Well, Rabbit read this out proudly, and for a little while after he had read it nobody said anything. And then Piglet, who had been opening and shutting his mouth without making any noise, managed to say very huskily:
"And—Afterwards?"
"How do you mean?"
"When Kanga does Discover the Difference?"
"Then we all say 'Aha!'"
"All three of us?"
"Yes."
"Oh!"
"Why, what's the trouble, Piglet?"
"Nothing," said Piglet, "as long as we all three say it. As long as we all three say it," said Piglet, "I don't mind," he said, "but I shouldn't care to say 'Aha!' by myself. It wouldn't sound nearly so well. By the way," he said, "you are quite sure about what you said about the winter months?"
ふむ、とウサギがこれを誇らしげに読み終えました。しばらくの間誰も何もい言いませんでした。それから、音もたてずに口を開け閉めしていたピグレットが、とてもハスキーな声でなんとか言いました:
「で、ーーそれで?」
「カンガがついに違うことに気がついたときは?」
「そのときは、皆で「ほぉ!」っていうんだ」
「それは、ぼくたち3人で?」
「そうさ」
「えっ」
「なにが問題なんだい、ピグレット」
「なにも」とピグレットが言いました。「ぼくたち3人が一緒に言う限りは。ぼくたち三人がそう言う限りは気にはしないさ。」とピグレットが言いました。「じぶんは構わないけど」と彼は言い、「だけど、自分は「ほぉ」とは言わないな。あまりよくは聞こえないと思うんだけど、どうかな。」と彼は言い、「冬の期間についてのこと本当に確かなのかい?」
"The winter months?"
"Yes, only being Fierce in the Winter Months."
"Oh, yes, yes, that's all right. Well, Pooh? You see what you have to do?"
"No," said Pooh Bear. "Not yet," he said. "What do I do?"
"Well, you just have to talk very hard to Kanga so as she doesn't notice anything."
"Oh! What about?"
"Anything you like."
"You mean like telling her a little bit of poetry or something?"
"That's it," said Rabbit. "Splendid. Now come along."
So they all went out to look for Kanga.
Kanga and Roo were spending a quiet afternoon in a sandy part of the Forest. Baby Roo was practising very small jumps in the sand, and falling down mouse-holes and climbing out of them, and Kanga was fidgeting about and saying "Just one more jump, dear, and then we must go home." And at that moment who should come stumping up the hill but Pooh.
「冬の期間?」
「そう、冬の期間だけどう猛だったよね」
「あぁ、そうだ、そうだ。その通り。だよね、プー?何をしたらよいかわかるかい?」
「いいや」とくまのプーが言いました。「いや、まだわからない」と彼は言いました。「何をしたらよいのかな?」
「きみは、カンガが他のものに気付かないように一生懸命話せばよいんだ」
「なにについて話せばいいの?」
「なんでも好きなこと」
「カンガになにかちょっとした詩のようなものを話せと言うこと?」
「そのとおり」とウサギが言いました。「素晴らしい。さあ、やろうじゃないか」
それで、彼らはカンガを探しに出かけました。
カンガとルーは森の中の砂地となっているところで静かな午後を過ごしていました。赤ん坊のルーは、砂のなかでちょっと飛び跳ねる練習をしていました。そして、ネズミの穴に落ちてそこから這い上がっていました。そして、カンガはそわそわしながら言いました。「ジャンプはあと一回だけにしようね。そして家に帰りましょう」そして、そのとき、ほかならぬプーが丘をのしのしと登ってきました。
"Good afternoon, Kanga."
"Good afternoon, Pooh."
"Look at me jumping," squeaked Roo, and fell into another mouse-hole.
"Hallo, Roo, my little fellow!"
"We were just going home," said Kanga. "Good afternoon, Rabbit. Good afternoon, Piglet."
Rabbit and Piglet, who had now come up from the other side of the hill, said "Good afternoon," and "Hallo, Roo," and Roo asked them to look at him jumping, so they stayed and looked.
And Kanga looked too....
"Oh, Kanga," said Pooh, after Rabbit had winked at him twice, "I don't know if you are interested in Poetry at all?"
"Hardly at all," said Kanga.
"Oh!" said Pooh.
"Roo, dear, just one more jump and then we must go home."
「こんにちは、カンガ」
「こんにちは、プー」
「ぼくの跳ねているとこ見て」とルーはキイキイ声で行って、べつのネズミの穴に落ちました。
「ハロー、ルー、かわいいおともだち!」
「ちょうど家に帰ろうとしていたの」とカンガは言いました。「こんにちは、ウサギさん、こんにちは、ピグレット」
ウサギとピグレットは、丘の別の方からのぼぼって来ていたのでした。そして、「こんにちは」「ハロー、ルー」と言い、ルーは自分がジャンプするのを見てほしいとお願いしたので、彼らはそれを見ていました。
そして、カンガも一緒に見ていました。
「ねぇ、カンガ」と、ウサギが2回ウィンクした後にプーは言いました。「あなたは詩に関心あるかなぁ?」
「まったくないわ」
「あぁ!」とプーは言いました。
「ルーちゃん、ジャンプはあと一回にしておうちに帰りましょう」
There was a short silence while Roo fell down another mouse-hole.
"Go on," said Rabbit in a loud whisper behind his paw.
"Talking of Poetry," said Pooh, "I made up a little piece as I was coming along. It went like this. Er—now let me see——"
"Fancy!" said Kanga. "Now Roo, dear——"
"You'll like this piece of poetry," said Rabbit.
"You'll love it," said Piglet.
"You must listen very carefully," said Rabbit.
"So as not to miss any of it," said Piglet.
"Oh, yes," said Kanga, but she still looked at Baby Roo.
"How did it go, Pooh?" said Rabbit.
Pooh gave a little cough and began.
ルーがもう一つのネズミの穴に落ちてる間、ちょっとだけ静けさがありました。
「続けて」と、前足で顔を隠してウサギが大きな声で呟きました。
「詩について言うと」とプーが言いました。「ここに来るときに、ちょっと作ったんです。こんな感じで。あー、えっとぉーー」
「素敵ね!」とカンガは言って、「さあ、ルーーー」
「きっとこの詩を気にいると思いますよ」とウサギが言いました。
「気に入りますよ」とピグレットが言いました。
「とても注意深く聞かなきゃいけませんね」とウサギが言いました。
「一つも漏らさないように」とピグレットが言いました。
「えぇ、そうね」とカンガが言いましたが、相変わらず赤ん坊のルーを見ていました。
「どう言う感じなんだい、プー?」とウサギが言いました。
プーはちょっと咳払いをして始めました。
LINES WRITTEN BY A BEAR OF VERY LITTLE BRAIN
とても脳みそが小さいくまがつくった詩
On Monday, when the sun is hot
I wonder to myself a lot:
"Now is it true, or is it not,
"That what is which and which is what?"
On Tuesday, when it hails and snows,
The feeling on me grows and grows
That hardly anybody knows
If those are these or these are those.
On Wednesday, when the sky is blue,
And I have nothing else to do,
I sometimes wonder if it's true
That who is what and what is who.
On Thursday, when it starts to freeze
And hoar-frost twinkles on the trees,
How very readily one sees
That these are whose—but whose are these?
On Friday——
"Yes, it is, isn't it?" said Kanga, not waiting to hear what happened on Friday. "Just one more jump, Roo, dear, and then we really must be going."
月曜日、暑くお日様 照らすなか
考えるもの 多いかな
真実なのか 否なのか
なにがどれだか どれがなにだか?
火曜日は、雹(ひょう)と雪とが 降る中で
深く深ぁく 思い深める 我が身かな
どこのだあれも 知り得ない
それがこれらか これがそれらか
水曜日、空は青く 晴れ渡り
なにもすること なかりけり
ときおり思うは これ真実(まこと)?
だれがなにやら なにがだれやら
木曜日、凍てつく寒さ 始まって
木々には白い 霜が付き
いかほどにまで 備えられん
それは誰かの 誰のだそれは
金曜日、ーーー
「そう、そうよね」と金曜日に何が起きたか最後まで聞かずにカンガが言いました。
「ジャンプはあと一回だけよ。ルーちゃん、そして、本当に帰りますよ!」
Rabbit gave Pooh a hurrying-up sort of nudge.
"Talking of Poetry," said Pooh quickly, "have you ever noticed that tree right over there?"
"Where?" said Kanga. "Now, Roo——"
"Right over there," said Pooh, pointing behind Kanga's back.
"No," said Kanga. "Now jump in, Roo, dear, and we'll go home."
"You ought to look at that tree right over there," said Rabbit. "Shall I lift you in, Roo?" And he picked up Roo in his paws.
"I can see a bird in it from here," said Pooh. "Or is it a fish?"
"You ought to see that bird from here," said Rabbit. "Unless it's a fish."
"It isn't a fish, it's a bird," said Piglet.
"So it is," said Rabbit.
"Is it a starling or a blackbird?" said Pooh.
ウサギはプーに急げと肘をつきました。
「詩の話ですけど」とプーは静かに言いました「向こうの木に気がつきました?」
「どこ?」とカンガ―が言いました。「ほら、ルーーー」
「ちょうどあそこです」とプーが、カンガの後ろを指して言いました。
「だめ」とカンガがいいました。「さあ、ジャンプしてお腹に戻ってルー。そして家に帰るから」
「あそこにある木をみなければなりませんよ」とウサギが言いました。「ルー、抱っこしてあげようか?」そして、ルーを前足で拾い上げました。
「ここから鳥が見えますね」とプーが言いました。「それとも魚かな?」
「ここから鳥を見なければ」とウサギがいいました。「でないと、あれは魚に」
「あれは魚じゃない。あれは鳥だよ」とピグレットは言いました。
「ならば」とウサギが言いました。
「あれは、ムクドリかクロウタドリだね」とプーが言いました。
"That's the whole question," said Rabbit. "Is it a blackbird or a starling?"
And then at last Kanga did turn her head to look. And the moment that her head was turned, Rabbit said in a loud voice "In you go, Roo!" and in jumped Piglet into Kanga's pocket, and off scampered Rabbit, with Roo in his paws, as fast as he could.
"Why, where's Rabbit?" said Kanga, turning round again. "Are you all right, Roo, dear?"
Piglet made a squeaky Roo-noise from the bottom of Kanga's pocket.
"Rabbit had to go away," said Pooh. "I think he thought of something he had to go and see about suddenly."
"And Piglet?"
"I think Piglet thought of something at the same time. Suddenly."
「それがすべての問題ですね」とウサギが言いました。「それが、クロウタドリかムクドリか?」
そして、ついにカンガが頭の向きを変えました。そして、彼女の頭が回ったその瞬間、ラビットは大きな声で「中に入りなさい、ルー」と言い、ピグレットがカンガのピケットの中に跳びこみ、ウサギがルーを前足に抱えてできる限りの速さで逃げるようにそこを離れました。
「なぜ、どこにウサギが行ったの?」とカンガが振り返って言いました。「ルーちゃん、大丈夫?」
ピグレットは、カンガのポケットの底からルーをまねてキーキー声を出しました。
「ウサギは行かなければならないことがあったんです」とプーは言いました。「たぶん、急に、見に行かなきゃならないことを思いだしたんだと思います」
「で、ピグレットは?」
「ピグレットも、同じとき、そんなこと考えたんだと思います。急に」
"Well, we must be getting home," said Kanga. "Good-bye, Pooh." And in three large jumps she was gone.
Pooh looked after her as she went.
"I wish I could jump like that," he thought. "Some can and some can't. That's how it is."
But there were moments when Piglet wished that Kanga couldn't. Often, when he had had a long walk home through the Forest, he had wished that he were a bird; but now he thought jerkily to himself at the bottom of Kanga's pocket,
this take
"If is shall really to
flying I never it."
「そう、私たち家に帰らなくっちゃ」とカンガは言いました。「さようなら、プー」そして、大きなジャンプを3つほどして去っていきました。
プーは彼女の行くあとを見ていました。
「ぼくも、あんなふうにジャンプできるといいな」と彼は思いました。「できるのもいれば、できないものもいる。そんなもんだね」
しかし、ピグレットはカンガができないでいてほしいと思うときがありました。しばしば、ピグレットは、森を通って長い道のりを家に向かうとき、鳥だったらよかったなと思うのでした。でも、今は、カンガのお腹のポケットの底で、がくがくしながら思うのでした。
「こ こんなこと なら とぶ
かんがえ ないよ」
And as he went up in the air he said, "Ooooooo!" and as he came down he said, "Ow!" And he was saying, "Ooooooo-ow, Ooooooo-ow, Ooooooo-ow" all the way to Kanga's house.
Of course as soon as Kanga unbuttoned her pocket, she saw what had happened. Just for a moment, she thought she was frightened, and then she knew she wasn't; for she felt quite sure that Christopher Robin would never let any harm happen to Roo. So she said to herself, "If they are having a joke with me, I will have a joke with them.
そして、空に舞ったとき、彼は、「おぉぉぉぉー」と言い、落ちるときには「いたぃっ!」と言い、彼はカンガが家に着くまで「おぉぉぉぉーいたぃっ、おぉぉぉぉーいたぃっ、おぉぉぉぉーいたぃっ”と言い続けてたのでした。
もちろんん、カンガがお腹のポケットのボタンをはずすや否や彼女は何がおこったか知りました。初めはちょっとびっくりしたように思いまいたが、それからそうではないことを知りました。なぜなら、クリストファー・ロビンはルーに危害を加えることは絶対にないと確信してたからです。それで、彼女は、「もしもあいつらが私をからかおうとしたのなら、私もからかってやる」と独り言をいいました。
"Now then, Roo, dear," she said, as she took Piglet out of her pocket. "Bed-time."
"Aha!" said Piglet, as well as he could after his Terrifying Journey. But it wasn't a very good "Aha!" and Kanga didn't seem to understand what it meant.
"Bath first," said Kanga in a cheerful voice.
"Aha!" said Piglet again, looking round anxiously for the others. But the others weren't there. Rabbit was playing with Baby Roo in his own house, and feeling more fond of him every minute, and Pooh, who had decided to be a Kanga, was still at the sandy place on the top of the Forest, practising jumps.
「さぁ、ルーちゃん」と彼女は、お腹のポケットからピグレットを取り出しました言いました。「お休みする時間よ」
「ほーお!」とピグレットは、恐ろしい道中のあとでできるかぎり言いました。でも、それは、あまりうまい「ほーお!」ではなく、カンガはそれがどういう意味かを理解する様子はありませんでした。
「まず、お風呂ね」とカンガは陽気に言いました。
「ほーお!」とピグレットは、他の二人がいないかあたりを心配そうに見まわしながらもう一度言いました。しかし、ほかの二人はそこには居ませんでした。ウサギは彼の家で赤ん坊のルーと遊んでいて、どんどんとルーのことがかわいくなっていました。そして、カンガのようになろうと考えていたプーは、ジャンプの練習をしながら、森の丘の砂地にとどまっていました。
"I am not at all sure," said Kanga in a thoughtful voice, "that it wouldn't be a good idea to have a cold bath this evening. Would you like that, Roo, dear?"
Piglet, who had never been really fond of baths, shuddered a long indignant shudder, and said in as brave a voice as he could:
"Kanga, I see that the time has come to spleak painly."
"Funny little Roo," said Kanga, as she got the bath-water ready.
"I am not Roo," said Piglet loudly. "I am Piglet!"
"Yes, dear, yes," said Kanga soothingly. "And imitating Piglet's voice too! So clever of him," she went on, as she took a large bar of yellow soap out of the cupboard. "What will he be doing next?"
「どうしたらよいかしら」とカンガは思慮深く言いました。「今晩は、冷たい風呂に入るのはどうかしらね。そうれでどう?ルーちゃん」
ピグレットは、そもそもお風呂が好きではなかったので、長いことわなわなと震えて、それから、勇気を出して言いました。
「カンガ、はっきりといわないといけないようだね」
「どうしたの、ルーちゃん」と、水風呂の支度をしたカンガが言いました。
「ぼくは、ルーじゃない」と大声でピグレットが言いました。「ぼくはピグレットだ」
「そうよ、そのとおり」とカンガはなだめるように言いました。「そして、ピグレットの聲をまねしているわ。おりこうさんね」と、戸棚から大きめの黄色い石鹸を取り出して、彼女は続けました。「さて、次になにをするのかしら」
"Can't you see?" shouted Piglet. "Haven't you got eyes? Look at me!"
"I am looking, Roo, dear," said Kanga rather severely. "And you know what I told you yesterday about making faces. If you go on making faces like Piglet's, you will grow up to look like Piglet—and then think how sorry you will be. Now then, into the bath, and don't let me have to speak to you about it again."
Before he knew where he was, Piglet was in the bath, and Kanga was scrubbing him firmly with a large lathery flannel.
「みえないのかい」とピグレットが大声を出しました。「目の玉があるんでしょう。僕のことをみて!」
「あなたのことを見てるわよ、ルーちゃん」とカンガは厳しめに言いました。「そして、きのう私が言ったことを覚えてるわよね。お顔を作ること。もしも、ピグレットのようなお顔でい続けるなら、ピグレットのようになるわよーーそして、それはいやだなと思うことでしょう。さあ、お風呂の中で、もう一度この話をさせないようにね」
彼がどこにいるかを知る前に、ピグレットは湯船に入っていて、カンガは彼を大きな泡だらけのタオルでごしごしとこすっていました。
"Ow!" cried Piglet. "Let me out! I'm Piglet!"
"Don't open the mouth, dear, or the soap goes in," said Kanga. "There! What did I tell you?"
"You—you—you did it on purpose," spluttered Piglet, as soon as he could speak again ... and then accidentally had another mouthful of lathery flannel.
"That's right, dear, don't say anything," said Kanga, and in another minute Piglet was out of the bath, and being rubbed dry with a towel.
"Now," said Kanga, "there's your medicine, and then bed."
"W-w-what medicine?" said Piglet.
"To make you grow big and strong, dear. You don't want to grow up small and weak like Piglet, do you? Well, then!"
At that moment there was a knock at the door.
"Come in," said Kanga, and in came Christopher Robin.
「いたぃ!」とピグレットは叫びました。「だしてよ!ぼくはピグレットだよ!」
「口を開けるんじゃないわ。石鹸が入るわよ」とカンガが言いました。「ほら、言ったでしょう?」
「だ、だって、ーーわざとやっているじゃないか」と早口で、言葉を言える範囲でピグレットが言いました。・・そして、石鹸だらけのタオルが口に入りました。
「ほら、おしゃべりしないで」とカンガが言いました。そして、ピグレットは風呂から取り出され、乾いたタオルでごしごしされていました。
「さぁ」とカンガが言いました。「お薬があるわ。そして寝なさい」
「おっお薬?」とピグレットが言いました。
「あなたが大きく強く育つためのものよ。いつまでもピグレットのように小さいままでは居たくないでしょう?」
そのとき、扉をノックする音がしました。
「いらっしゃい」とカンガが言うと、入ってきたのはクリストファー・ロビンでした。
"Christopher Robin, Christopher Robin!" cried Piglet. "Tell Kanga who I am! She keeps saying I'm Roo. I'm not Roo, am I?"
Christopher Robin looked at him very carefully, and shook his head.
"You can't be Roo," he said, "because I've just seen Roo playing in Rabbit's house."
"Well!" said Kanga. "Fancy that! Fancy my making a mistake like that."
"There you are!" said Piglet. "I told you so. I'm Piglet."
Christopher Robin shook his head again.
"Oh, you're not Piglet," he said. "I know Piglet well, and he's quite a different colour."
Piglet began to say that this was because he had just had a bath, and then he thought that perhaps he wouldn't say that, and as he opened his mouth to say something else, Kanga slipped the medicine spoon in, and then patted him on the back and told him that it was really quite a nice taste when you got used to it.
「クリストファー・ロビン、クリストファー・ロビン!」とピグレットが叫びました。「カンガに僕だって言ってよ。カンガはぼくのことをルーだっていうんだ。ぼくはルーじゃないよね?」
「ルーにはなれないさ」と彼は言いました。「だって、ついさっき、ウサギの家でルーが遊んでいるのを見たから」
「ほう」とカンガは言いました。「驚いたわ!こんな間違いをするなんて」
「ほらね!」とピグレットが言いました。「いったじゃないですか、僕はピグレットだって」
クリストファー・ロビンは彼の頭をもう一度言いました。
「いや、君はピグレットじゃないよ」と彼は言いました。「僕はピグレットのことをよく知ってるよ。ピグレットはこんな色じゃない」
ピグレットは、これは、風呂に入れられたからでと言おうとして、で、言うのはやっぱりやめておこうと思い、そして何か言おうとしたとき、カンガは薬をスプーンで口の中に滑り込ませ、ピグレットの背中を叩いて、慣れれば本当はとても良い味だわと言いました。
"I knew it wasn't Piglet," said Kanga. "I wonder who it can be."
"Perhaps it's some relation of Pooh's," said Christopher Robin. "What about a nephew or an uncle or something?"
Kanga agreed that this was probably what it was, and said that they would have to call it by some name.
"I shall call it Pootel," said Christopher Robin. "Henry Pootel for short."
And just when it was decided, Henry Pootel wriggled out of Kanga's arms and jumped to the ground. To his great joy Christopher Robin had left the door open. Never had Henry Pootel Piglet run so fast as he ran then, and he didn't stop running until he had got quite close to his house. But when he was a hundred yards away he stopped running, and rolled the rest of the way home, so as to get his own nice comfortable colour again....
「ピグレットじゃないって知ってたわ」とカンガが言いました。「そうであるはずないわよね」
「多分、プーの親戚じゃないかな」とクリストファー・ロビンが言いました。「姪かおじさんかなんかじゃないかな?」
カンガは多分そうだと同意して、なんか名前をつけて呼ばなくちゃと言いました。
「ぼくならプーテルと呼ぶけど」とクリストファー・ロビンが言いました。「ヘンリー・プーテルを略して」
そして、そう決めたとき、ヘンリー・プーテルは身をくねらせてカンガの腕からすり抜け地面に飛び降りました。とても嬉しかったのは、クリストファー・ロビンが戸を開けっぱなしにしていたことでした。ヘンリー・プーテル・ピグレットは、彼の家にたどり着く本当の直前まで、休むことなしにこれまでこんなに速く走ったことがないというほど速く走っていったのでした。しかし、100ヤード(90メートル)ほど離れたところで走るのをやめて、のこりは転がって帰りました。そうすれば、今までのようなお馴染みの彼の色に戻れるからでした。
So Kanga and Roo stayed in the Forest. And every Tuesday Roo spent the day with his great friend Rabbit, and every Tuesday Kanga spent the day with her great friend Pooh, teaching him to jump, and every Tuesday Piglet spent the day with his great friend Christopher Robin. So they were all happy again.
そう言うわけで、カンガとルーは森に留まることとなりました。そして、ルーは、毎週火曜日は、とっておきの友達のウサギと過ごし、カンガは、毎週火曜日は、とっておきの友達のプーと過ごしてジャンプの仕方を教え、ピグレットは、毎週火曜日は、とっておきの友達のクリストファー・ロビンと過ごすのでした。そうすることで、みんなが幸せになったのです。
(End)
CHAPTER VIII
IN WHICH CHRISTOPHER ROBIN LEADS AN EXPOTITION TO THE NORTH POLE クリストファー・ロビンが隊長となって北極ティェケン(探検)をする
One fine day Pooh had stumped up to the top of the Forest to see if his friend Christopher Robin was interested in Bears at all. At breakfast that morning (a simple meal of marmalade spread lightly over a honeycomb or two) he had suddenly thought of a new song. It began like this:
"Sing Ho! for the life of a Bear."
ある晴れた日、プーは、友達のクリストファー・ロビンがくまについて興味があるかどうかを知るために、森のてっぺんの方までとぼとぼ歩いていきました。その朝の朝食(ミツバチの巣の一つか二つにママレードを薄く塗った簡単なものでしたけど)をとっていたときに、急に歌を思いついたのです。こんな感じでした。
「歌おうよ、ホー!、くまの人生 楽しくね」
When he had got as far as this, he scratched his head, and thought to himself "That's a very good start for a song, but what about the second line?" He tried singing "Ho," two or three times, but it didn't seem to help. "Perhaps it would be better," he thought, "if I sang Hi for the life of a Bear." So he sang it ... but it wasn't. "Very well, then," he said, "I shall sing that first line twice, and perhaps if I sing it very quickly, I shall find myself singing the third and fourth lines before I have time to think of them, and that will be a Good Song. Now then:"
ここまで考えたところで、かれは頭をかいて、思ったのでした。
「これはとてもよい出だしだな。だけど、つぎはどうしようかな?」かれは「ホー」と歌うのを二・三回試しましたが、役には立ちませんでした。多分、「こうした方がよいかな、くまの人生のためにハーイと歌う方が」と思ったので、そのように歌いましたけど、・・・そうではなかったのです。「そうか、それなら、最初の行を二回歌えば、それも少し速く歌えば、三行目と四行目を考えることなく歌ってって、それでいい歌になるかもしれない。やってみよう。」
Sing Ho! for the life of a Bear!
Sing Ho! for the life of a Bear!
I don't much mind if it rains or snows,
'Cos I've got a lot of honey on my nice new nose,
I don't much care if it snows or thaws,
'Cos I've got a lot of honey on my nice clean paws!
Sing Ho! for a Bear!
Sing Ho! for a Pooh!
And I'll have a little something in an hour or two!
歌おうよ ホー、クマの人生 楽しくね!
歌おうよ ホー、クマの人生 楽しくね!
雨が降ろうが 雪だろが 気にはしないさ
なぜならね 蜂蜜たっぷり あるんだよ ぼくのきれいな 鼻先に
雨が降ろうが 雪だろが 気にはしないさ
なぜならね 蜂蜜たっぷり あるんだよ ぼくのきれいな 手のひらに!
歌おうよ ホー、クマさんに!
歌おうよ ホー、プーさんに!
おやつ食べるぞ いっときご(一時後)!
He was so pleased with this song that he sang it all the way to the top of the Forest, "and if I go on singing it much longer," he thought, "it will be time for the little something, and then the last line won't be true." So he turned it into a hum instead.
Christopher Robin was sitting outside his door, putting on his Big Boots. As soon as he saw the Big Boots, Pooh knew that an Adventure was going to happen, and he brushed the honey off his nose with the back of his paw, and spruced himself up as well as he could, so as to look Ready for Anything.
"Good-morning, Christopher Robin," he called out.
"Hallo, Pooh Bear. I can't get this boot on."
"That's bad," said Pooh.
"Do you think you could very kindly lean against me, 'cos I keep pulling so hard that I fall over backwards."
彼は、森のてっぺんに向かうまでに自分が歌った歌に喜んでました。「ずっとうたってればもっと長くなるな」と彼は思いました。「もうおやつの時間だよ。だから最後の一行は間違ってるよ。」それで彼は鼻歌に変えました。
クリストファーロビンは彼の家の玄関の外に居て、大きなブーツをはこうとしていました。大きなブーツを見つけるや否や、プーはなにか冒険が始まろうとしていることを知ったのでした。そして、手の甲で蜂蜜のついた鼻を拭ってできる限り身なりを整え、何が始まろうと準備ができてるように見せました。
「おやよう、クリストファー・ロビン」と彼は呼びかけました。
「くまのプーさん、こんにちは。ブーツを履けないんだよ」
「それはたいへん」とプーは言いました。
「自分の背中によっかかってくだされないかな。靴ひもを強く引っ張ろうとすると後ろに倒れちゃうんだ。」
Pooh sat down, dug his feet into the ground, and pushed hard against Christopher Robin's back, and Christopher Robin pushed hard against his, and pulled and pulled at his boot until he had got it on.
"And that's that," said Pooh. "What do we do next?"
"We are all going on an Expedition," said Christopher Robin, as he got up and brushed himself. "Thank you, Pooh."
"Going on an Expotition?" said Pooh eagerly. "I don't think I've ever been on one of those. Where are we going to on this Expotition?"
"Expedition, silly old Bear. It's got an 'x' in it."
"Oh!" said Pooh. "I know." But he didn't really.
"We're going to discover the North Pole."
"Oh!" said Pooh again. "What is the North Pole?" he asked.
"It's just a thing you discover," said Christopher Robin carelessly, not being quite sure himself.
"Oh! I see," said Pooh. "Are bears any good at discovering it?"
"Of course they are. And Rabbit and Kanga and all of you. It's an Expedition. That's what an Expedition means. A long line of everybody. You'd better tell the others to get ready, while I see if my gun's all right. And we must all bring Provisions."
"Bring what?"
"Things to eat."
"Oh!" said Pooh happily. "I thought you said Provisions. I'll go and tell them." And he stumped off.
The first person he met was Rabbit.
プーは座って、地面を掘るように足を突っ張ってクリストファー・ロビンの背中を押しました。そして、クリストファー・ロビンはプーの背を強く押すようにしてブーツのひもを引っ張り、また、引っ張り、ようやく靴を履きました。
「そう、そうだね」とプーが言いました。「で次は何をするの?」
「みんなで探検にでかけるんだ」とクリストファー・ロビンは立ち上がって体をブラシではらいながら言いました。
「ティェケンに行くんだって?」とプーが熱を込めて聞きました。「たぶん、ぼくは言ったことがないと思うんだ。ティエケンでどこに行くの?」
「探検だよ、おばかさん。言葉の中にx(ん)が入ってるのさ」
「ほぉ」とプーは言いました。「そうだよね」と。でも、彼は本当は知らなかったのです。
「みんなで北極を発見しに行くんだよ」
「ほぉ」とプーがもう一度言いました。「北極ってなに?」と尋ねました。
「それを発見しに行くんだよ」と、あまり確かではなかったもののクリストファー・ロビンは無造作に言いました。
「あぁ、そうなんだ」とプーは言いました。「くまも発見する役にたつかなぁ?」
「もちろんさ。そして、ウサギとカンガとみんなだよ。探検なんだ。探検の意味が分かるかい?みんながつくる長い列なんだ。きみは、僕が銃が大丈夫か点検している間に、他の仲間に、準備してって言ってくれないかな。そしてみんなで糧秣(りょうまつ)を持って行くんだ」
「持って行くって何を?」
「食べ物さ」
「あぁ」と嬉しそうにプーは言いました。「きみは、糧秣といったと思ったんだ。みんなのところに行ってそう言うから」
そして、とぼとぼと歩いていきました。
最初に会ったのはウサギでした。
"Hallo, Rabbit," he said, "is that you?"
"Let's pretend it isn't," said Rabbit, "and see what happens."
"I've got a message for you."
"I'll give it to him."
"We're all going on an Expotition with Christopher Robin!"
"What is it when we're on it?"
"A sort of boat, I think," said Pooh.
"Oh! that sort."
"Yes. And we're going to discover a Pole or something. Or was it a Mole? Anyhow we're going to discover it."
"We are, are we?" said Rabbit.
"Yes. And we've got to bring Pro—things to eat with us. In case we want to eat them. Now I'm going down to Piglet's. Tell Kanga, will you?"
He left Rabbit and hurried down to Piglet's house. The Piglet was sitting on the ground at the door of his house blowing happily at a dandelion, and wondering whether it would be this year, next year, sometime or never. He had just discovered that it would be never, and was trying to remember what "it" was, and hoping it wasn't anything nice, when Pooh came up.
「ウサギさん、こんちは」、「君だよね?」とプーが言いました。
「そうじゃないことにしてみようか?」とウサギは言いました。「どうなるか見てみようじゃないか」
「伝えることがあるんだよ」
「そうじゃない人にあげたら」
「みんなで、クリストファー・ロビンと一緒にティェケンに出かけるんだ」
「そりゃなんだい?いつなんだい?」
「舟のようなものじゃないかな」とプーは言いました。
「あぁ、そういうやつか」
「うん。それで、皆でポールとかなんかを発見しに行くんだ。いや、モール(もぐら)だったかな?ともかく、それを見つけに行くんだよ」
「みんなって、俺たち?」とウサギは言いました。
「そうさ、そしてみんなで糧(りょう)ーーあの、食べるやつさ。食べたくなった時用の。ぼくは、これから丘を下りてピグレットのところに行くから、君はカンガに言ってくれないかな」
プーはウサギのところを離れてピグレットの家に急いでいきました。ピグレットは家の玄関の前の地面に座って、楽しそうにタンポポの綿毛を吹きながら、「それ」があるのは今年かな、来年かな、いつかな、それとも来ないのかなと占い遊びをしていました。かれは、「それ」がきっと来ないことを悟って、「それ」がなんだっかた覚えていようと思いました。そして、来ることがないなら「それ」は良いものじゃなきゃいいさと思っていたときに、プーがあらわれたのです。
"Oh! Piglet," said Pooh excitedly, "we're going on an Expotition, all of us, with things to eat. To discover something."
"To discover what?" said Piglet anxiously.
"Oh! just something."
"Nothing fierce?"
"Christopher Robin didn't say anything about fierce. He just said it had an 'x'."
"It isn't their necks I mind," said Piglet earnestly. "It's their teeth. But if Christopher Robin is coming I don't mind anything."
In a little while they were all ready at the top of the Forest, and the Expotition started. First came Christopher Robin and Rabbit, then Piglet and Pooh; then Kanga, with Roo in her pocket, and Owl; then Eeyore; and, at the end, in a long line, all Rabbit's friends-and-relations.
「ピグレット!」とプーは興奮して言いました。「これからみんなでティェケンに行くんだよ。食べ物を持ってね。何かを発見するんだ」
「なにを発見するんだって?」と心配そうにピグレットが言いました。
「だからなんかだよ!」
「どう猛じゃないよね?」
「クリストファー・ロビンはどう猛かどうかについてはなんにも言ってなかったよ。かれはただ、なかに「ん」(エックス)が入っていると言っただけさ」
「もしも野獣の首(ネックス)のことなら気にならないさ」とピグレットが真剣に言いました。「それは歯のことじゃないかな。だけど、クリストファー・ロビンが一緒に行くのならなにも気にならないさ」
すこしして、二人は準備をして森のてっぺんに居ました。そして、ティェケンが始まりました。最初に、クリストファー・ロビンとウサギが来て、それからピグレットとプーがきました。それから、カンガ―がプーをお腹の袋にいれてきました。それからフクロウ。そしてイーヨー。そして、最後に、長い列を作ってウサギの友達や親せきたちが来ました。
"I didn't ask them," explained Rabbit carelessly. "They just came. They always do. They can march at the end, after Eeyore."
"What I say," said Eeyore, "is that it's unsettling. I didn't want to come on this Expo—what Pooh said. I only came to oblige. But here I am; and if I am the end of the Expo—what we're talking about—then let me be the end. But if, every time I want to sit down for a little rest, I have to brush away half a dozen of Rabbit's smaller friends-and-relations first, then this isn't an Expo—whatever it is—at all, it's simply a Confused Noise. That's what I say."
「彼らには頼まなかったんだけどね」とウサギは無造作に説明しました。「ただ来ただけなんだよ。いつもそうなんだ。かれらは最後についてくればいい。イーヨーのあとに。」
イーヨーは言いました。「自分が言いたいのは」、「それはまだ決まってないってことなんだ。自分はこの「ティェ」ーーその、プーが言ったやつ、に参加したいとは思わなかった。でも、そうしなくちゃならないから来ただけさ。でも、ここに居るんだ:そして自分が「ティェ」の最後に居るならーーその、みんなで話をしていたやつだけどーーであるなら、自分は最後にしておいてくれるかな。でも、もしも、ちょっと休みたくて座ろうとするときは、まず、ウサギの仲間の小さいのを半ダースほど払いのけねばならない。そして、もしもこれが「ティェ」じゃないならーーいやなんでもいいけどもーーそれはただ、訳のわかんない音だということだ。それを言いたかったんだ。」
"I see what Eeyore means," said Owl. "If you ask me——"
"I'm not asking anybody," said Eeyore. "I'm just telling everybody. We can look for the North Pole, or we can play 'Here we go gathering Nuts and May(注)' with the end part of an ant's nest. It's all the same to me."
There was a shout from the top of the line.
"Come on!" called Christopher Robin.
"Come on!" called Pooh and Piglet.
"Come on!" called Owl.
"We're starting," said Rabbit. "I must go." And he hurried off to the front of the Expotition with Christopher Robin.
"All right," said Eeyore. "We're going. Only Don't Blame Me."
「わしはイーヨーの言うことがわかる」とフクロウが言いました。「もしも、私に聞いてくれるならね」
「私は誰にも頼まないさ」とイーヨーが言いました。「自分は、みんなに言っているだけだ。われわれは北極を探せるかもしれないし、それとも、みんなで「5月にナッツを集めよう」ゲームのアリの巣の最後のところを遊ぶかだ。自分にとってはおんなじことだ。」
そのとき、列の先頭の方で大きな声がしました。
「いくぞ!」とクリストファー・ロビンが叫びました。
「いくぞ!」とプーとピグレットが叫びました。
「いくぞ!」とフクロウが叫びました。
「みな、始めるぞ!」とウサギが言いました。「行かなくっちゃ」そして、クリストファー・ロビンとティェケンする先頭へと急ぎました。
「わかった」とイーヨーが言いました。「みなで行こう。あとで私のせいにはしないでくれよ」
注:
So off they all went to discover the Pole. And as they walked, they chattered to each other of this and that, all except Pooh, who was making up a song.
"This is the first verse," he said to Piglet, when he was ready with it.
"First verse of what?"
"My song."
"What song?"
"This one."
"Which one?"
"Well, if you listen, Piglet, you'll hear it."
"How do you know I'm not listening?"
そうして、みんなで北極を発見しに出発しました。歩きながら、あれやこれやとお話をしていましたが、プーだけは自分の歌を作ろうとしていました。
「これが最初の歌詞さ」と、出来上がったときプーはピグレットに言いました。
「なんの最初の歌詞だって?」
「僕の歌の」
「なんの歌?」
「これだよ」
「どれ?」
「まず、聴いてみてくれないかな。ピグレット、聴けばわかる」
「どうして僕が聴いていないって分かるの?」
Pooh couldn't answer that one, so he began to sing.
They all went off to discover the Pole,
Owl and Piglet and Rabbit and all;
It's a Thing you Discover, as I've been tole
By Owl and Piglet and Rabbit and all.
Eeyore, Christopher Robin and Pooh
And Rabbit's relations all went too—
And where the Pole was none of them knew....
Sing Hey! for Owl and Rabbit and all!
"Hush!" said Christopher Robin turning round to Pooh, "we're just coming to a Dangerous Place."
プーはその問いには答えられなかったので、歌い始めました。
ぼくらはみなで ポール探しに でかけたさ
フクロウ、ピグレット、ウサギとみんなで
それは皆で見つけるんだ、そういわれたのさ
フクロウ、ピグレット、ウサギとみんなに
イーヨー、クリストファー・ロビンとプー
そしてウサギの親せきみんなで行った
ポールはどこかは 誰も知らずに
歌おう!ヘイ!フクロウ、ウサギ、そしてみな
「しっ!」とクリストファー・ロビンはプーの方を向いて言いました。「ちょうど危ないところに入ってきたんだよ」
"Hush!" said Pooh turning round quickly to Piglet.
"Hush!" said Piglet to Kanga.
"Hush!" said Kanga to Owl, while Roo said "Hush!" several times to himself very quietly.
"Hush!" said Owl to Eeyore.
"Hush!" said Eeyore in a terrible voice to all Rabbit's friends-and-relations, and "Hush!" they said hastily to each other all down the line, until it got to the last one of all. And the last and smallest friend-and-relation was so upset to find that the whole Expotition was saying "Hush!" to him, that he buried himself head downwards in a crack in the ground, and stayed there for two days until the danger was over, and then went home in a great hurry, and lived quietly with his Aunt ever-afterwards. His name was Alexander Beetle.
「しっ!」とプーは急いでピグレットの方に向きを変えて言いました。
「しっ!」とピグレットはカンガに言いました。
「しっ!」と、ルーがとても静かに何度も自分に言っている間に、カンガはフクロウに言いました。
「しっ!」とフクロウはイーヨーに言いました。
「しっ!」とイーヨーは恐ろしい声でウサギの友達と親類仲間全員に言いました。そして、かれらは列の最後にいる仲間にまで伝わる様に、互いに急いで「しっ!」っと言い合いました。そして、最後尾にいたもっとも小さな友達と親類は、ティエケン隊の全員が自分に「しっ!」と言っているのに慌てふためき、地面の割れ目に頭をうずめてしまい、そこで、危険がなくなるまで二日ほどじっとしてました。それから、とても急いで家に帰り、かれの叔母とずっと静かに暮らしました。かれの名前は、アレクサンダー・ビートルでした。
They had come to a stream which twisted and tumbled between high rocky banks, and Christopher Robin saw at once how dangerous it was.
"It's just the place," he explained, "for an Ambush."
"What sort of bush?" whispered Pooh to Piglet. "A gorse-bush?"
"My dear Pooh," said Owl in his superior way, "don't you know what an Ambush is?"
"Owl," said Piglet, looking round at him severely, "Pooh's whisper was a perfectly private whisper, and there was no need——"
"An Ambush," said Owl, "is a sort of Surprise."
"So is a gorse-bush sometimes," said Pooh.
"An Ambush, as I was about to explain to Pooh," said Piglet, "is a sort of Surprise."
"If people jump out at you suddenly, that's an Ambush," said Owl.
"It's an Ambush, Pooh, when people jump at you suddenly," explained Piglet.
みんなは、川の流れが高い岩に囲まれてねじ曲がり渦を巻いているところに来ました。そして、クリストファー・ロビンはそれがとても危険であることがすぐにわかりました。
「ここだよ」と彼は説明しました。「危険が潜んでいる(Ambush)」
「どんな茂み(bush)なの」とプーはピグレットにささやきました。「ハリエニシダの茂みかな?」
「プーよ」とフクロウが優越に浸って言いました。「きみは、アンブッシュ(Ambush)の意味を知らないのかね?」
「フクロウさん」とピグレットは、彼の方を振り返り厳しく言いました。「プーがささやいたのはプライベートな話なのだから、口を突っ込む必要はーーー」
「アンブッシュさ」とフクロウは言いました。「言うならばびっくりするようなことだ」
「ときにはハリエニシダの茂みでもある」とプーが言いました。
「アンブッシュのことは、これからプーに説明しようとしていたんだ」とピグレットが言いました。「言うならばびっくりするようなことなのさ」
「だれかが急にとびでて君を襲えば、それがアンブッシュだよ」とフクロウがいいました。
「それがアンブッシュさ、プー。だれかが急に君にとびついたらね」とピグレットが説明しました。
注:フクロウは、jump out atと表現し、誰かが急に飛び出てきて襲うということを言っている。それに対して、ピグレットは、間違って、好機に飛びつくというjump atを使っている。
Pooh, who now knew what an Ambush was, said that a gorse-bush had sprung at him suddenly one day when he fell off a tree, and he had taken six days to get all the prickles out of himself.
"We are not talking about gorse-bushes," said Owl a little crossly.
"I am," said Pooh.
They were climbing very cautiously up the stream now, going from rock to rock, and after they had gone a little way they came to a place where the banks widened out at each side, so that on each side of the water there was a level strip of grass on which they could sit down and rest. As soon as he saw this, Christopher Robin called "Halt!" and they all sat down and rested.
プーは、ようやくアンブッシュの意味が分かったので、ある日、彼が木から落ちたときにハリエニシダの茂みが突然彼に跳ねて、その後、棘を抜くのに六日間もかかったと言いました。
「私たちはハリエニシダのことをいってるんじゃない」とフクロウは少し怒って言いました。
「僕がいってるんだよ」とプーが言いました。
みんなは、小川を注意深く、岩から岩へと上っていきました。しばらくすると、両側の川岸が広がって両側に細い幅で草が生えていて休めるようなところがありました。それを見た途端、クリストファー・ロビンは「とまれ!」と言いました。そして、みんなは座り休憩しました。
"I think," said Christopher Robin, "that we ought to eat all our Provisions now, so that we shan't have so much to carry."
"Eat all our what?" said Pooh.
"All that we've brought," said Piglet, getting to work.
"That's a good idea," said Pooh, and he got to work too.
"Have you all got something?" asked Christopher Robin with his mouth full.
"All except me," said Eeyore. "As Usual." He looked round at them in his melancholy way. "I suppose none of you are sitting on a thistle by any chance?"
"I believe I am," said Pooh. "Ow!" He got up, and looked behind him. "Yes, I was. I thought so."
"Thank you, Pooh. If you've quite finished with it." He moved across to Pooh's place, and began to eat.
「僕が思うに」と、クリストファー・ロビンが言いました。「ここで持ってきた糧秣(りょうまつ)を全部たべて、持って行くものを少なくしよう」
「なにを全部食べるんだって?」とプーは言いました。
「持ってきたもの全部だよ」とピグレットが、食べ始めながら言いました。
「そりゃいいね」とプーが言い、かれも食べ始めました。
「みんな、何か持ってきたかい」とクリストファー・ロビンは口いっぱいにして言いました。
「僕以外はね」、「いつものことだけど」とイーヨーが言いました。彼は物悲しくあたりを見回しました。「だれもアザミの上に座っていないとよいけども」
「僕は座っちゃったと思う」とプーは言いました。「痛いぃ!」と彼は起き上がって後ろを見ました「確かにそうだ。そう思ったんだ。」
「ありがとう、プー。もしも、もう使い終わっていたらね。」彼はプーがいたところに行って、アザミを食べ始めました。
"It don't do them any Good, you know, sitting on them," he went on, as he looked up munching. "Takes all the Life out of them. Remember that another time, all of you. A little Consideration, a little Thought for Others, makes all the difference."
As soon as he had finished his lunch Christopher Robin whispered to Rabbit, and Rabbit said "Yes, yes, of course," and they walked a little way up the stream together.
"I didn't want the others to hear," said Christopher Robin.
"Quite so," said Rabbit, looking important.
"It's—I wondered—It's only—Rabbit, I suppose you don't know, What does the North Pole look like?"
"Well," said Rabbit, stroking his whiskers. "Now you're asking me."
"I did know once, only I've sort of forgotten," said Christopher Robin carelessly.
「それに座っていてもよいことはないよね。よくわかるだろう」と、彼はむしゃむしゃと食べながら見上げました。「すべての生命を取り上げるんだ。次のときに覚えておくとよい。他人へのちょっとした配慮と考慮をすることで、全然話が変わってくるんだ。」
昼食を食べ終えようとしていたとき、クリストファー・ロビンはウサギにささやき、ウサギは「うんうん、もちろんさ」と言い、二人は小川を少しだけ上って行きました。
「ほかのものたちに聞こえないようにしたかったんだ」とクリストファー・ロビンが言いました。
「そのとおり」とウサギが大事そうな面持ちで言いました。
「あのーーどうかなーーきっと君だけ、多分、君はしらないだろうけど、北極ってどんな感じのものかな?」
「あぁ」とウサギはひげをさすりながら言いました。「ぼくに聞いているんだね?」
「知ってはいたんだ。ちょっと忘れちゃったんだよ」とクリストファー・ロビンは無造作に言いました。
"It's a funny thing," said Rabbit, "but I've sort of forgotten too, although I did know once."
"I suppose it's just a pole stuck in the ground?"
"Sure to be a pole," said Rabbit, "because of calling it a pole, and if it's a pole, well, I should think it would be sticking in the ground, shouldn't you, because there'd be nowhere else to stick it."
"Yes, that's what I thought."
"The only thing," said Rabbit, "is, where is it sticking?"
"That's what we're looking for," said Christopher Robin.
「おかしいなぁ」とウサギが言いました。「知っていたことをなんか忘れていたような気がするんだ」
「それって地面に刺さっているポールじゃないかな?」
「そうにちがいないさ」とウサギが言いました。「ポールと言うんだから、そしてポールなんだったら、地面に突き刺さっているはずだよね?だって、他に刺さるところなんかないんだから」
「そうさ、そう思ったんだけど」
「問題は」とウサギは言いました。「それがどこに刺さっているかだ」
「だからそれを探しに行くんだよ」とクリストファー・ロビンが言いました。
They went back to the others. Piglet was lying on his back, sleeping peacefully. Roo was washing his face and paws in the stream, while Kanga explained to everybody proudly that this was the first time he had ever washed his face himself, and Owl was telling Kanga an Interesting Anecdote full of long words like Encyclopædia and Rhododendron to which Kanga wasn't listening.
"I don't hold with all this washing," grumbled Eeyore. "This modern Behind-the-ears nonsense. What do you think, Pooh?"
"Well," said Pooh, "I think——"
But we shall never know what Pooh thought, for there came a sudden squeak from Roo, a splash, and a loud cry of alarm from Kanga.
"So much for washing," said Eeyore.
"Roo's fallen in!" cried Rabbit, and he and Christopher Robin came rushing down to the rescue.
二人は仲間のところに戻りました。ピグレットは背中を地面につけて静かに寝ていました。ルーは小川で顔と手を洗っていましたが、カンガはそれをみんなに、ルーが初めて顔を洗ったのだと自慢げに言いました。そして、フクロウはカンガにエンサイプロペディアとかシャクナゲというような長い言葉ばっかりをつかったエピソードを語っていましたが、カンガはぜんぜん聞いていませんでした。
「こういう洗い方には賛成できないけども」とイーヨーがぶつぶつと言いました。「青二才のすることとかいうナンセンスだね。プーはどう思うかい?」
「えっと」とプーが言いました。「たぶん・・」
しかし、プーが何を考えていたなんか知る由もありません。なぜなら、ルーがとつぜんキーキーと言い、水しぶきが立ち、カンガが危ないと大きな叫び声をあげたからです。
「もう洗うのは十分だろう」とイーヨーが言いました。
「ルーが水に落ちた!」とウサギが叫びました。そして、クリストファー・ロビンは急いで助けに向かいました。
"Look at me swimming!" squeaked Roo from the middle of his pool, and was hurried down a waterfall into the next pool.
"Are you all right, Roo dear?" called Kanga anxiously.
"Yes!" said Roo. "Look at me sw——" and down he went over the next waterfall into another pool.
「泳いでるのを見て!」とルーは水たまりの中からキーキー言いました。そして、一つの水たまりから次の水たまりへと滝を急に落ちていきました。
「ルーちゃん、大丈夫なの?」とカンガが心配そうに聞きました。
「大丈夫だよ!」とルーは言いました。「見て、泳いで・・・」そして、彼は、次の滝を超えて次の水たまりに落ちていきました。
Everybody was doing something to help. Piglet, wide awake suddenly, was jumping up and down and making "Oo, I say" noises; Owl was explaining that in a case of Sudden and Temporary Immersion the Important Thing was to keep the Head Above Water; Kanga was jumping along the bank, saying "Are you sure you're all right, Roo dear?" to which Roo, from whatever pool he was in at the moment, was answering "Look at me swimming!" Eeyore had turned round and hung his tail over the first pool into which Roo fell, and with his back to the accident was grumbling quietly to himself, and saying, "All this washing; but catch on to my tail, little Roo, and you'll be all right"; and, Christopher Robin and Rabbit came hurrying past Eeyore, and were calling out to the others in front of them.
"All right, Roo, I'm coming," called Christopher Robin.
"Get something across the stream lower down, some of you fellows," called Rabbit.
But Pooh was getting something. Two pools below Roo he was standing with a long pole in his paws, and Kanga came up and took one end of it, and between them they held it across the lower part of the pool; and Roo, still bubbling proudly, "Look at me swimming," drifted up against it, and climbed out.
ルーを助けようと皆が何かをしていました。ピグレットは、突然、目を覚まし、飛び跳ねながら、「おぉ、だから」と雑音を上げるように騒いでいました。フクロウは、突然の一時的な浸水の事態において重要なのは、頭を水面の上に出しておくことだと説明しました。カンガは、「本当に大丈夫、ルー?」と言いながら川岸を飛び跳ねました。ルーは、そのとき、どの水たまりにいても、「泳いでいるのを見て!」と答えたのでした。イーヨーは振り返ってルーが最初に落ちた水たまりにしっぽをたらし、この事件から背をそらすようにぶつぶつと独り言を言っていました。「すべては顔を洗おうとしたことから始まったんだ。だけど、私の尻尾につかまりなさい、ルー。そうすれば解決できる。」そして、クリストファー・ロビンとウサギはイーヨーを急いで通り越して前にいる者たちに声をかけて行きました。
「大丈夫だよ、ルー、助けに来たよ」とクリストファー・ロビンは言いました。
「だれか、下流の方で流れを跨ぐようななんか渡そう」とウサギが言いました。
しかし、プーは何かを持っていました。ルーが居た水たまりの二つほど下に彼は居て、長いポールを手に持っていました。カンガがやってきてポールの一方の端をつかみ、川下の方で川を跨るように二人でポールを持ちました。そして、ルーは、依然として誇らしげに「見てみて、泳いでる」とぶくぶく言っていたのがポールのところまで流れてきて、それによじ登ったのでした。
"Did you see me swimming?" squeaked Roo excitedly, while Kanga scolded him and rubbed him down. "Pooh, did you see me swimming? That's called swimming, what I was doing. Rabbit, did you see what I was doing? Swimming. Hallo, Piglet! I say, Piglet! What do you think I was doing! Swimming! Christopher Robin, did you see me——"
But Christopher Robin wasn't listening. He was looking at Pooh.
"Pooh," he said, "where did you find that pole?"
Pooh looked at the pole in his hands.
"I just found it," he said. "I thought it ought to be useful. I just picked it up."
"Pooh," said Christopher Robin solemnly, "the Expedition is over. You have found the North Pole!"
"Oh!" said Pooh.
Eeyore was sitting with his tail in the water when they all got back to him.
カンガがルーを叱りこする様に下ろしていたとき「ぼくが泳いでいるところを見た?」とルーは興奮して叫びました。「プー、僕が泳いでいるのを見た?あれが泳ぐってことだよね。ウサギさん、僕がやってたの見た?泳いでたよ。ねぇ、ピグレット。ピグレットったら。僕がやってたのどうだった?泳いでたんだよ!クリストファー・ロビン。僕のこと見てた?--」
しかし、クリストファー・ロビンは聞いていませんでした。彼はプーのことを見ていました。
「プー、どこでそのポールを見つけたの?」と彼は言いました。
プーは両手に持っていたポールを見ました。
「ただ、みつけたんだ」と彼は言いました。「それが役に立つと思ったんだ。だから拾ったんだ」
「プー」とクリストファー・ロビンが厳かな趣で言いました。「探検はおしまいだ。君が北極(ノース・ポール)を見つけたんだよ」
「あぁ、そうなんだ!」とプーは言いました。
イーヨーは、皆が彼のもとに戻ったとき、尻尾を水につけて座っていました。
"Tell Roo to be quick, somebody," he said. "My tail's getting cold. I don't want to mention it, but I just mention it. I don't want to complain but there it is. My tail's cold."
"Here I am!" squeaked Roo.
"Oh, there you are."
"Did you see me swimming?"
Eeyore took his tail out of the water, and swished it from side to side.
"As I expected," he said. "Lost all feeling. Numbed it. That's what it's done. Numbed it. Well, as long as nobody minds, I suppose it's all right."
"Poor old Eeyore. I'll dry it for you," said Christopher Robin, and he took out his handkerchief and rubbed it up.
「誰か、ルーに急げっていってくれないか」と彼は言いました。「しっぽが冷たくなってきたんだ。言いたくはないけども言ってしまったね。文句を言うつもりではないんだがそうなんだ。しっぽが冷たいんだ」
「来たよ」とルーがキイキイ声で言いました・
「なんだ、いたのかい」
「僕が泳いでいるの見た?」
いーよーは水の中から尻尾を引き上げ、左右に振りました。
「予想していたとおり」と彼は言いました。「なにも感じない。しびれてる。そういうことなんだ。しびれてる。いや、だれも気にしなければそれでいいんだ」
「かわいそうなイーヨー。僕が乾かしてあげるよ」とクリストファー・ロビンが言って、ハンカチを取り出し尻尾をもむように拭きました。
"Thank you, Christopher Robin. You're the only one who seems to understand about tails. They don't think—that's what the matter with some of these others. They've no imagination. A tail isn't a tail to them, it's just a Little Bit Extra at the back."
"Never mind, Eeyore," said Christopher Robin, rubbing his hardest. "Is that better?"
"It's feeling more like a tail perhaps. It Belongs again, if you know what I mean."
「ありがとう、クリストファー・ロビン。君だけが尻尾のことをわかってくれたようだ。だれも、それが誰かの問題だとはしらないんだ。想像力がないのだよ。尻尾はかれらにとって尻尾じゃなくって、お尻にあるちょっと余分なものでしかないんだ」
「気にしないでよ、イーヨー」とクリストファー・ロビンは一生懸命さすりながら言いました。「これでよくなったかな?」
「たぶん、尻尾らしく感じてきた。ようやく自分のものになったようだ、分かるよね、何を言っているのか」
"Hullo, Eeyore," said Pooh, coming up to them with his pole.
"Hullo, Pooh. Thank you for asking, but I shall be able to use it again in a day or two."
"Use what?" said Pooh.
"What we are talking about."
"I wasn't talking about anything," said Pooh, looking puzzled.
"My mistake again. I thought you were saying how sorry you were about my tail, being all numb, and could you do anything to help?"
"No," said Pooh. "That wasn't me," he said. He thought for a little and then suggested helpfully, "Perhaps it was somebody else."
"Well, thank him for me when you see him."
「やぁ、イーヨー」とプーは、ポールを持ってきて言いました。
「やぁ、プー。気にかけてくれてありがとう。だけど、今日か明日にはそれを使うことになるだろうさ」
「使うって何?」とプーは言いました。
「話していたことだよ」
「何のことも話していなかったけど」と、プーは当惑して言いました。
「自分がまた間違ったんだな。私は、君が、私の尻尾がしびれているのを気の毒がって、何かできるのかいと聞くのだろうとおもったんだ」
「そうじゃないよ」とポーは言いました。「それは、自分じゃないんだ」と彼は言いました。彼は、少しだけ考えて、助けになろうと言いました。「多分、誰か別のひとだね」
「そうか、では、その人を見つけたらお礼を言ってくれないか」
Pooh looked anxiously at Christopher Robin.
"Pooh's found the North Pole," said Christopher Robin. "Isn't that lovely?"
Pooh looked modestly down.
"Is that it?" said Eeyore.
"Yes," said Christopher Robin.
"Is that what we were looking for?"
"Yes," said Pooh.
"Oh!" said Eeyore. "Well, anyhow—it didn't rain," he said.
They stuck the pole in the ground, and Christopher Robin tied a message on to it.
プーは心配そうにクリストファー・ロビンを見ました。
「プーが北極をみつけたんだ」とクリストファー・ロビンが言いました。「よかったじゃないか」
プーは控えめに下を見ていました。
「そうなのかい?」とイーヨーが言いました。
「そうなのですよ」とクリストファー・ロビンが言いました。
「みなで探そうとしていたのはそれだったのかい?」
「そうなんです」とプーが言いました。
「ほぉ」とイーヨーは言いました。「それじゃ、ともあれーー雨はふらなかったんだから」と彼は言いました。
彼らは地面にポールを指して、クリストファー・ロビンはそれにメッセージを付けました。
NORTH POLE
DISCOVERED BY POOH
POOH FOUND IT.
北極(ノース・ポール)
プーにより発見される。
プーが見つけた。
Then they all went home again. And I think, but I am not quite sure, that Roo had a hot bath and went straight to bed. But Pooh went back to his own house, and feeling very proud of what he had done, had a little something to revive himself.
それからみんなは家に帰りました。そして、多分、あまり自信はないのだけど、ルーはお風呂に入ってすぐに寝たんだろうと思う。だけどプーは自分の家に戻って、やったことをとても誇らしげに思って、元気づけのためにおやつをちょっと食べたんだ。
(The End)
CHAPTER IX
IN WHICH PIGLET IS ENTIRELY SURROUNDED BY WATER ピグレットが洪水で完全に囲まれてしまう話
It rained and it rained and it rained. Piglet told himself that never in all his life, and he was goodness knows how old—three, was it, or four?—never had he seen so much rain. Days and days and days.
雨が降って雨が降って雨が降りました。ピグレットは、これまでの生涯でなかったな、何年くらいかわからないけどーー3年、それとも4年かな?ーーこんなに雨が降ったことを見たことはないな、と独り言を言いました。何日も、何日も、そして何日も。
"If only," he thought, as he looked out of the window, "I had been in Pooh's house, or Christopher Robin's house, or Rabbit's house when it began to rain, then I should have had Company all this time, instead of being here all alone, with nothing to do except wonder when it will stop." And he imagined himself with Pooh, saying, "Did you ever see such rain, Pooh?" and Pooh saying, "Isn't it awful, Piglet?" and Piglet saying, "I wonder how it is over Christopher Robin's way" and Pooh saying, "I should think poor old Rabbit is about flooded out by this time." It would have been jolly to talk like this, and really, it wasn't much good having anything exciting like floods, if you couldn't share them with somebody.
「ただ」彼は窓の外を見ながら考えました。「雨が降り始めたときに、プーの家に、あるいは、クリストファー・ロビンの家に、あるいは、ウサギの家に居たらばなぁ。ずっとお仲間がいたんだよなぁ。一人でなすことなくいつ止むかななどと思うこともなかったのに」そして、彼はプーと居ることを想像して、「プー、こんな雨みたことある?」するとプーは、「ひどいよねぇ。ピグレット」と言って、ピグレットが「クリストファー・ロビンのところにいく道はどうなっているかなぁ。」というとプーが「かわいそうに、年寄りのウサギさんはいまごろ水没してるかもしれないね」。こんな風に話していると楽しいだろうし、こんなすごい洪水に会って、そのことををだれかと話すことができないなんて良いことはないのでした。
For it was rather exciting. The little dry ditches in which Piglet had nosed about so often had become streams, the little streams across which he had splashed were rivers, and the river, between whose steep banks they had played so happily, had sprawled out of its own bed and was taking up so much room everywhere, that Piglet was beginning to wonder whether it would be coming into his bed soon.
それは多少わくわくすることでした。ピグレットがよくにおいを嗅ぎまわっていた小さな乾いた溝は小川のようになり、しぶきを散らして水遊びしていた近くにあった小川は川のようになり、その川は両側の土手で楽しく滑って遊んでいた急な斜面の間に大きく広がってあちこちを水浸しにしてしまっていたので、ピグレットは自分のベッドも水につかるのではないかと心配し始めていました。
"It's a little Anxious," he said to himself, "to be a Very Small Animal Entirely Surrounded by Water. Christopher Robin and Pooh could escape by Climbing Trees, and Kanga could escape by Jumping, and Rabbit could escape by Burrowing, and Owl could escape by Flying, and Eeyore could escape by—by Making a Loud Noise Until Rescued, and here am I, surrounded by water and I can't do anything."
It went on raining, and every day the water got a little higher, until now it was nearly up to Piglet's window ... and still he hadn't done anything.
「ちょっと心配になってきた」と彼は独り言を言いました。「水にすっかり囲まれたちっぽけな動物になってしまうんじゃないかな。クリストファー・ロビンとプーは木を登って、カンガは飛び跳ねて、ウサギは穴を掘って、フクロウは飛んで行って、イーヨーはーー助けが来るまで大きな声を出して逃げることができるだろうけど、自分は、水に囲まれたらなんにもできないや」
雨が降り続き、日一日と水かさが高くなり、もうピグレットの家の窓の高さ近くまで来ていましたーーそしてピグレットはまだ何もしていませんでした。
"There's Pooh," he thought to himself. "Pooh hasn't much Brain, but he never comes to any harm. He does silly things and they turn out right. There's Owl. Owl hasn't exactly got Brain, but he Knows Things. He would know the Right Thing to Do when Surrounded by Water. There's Rabbit. He hasn't Learnt in Books, but he can always Think of a Clever Plan. There's Kanga. She isn't Clever, Kanga isn't, but she would be so anxious about Roo that she would do a Good Thing to Do without thinking about It. And then there's Eeyore. And Eeyore is so miserable anyhow that he wouldn't mind about this. But I wonder what Christopher Robin would do?"
「プーはね」と彼は思いました。「プーは脳みそがあまりないけど、害になることは絶対にない。かれはバカなことばかりしているけどそれがみなオーライになる。フクロウはね。実は頭がいいわけじゃないけど物知りだよね。彼なら水に囲まれたときに何をすればよいかわかるだろうな。ウサギはね。本からは学んではいないけども、いつも賢いんだよね。カンガはね。賢くはないけども、ルーのことをとても心配して何も考えずにすごいことをするんだよね。そしてイーヨーはね。惨めなんだけどそのことを気にはしていない。だけど、クリストファー・ロビンだったらどうしてるだろう?」
Then suddenly he remembered a story which Christopher Robin had told him about a man on a desert island who had written something in a bottle and thrown it in the sea; and Piglet thought that if he wrote something in a bottle and threw it in the water, perhaps somebody would come and rescue him!
すると、突然、彼は、クリストファー・ロビンが離れ島に居た男が瓶に書き物を入れて海に流した話をしてくれたことを思い出しました。そして、ピグレットは、もしも彼がボトルに何か書いたものを入れて水に投げれば、誰かが助けてくれるんじゃないかと思いました。
He left the window and began to search his house, all of it that wasn't under water, and at last he found a pencil and a small piece of dry paper, and a bottle with a cork to it. And he wrote on one side of the paper:
HELP!
PIGLET (ME)
and on the other side:
IT'S ME PIGLET, HELP HELP.
彼は窓から離れて、水につかっていないものすべてを家の中で探し始め、ついに、鉛筆と乾いた紙のかけらとコルクで栓がしてある瓶を見つけました。そして、彼は、その片側にこう書きました。
助けて!
ピグレット(ぼくだよ)
そして反対側にはこう書きました。
ぼくだよ。ピグレットだよ。助けて、助けて。
Then he put the paper in the bottle, and he corked the bottle up as tightly as he could, and he leant out of his window as far as he could lean without falling in, and he threw the bottle as far as he could throw—splash!—and in a little while it bobbed up again on the water; and he watched it floating slowly away in the distance, until his eyes ached with looking, and sometimes he thought it was the bottle, and sometimes he thought it was just a ripple on the water which he was following, and then suddenly he knew that he would never see it again and that he had done all that he could do to save himself.
それから、彼はその紙を瓶につめて、コルクできつく蓋をしました。そして、落ちない程度に窓の外の方へとよっかかりできるだけ遠くに瓶を投げたのでした。ーー水しぶきがしてーー少しすると瓶は水の中で揺れながら、少しずと遠くへと漂っていくのでした。彼は、見ていて目が痛くなるくらいまでそれを見で追いながら、ときに彼はそれが瓶だと思い、時に彼は水面のさざ波のように思い、そして、突然、彼は、それが再びは見えなくなって彼としてはやれることはすべてやったと思ったのでした。
"So now," he thought, "somebody else will have to do something, and I hope they will do it soon, because if they don't I shall have to swim, which I can't, so I hope they do it soon." And then he gave a very long sigh and said, "I wish Pooh were here. It's so much more friendly with two."
「さぁ、これで」、と彼は思いました。「誰かが何かしてくれなくちゃ。早くして欲しいな。だって、そうしてくれないと自分が泳がなくっちゃならないし、でも泳げないから。だから、すぐに助けてほしいな。」そして、とても長くため息をついて言いました。「プーがここに居てくれたらなぁ。二人ならもっとずっとホッとしていられるんだけども。」
When the rain began Pooh was asleep. It rained, and it rained, and it rained, and he slept and he slept and he slept. He had had a tiring day. You remember how he discovered the North Pole; well, he was so proud of this that he asked Christopher Robin if there were any other Poles such as a Bear of Little Brain might discover.
雨が降り始めたとき、プーは眠っていました。雨が降って、雨が降って、雨が降り続けました。そして、プーは寝ていて、寝ていて、ずっと寝ていました。プーはそのひとても疲れたのです。覚えているでしょう、プーがどうやって北極(ノース・ポール)を探したか。プーはとても誇らしく思ったので、クリストファー・ロビンに、他にも脳みそが足りないクマが探せるようなポールがあるか聞いたのでした。
"There's a South Pole," said Christopher Robin, "and I expect there's an East Pole and a West Pole, though people don't like talking about them." Pooh was very excited when he heard this, and suggested that they should have an Expotition to discover the East Pole, but Christopher Robin had thought of something else to do with Kanga; so Pooh went out to discover the East Pole by himself. Whether he discovered it or not, I forget; but he was so tired when he got home that, in the very middle of his supper, after he had been eating for little more than half-an-hour, he fell fast asleep in his chair, and slept and slept and slept.
「南極(サウス・ポール)があるよ」とクリストファー・ロビンが言いました。「そして、東極(イースト・ポール)も西極(ウエスト・ポール)もあるんじゃないかと思うんだ。みんなそのことは言わないけども。」プーはこれを聴いてとても興奮し、それなら東極(イースト・ポール)を探しに探検に出ようよと言ったのですが、クリストファー・ロビンはカンガをどうしようと考えていたのでした。それで、プーは一人で東極(イースト・ポール)を探しに出ました。発見でたかできなかったのかは忘れちゃいましたが、家に戻ったときはとても疲れていたので、夕食のさなか、30分ちょい食べていたところで、椅子に座ったまま寝てしまい、寝て、寝て、寝続けたのでした。
Then suddenly he was dreaming. He was at the East Pole, and it was a very cold pole with the coldest sort of snow and ice all over it. He had found a bee-hive to sleep in, but there wasn't room for his legs, so he had left them outside. And Wild Woozles, such as inhabit the East Pole, came and nibbled all the fur off his legs to make nests for their Young. And the more they nibbled, the colder his legs got, until suddenly he woke up with an Ow!—and there he was, sitting in his chair with his feet in the water, and water all round him!
He splashed to his door and looked out....
"This is Serious," said Pooh. "I must have an Escape."
So he took his largest pot of honey and escaped with it to a broad branch of his tree, well above the water, and then he climbed down again and escaped with another pot ... and when the whole Escape was finished, there was Pooh sitting on his branch, dangling his legs, and there, beside him, were ten pots of honey....
それから、突然、夢を見ました。彼は、東極(イースト・ポール)に居て、それはとても冷たいポールで、もっとも冷たい雪や氷が覆っているところでした。彼は、寝場所となる蜂の巣を見つけたのですが、彼の足を入れるスペースがなかったので、足は外に出していました。そして、東極(イースト・ポール)に居るような野生のウーズルたちがやってきて、かれらの子供の巣をつくるためにプーの足の毛皮の部分をぜんぶかじってしまい、痛い!と言って突然目が醒めたのでした。そこで、プーは足を水につけて椅子に座っていて、かれの周りは一面が水となっていたのでした!
「これは大変だ」とプーは言いました。「脱出しなければ」
それで、彼は、一番大きなハチミツ壺をもって、水面よりはずっと高いところにある太い幹のところに逃げたのでした。それから、もういちど下りて行ってもう一つハチミツ壺をもって逃げました。ーーという風にやってすべての壺をもって木の枝にあがり、足をぶらぶらさせ、そのわきにはハチミツ壺が十個ならんでいました。
Two days later, there was Pooh, sitting on his branch, dangling his legs, and there, beside him, were four pots of honey....
Three days later, there was Pooh, sitting on his branch, dangling his legs, and there beside him, was one pot of honey.
Four days later, there was Pooh ...
二日経ったとき、プーは、枝に座って足をぶらぶらさせ、そのわきにはハチミツ壺が4つありました。。。
三日経ったとき、プーは、枝に座って足をぶらぶらさせ、そのわきにはハチミツ壺が1つだけありました。。
四日立ったと、プーは、、
And it was on the morning of the fourth day that Piglet's bottle came floating past him, and with one loud cry of "Honey!" Pooh plunged into the water, seized the bottle, and struggled back to his tree again.
"Bother!" said Pooh, as he opened it. "All that wet for nothing. What's that bit of paper doing?"
He took it out and looked at it.
そして、四日目の朝に、ピグレットが流した瓶が彼のところに流れ着いてきました。プーは、「ハチミツだ!」と大きな声を上げて水の中に跳びこみ、瓶を捕まえて、木のところに何とか戻ってきました。
「やれやれ」とプーは言って瓶を開けました。「すっかり濡れちゃったのにこれかい。この紙切れが何の役に立つんだ?」
彼は紙を取り出してそれを見つめました。
"It's a Missage," he said to himself, "that's what it is. And that letter is a 'P,' and so is that, and so is that, and 'P' means 'Pooh,' so it's a very important Missage to me, and I can't read it. I must find Christopher Robin or Owl or Piglet, one of those Clever Readers who can read things, and they will tell me what this missage means. Only I can't swim. Bother!"
Then he had an idea, and I think that for a Bear of Very Little Brain, it was a good idea. He said to himself:
"If a bottle can float, then a jar can float, and if a jar floats, I can sit on the top of it, if it's a very big jar."
「”ミ”ッセージが書いてある」と彼は独り言を言いました。「そうだ。そしてこの字は大文字の「P」だよ。そうだそうだ。「P」は「Poo」だから自分のことだ。だとすると、これは自分にとってとても重要なミッセージだね。だけど僕は読むことができない。クリストファー・ロビンかフクロウ科ピグレットを見つけなくちゃ。彼らのような賢い読み手なら読むことができて、このミッセージが何のことを言っているのか教えてくれるんだけど。ああ、僕は泳げないんだよな!」
それから、彼は良いことを考えました。脳みそがとても小さなクマにとってはとてもよいことだったはずです。彼は独り言を言いました。
「もしも瓶が浮かぶことができるならば、壺も浮かぶことができるはずだし、壺が浮かぶことができるならその上にのっかることができるよね。もしも大きな壺なら。」
So he took his biggest jar, and corked it up. "All boats have to have a name," he said, "so I shall call mine The Floating Bear." And with these words he dropped his boat into the water and jumped in after it.
そして、彼は一番大きな壺をもって上に蓋をしました。「舟にはみんな名前がついているよね」と彼は言って、「それなら、自分のは「漂うクマ」と名付けよう。」そして、こう言ってから、かれは自分の舟を水に落としてからそれを追って飛び込みました。
For a little while Pooh and The Floating Bear were uncertain as to which of them was meant to be on the top, but after trying one or two different positions, they settled down with The Floating Bear underneath and Pooh triumphantly astride it, paddling vigorously with his feet.
少しの間、プーと漂流するくまは、どっちが上を向くのかがわからなかったのですが、一つ二つポジションを変えて、ようやく、漂流するくまがプーの下におさまりプーは勝ち誇ったようにそれに跨り、一生懸命、足で漕いでいきました。
Christopher Robin lived at the very top of the Forest. It rained, and it rained, and it rained, but the water couldn't come up to his house. It was rather jolly to look down into the valleys and see the water all round him, but it rained so hard that he stayed indoors most of the time, and thought about things. Every morning he went out with his umbrella and put a stick in the place where the water came up to, and every next morning he went out and couldn't see his stick any more, so he put another stick in the place where the water came up to, and then he walked home again, and each morning he had a shorter way to walk than he had had the morning before. On the morning of the fifth day he saw the water all round him, and knew that for the first time in his life he was on a real island. Which was very exciting.
クリストファー・ロビンは森の一番高いところに住んでいました。雨が降って、雨が降って、また雨が降りました。でも、彼の家まで水が来ることはできませんでした。谷を見下て、そこがあたり一面水びたしとなっている様子を見るのは愉快にさえ思えましたが、雨があまりに強く降るために彼はほとんど家の中に居て考えごとをしていました。毎朝、彼は、傘をもって外に出て、水が来たところに木の枝を刺しましたが、毎朝、刺した枝が見えなくなったので、また、水がきたところに新たに枝を刺して家へ戻ったのでした。そして、毎朝、家へ戻る道は短くなっていったのでした。五日目には、彼の周り一帯に水が来ていて、彼は本当の島にいることがわかりました。それは、とてもわくわくするものでした。
It was on this morning that Owl came flying over the water to say "How do you do," to his friend Christopher Robin.
"I say, Owl," said Christopher Robin, "isn't this fun? I'm on an island!"
"The atmospheric conditions have been very unfavourable lately," said Owl.
"The what?"
"It has been raining," explained Owl.
"Yes," said Christopher Robin. "It has."
"The flood-level has reached an unprecedented height."
"The who?"(*)
"There's a lot of water about," explained Owl.
"Yes," said Christopher Robin, "there is."
"However, the prospects are rapidly becoming more favourable. At any moment——"
まさにその朝に、フクロウが水面を超えて飛んできて、友達のクリストファー・ロビンに「元気かい?」言いに来たのでした。
「フクロウさん」とクリストファー・ロビンが言いました。「これちょっと面白くないかな。自分は島に居るんだよね!」
「このところ大気の状況がとても芳(かんば)しくないのだ」とフクロウがいいました。
「なんのこと?」
「ずっと雨が降り続いておる」とフクロウが説明しました。
「そう」とクリストファー・ロビンが言いました。「ずっと降ってる。」
「水かさが今までになかった高さになっているのだよ」
「誰が?」
「一面が水になってるということじゃ」とフクロウが説明しました。
「そう」とクリストファー・ロビンが言いました。「そのとおり」
「しかしながら、この先は急速に好転すると見通されている。いつにでもーー」
(*)Flood-level (水かさ)がWhoに聞こえて、誰かがとても背が高くなったと聞き間違えている。
"Have you seen Pooh?"
"No. At any moment——"
"I hope he's all right," said Christopher Robin. "I've been wondering about him. I expect Piglet's with him. Do you think they're all right, Owl?"
"I expect so. You see, at any moment——"
"Do go and see, Owl. Because Pooh hasn't got very much brain, and he might do something silly, and I do love him so, Owl. Do you see, Owl?"
"That's all right," said Owl. "I'll go. Back directly." And he flew off.
「プーを見なかったかな?」
「見なかった。ずっとねーー」
「プーが問題なければいいんだけど」とクリストファー・ロビンが言いました。「ずっとプーがどうしているかと思ってたんだけど。ピグレットと一所に居るんじゃないかと思うんだけど。行って二人とも大丈夫かみてきてくれないかなぁ、フクロウさん?」
「そのように考えるね。うん、いつでもねーー」
「行ってみてきて、フクロウさん。だって、プーはあまり大きな脳みそはないからバカなことをしているかもしれない。だからプーが好きなんだけど。フクロウさん、分かるよね。フクロウさん?」
「そのとおりじゃ」とフクロウは言いました。「行ってすぐに戻ってくるから。」そして、飛び去って行きました。
In a little while he was back again.
"Pooh isn't there," he said.
"Not there?"
"Has been there. He's been sitting on a branch of his tree outside his house with nine pots of honey. But he isn't there now."
"Oh, Pooh!" cried Christopher Robin. "Where are you?"
"Here I am," said a growly voice behind him.
"Pooh!"
They rushed into each other's arms.
"How did you get here, Pooh?" asked Christopher Robin, when he was ready to talk again.
"On my boat," said Pooh proudly. "I had a Very Important Missage sent me in a bottle, and owing to having got some water in my eyes, I couldn't read it, so I brought it to you. On my boat."
少しして、彼は戻ってきました。
「プーはそこには居ない」と彼は言いました。
「そこにいなかったって?」
「そこには居たのだ。彼は、彼の家の外で、9つのハチミツ壺と共に木の幹に座っていたんだ。でも今はそこにいない。」
「おぉ、プー!」とクリストファー・ロビンが言いました。「どこにいるんだ、君は?」
「ここにいるよ」と唸るような声が後ろから聞こえました。
「プー!」
二人はいそいで近寄り互いの腕で抱き合いました。
「ここにどうやってきたの、プー?」と、話すことができるようになってクリストファー・ロビンが聞きました。
「舟に乗ってね」とプーは自慢げに言いました。「僕宛のとても重要なミッセージがあるんだけど、目に水が入って読むことができなかったんで、君に見てもらおうと持って来たんだ。ボートにある。」
With these proud words he gave Christopher Robin the missage.
"But it's from Piglet!" cried Christopher Robin when he had read it.
"Isn't there anything about Pooh in it?" asked Bear, looking over his shoulder.
Christopher Robin read the message aloud.
"Oh, are those 'P's' piglets? I thought they were poohs."
"We must rescue him at once! I thought he was with you, Pooh. Owl, could you rescue him on your back?"
"I don't think so," said Owl, after grave thought. "It is doubtful if the necessary dorsal muscles——"
"Then would you fly to him at once and say that Rescue is Coming? And Pooh and I will think of a Rescue and come as quick as ever we can. Oh, don't talk, Owl, go on quick!" And, still thinking of something to say, Owl flew off.
こうして自慢をしてからプーはクリストファー・ロビンにミッセージがかかれたものを渡しました。
「だけど、これはピグレットからだよ!」とそれを読んだクリストファー・ロビンは叫びました。
「プーのことはなにも書いていないの?」とクマはクリストファー・ロビンの肩越しに聞きました。クリストファー・ロビンは大声でミッセージを読みました。
「あぁ、その「P」はピグレットのことなの?僕は自分のことだと思った。」
「みなで助けに行かなきゃ!プー、君と一緒だとおもっていたんだ。フクロウさん、ピグレットを救って背中に乗せてくることはできるかな?」
「それはできないと思う」とフクロウは深く考えてから言いました。「十分なだけの背筋があるかどうかが疑わしいのじゃーー」
「ならば、すぐに飛んで行ってこれから助けが来るよと言ってもらえないかな?そして、プーと自分がどう助けるか考えてできるだけ早く向かうから。おぉ、もうしゃべらないでいいから早く行ってください。フクロウさん。」
そして、何を言おうかと考えていたのですけれども、フクロウは飛び立っていきました。
"Now then, Pooh," said Christopher Robin, "where's your boat?"
"I ought to say," explained Pooh as they walked down to the shore of the island, "that it isn't just an ordinary sort of boat. Sometimes it's a Boat, and sometimes it's more of an Accident. It all depends."
"Depends on what?"
"On whether I'm on the top of it or underneath it."
"Oh! Well, where is it?"
"There!" said Pooh, pointing proudly to The Floating Bear.
It wasn't what Christopher Robin expected, and the more he looked at it, the more he thought what a Brave and Clever Bear Pooh was, and the more Christopher Robin thought this, the more Pooh looked modestly down his nose and tried to pretend he wasn't.
「それで、プー」とクリストファー・ロビンが言いました。「君の舟はどこにあるの?」
「言わなきゃと思ってたんだけど」と島の岸に向かって下の方へと歩きながらプーが説明し始めました。「それが普通の舟じゃないんだ。あるときは船だけど、あるときはほとんど偶然なんだ。状況によるんだ。」
「状況によるってなに?」
「それは、自分が上に乗ってるか下にいるかってことなんだ。」
「ほう、それでどこにあるの」
「あそこだよ!」とプーは「漂うクマ」を自慢げに差しながら言いました。
それは、クリストファー・ロビンが思っていたものとは違いましたが、よく見つめれば見つめるほどプーは勇敢で賢くいクマだと思えてくるのでした。そして、クリストファー・ロビンがそう思うと、プーは謙遜して鼻を見下ろしそうじゃないよというふりをするのでした。
"But it's too small for two of us," said Christopher Robin sadly.
"Three of us with Piglet."
"That makes it smaller still. Oh, Pooh Bear, what shall we do?"
And then this Bear, Pooh Bear, Winnie-the-Pooh, F.O.P. (Friend of Piglet's), R.C. (Rabbit's Companion), P.D. (Pole Discoverer), E.C. and T.F. (Eeyore's Comforter and Tail-finder)—in fact, Pooh himself—said something so clever that Christopher Robin could only look at him with mouth open and eyes staring, wondering if this was really the Bear of Very Little Brain whom he had known and loved so long.
"We might go in your umbrella," said Pooh.
"?"
"We might go in your umbrella," said Pooh.
"? ?"
"We might go in your umbrella," said Pooh.
"!!!!!!"
「だけど、僕と君とでは小さすぎないかな」とプーは悲し気にいいました。
「ピグレットを加えて3人だよ」
「じゃあ、もっと小さすぎるよね。あぁ、プー。どうしようか?」
そして、このクマさん、くまのプー、ウィニー・ザ・プー、F.O.P、つまり、ピグレットの友達のプーで、R.C、つまりウサギのおともだちで、P.D.(極地の発見者)で、E.CとT.F、つまり、イーヨーの慰め役であり尻尾を見つける者であるーーつまりプー自信がーークリストファー・ロビンがあんぐりと口を開けて目を見開いたままとなるようなすごく賢いことをいったのでした。これは本当に、彼がずっと大好でいた、とっても脳みその小さなクマなのだろうかと思ったのでした。
「ぼくたち、君の傘にのればいいんじゃないかな」とプーが言いました。
「?」
「ぼくたち、君の傘にのればいいんじゃないかな」とプーが言いました。
「??」
「ぼくたち、君の傘にのればいいんじゃないかな」とプーが言いました。
「!!!!!」
For suddenly Christopher Robin saw that they might. He opened his umbrella and put it point downwards in the water. It floated but wobbled. Pooh got in. He was just beginning to say that it was all right now, when he found that it wasn't, so after a short drink which he didn't really want he waded back to Christopher Robin. Then they both got in together, and it wobbled no longer.
"I shall call this boat The Brain of Pooh," said Christopher Robin, and The Brain of Pooh set sail forthwith in a south-westerly direction, revolving gracefully.
突然、クリストファー・ロビンは、そうしたらいいんじゃないかと思いました。かれは、水に向けて下向きに傘を開きました。傘は浮きましたがグラグラしました。プーが乗り込みました。かれは、ちょうど大丈夫だと言おうとしたとき、そうならなくって、意図せずに水を飲むこととなって水の中をなんとか歩きながらクリストファー・ロビンのもとに戻りました。「これを「プーの脳みそ」と名付けよう」とクリストファー・ロビンが言いました。そして、「プーの脳みそ」は南西の方向に向かって、優雅に回転しながら進んでいったのでした。
You can imagine Piglet's joy when at last the ship came in sight of him. In after-years he liked to think that he had been in Very Great Danger during the Terrible Flood, but the only danger he had really been in was in the last half-hour of his imprisonment, when Owl, who had just flown up, sat on a branch of his tree to comfort him, and told him a very long story about an aunt who had once laid a seagull's egg by mistake, and the story went on and on, rather like this sentence, until Piglet who was listening out of his window without much hope, went to sleep quietly and naturally, slipping slowly out of the window towards the water until he was only hanging on by his toes, at which moment luckily, a sudden loud squawk from Owl, which was really part of the story, being what his aunt said, woke the Piglet up and just gave him time to jerk himself back into safety and say, "How interesting, and did she?" when—well, you can imagine his joy when at last he saw the good ship, Brain of Pooh (Captain, C. Robin; 1st Mate, P. Bear) coming over the sea to rescue him.
舟が見えたときに、ピグレットがどれほど喜んだか想像できますよね。その後何年も、彼は、彼が大洪水のときにとっても大変な危険にさらされだけれども、本当に危険だったのは、彼が閉じ込められていた時の最後の半時間のことで、それはフクロウがちょうど飛んできて、木の幹に止まって彼を慰めにきたときに、彼が、誤ってカモメの卵を抱いてしまったアリについてのとても長いお話をしたときであって、それはさながらこの文章みたいに延々と続いたので、ピグレットは希望を失って窓からずっと聞いていたのが、静かに自然に寝てしまい、水に向かって窓からゆっくりと滑り落ちてしまい、足のつま先だけが引っかかっている状態になって、それでも幸運だったのは、フクロウが突然大きな叫び声をあげて、それは、お話の一部でアリが話したことではあったのだけど、ピグレットの目を覚まさせたため、ピグレットはすんでのところで安全に戻ることが間にあって、「面白いお話だね、そして彼女はどうしたの?」と言うことができて、そして、ねぇ、想像がつくと思うけども、彼のことを助けに海を越えてやってきた「プーの脳みそ」号(船長は、クマのPの最初の友達であるC.ロビン)の姿をピグレットが見つけたとき彼がどれほど喜んだか。
Christopher Robin and Pooh again....
And that is really the end of the story, and I am very tired after that last sentence, I think I shall stop there.
クリストファー・ロビンとプーが再び・・
そして、これが物語の本当のおしまいで、パパは最後の文章のところでとても疲れちゃったので、ここでやめることにするね。
(End)
CHAPTER X
IN WHICH CHRISTOPHER ROBIN GIVES POOH A PARTY, AND WE SAY GOOD-BYE クリストファーロビンがプーのためにパーティをして皆でさよならと言う話
One day when the sun had come back over the Forest, bringing with it the scent of may, and all the streams of the Forest were tinkling happily to find themselves their own pretty shape again, and the little pools lay dreaming of the life they had seen and the big things they had done, and in the warmth and quiet of the Forest the cuckoo was trying over his voice carefully and listening to see if he liked it, and wood-pigeons were complaining gently to themselves in their lazy comfortable way that it was the other fellow's fault, but it didn't matter very much; on such a day as this Christopher Robin whistled in a special way he had, and Owl came flying out of the Hundred Acre Wood to see what was wanted.
ある日のこと、森の向こうからサンザシの香りとともにお日様が戻ってきて、森を流れる小川がもときれいな姿にもどり、自分が目にしてきた生命とかれらがとてもことを成し遂げてきたことを夢見るように小さな水たまりが散在し、森の暖かさと静けさの中でカッコーが自身の鳴き声を気に入るかどうか注意深く試し鳴きをするようにさえずり、モリバトは怠惰で居心地よく過ごしているのは彼らの仲間のせいだとぶつくさ言っていて、でもそんなに気にしている様子もありませんでした。そんな日に、クリストファー・ロビンは、特別なやり方で口笛を吹くとフクロウが百エーカーの森から出てきて彼が何をしたいのか見にきたのでした。
"Owl," said Christopher Robin, "I am going to give a party."
"You are, are you?" said Owl.
"And it's to be a special sort of party, because it's because of what Pooh did when he did what he did to save Piglet from the flood."
"Oh, that's what it's for, is it?" said Owl.
"Yes, so will you tell Pooh as quickly as you can, and all the others, because it will be to-morrow."
"Oh, it will, will it?" said Owl, still being as helpful as possible.
"So will you go and tell them, Owl?"
Owl tried to think of something very wise to say, but couldn't, so he flew off to tell the others. And the first person he told was Pooh.
"Pooh," he said, "Christopher Robin is giving a party."
"Oh!" said Pooh. And then seeing that Owl expected him to say something else, he said "Will there be those little cake things with pink sugar icing?"
Owl felt that it was rather beneath him to talk about little cake things with pink sugar icing, so he told Pooh exactly what Christopher Robin had said, and flew off to Eeyore.
「ふくろうさん」と、クリストファー・ロビンが言いました。「パーティを開こうとしているんです」
「ほう、そうなのかい?」とフクロウが言いました。
「そしれ、それは、とても特別なパーティなのです。なぜなら、プーが洪水からピグレットを救ったときにプーがしたことについてだからなのです。」
「ほう、それがその理由だというのだね?」と、フクロウが言いました。
「そうなんです、できるだけ早くプーのところに行って話してもらえますか?プー以外の皆にもですけど。だって、パーティは明日なんです。」
「ほう、そうなのかい?」と、できるだけ助けになろうとフクロウが言いました。
「なので、フクロウさん、皆のところに行って伝えてもらえますか?」
フクロウはなにかとても賢いことを思いつこうとしたのですが、できなかったので、彼は、皆に伝えるために飛んでいきました。最初に伝えた相手はプーでした。
「プー」と彼は言いました。「クリストファー・ロビンがパーティをやるんだって。」
「そう!」とプーは言いました。そして、フクロウが他に何かを言うのじゃないかと見てから、「ピンク色の砂糖がアイシングされたケーキとかでてくるのかな?」
フクロウはピンク色の砂糖がアイシングされた小さなケーキのことを話のは自分の品位にかかわると思い、クリストファー・ロビンが言ったことを忠実に伝えて、イーヨーのところへ飛んでいきました。
"A party for Me?" thought Pooh to himself. "How grand!" And he began to wonder if all the other animals would know that it was a special Pooh Party, and if Christopher Robin had told them about The Floating Bear and the Brain of Pooh and all the wonderful ships he had invented and sailed on, and he began to think how awful it would be if everybody had forgotten about it, and nobody quite knew what the party was for; and the more he thought like this, the more the party got muddled in his mind, like a dream when nothing goes right. And the dream began to sing itself over in his head until it became a sort of song. It was an
ANXIOUS POOH SONG.
3 Cheers for Pooh!
(For Who?)
For Pooh—
(Why what did he do?)
「ぼくのためのパーティ?」プーは考えました。「なんて贅沢な話だろう!」そして、かれは、他の動物たちがそれが特別のプーのためのパーティだとしるのだろうかと思い、クリストファー・ロビンが皆に、かれがこしらえて航海したすべての素晴らしい舟と「漂流するクマとプーの脳みそ」について語るのだろうかと思い、もしもだれもがそのことを忘れてしまうならとてもいやだなと思い始め、そしてだれもがパーティがなんのためかよくは知らず、このように考えるにつれ、あたかもすべてがうまくいかない夢のように彼の心の中でパーティが混乱してきたのでした。そして、彼の頭の中で夢が歌いだしたのでした。それはこんな歌でした。
心配な プーが歌う
プーに万歳 三唱しよう!
(だれのため?)
プーのためーー
(なにをしたんだ?何のため?)
I thought you knew;
He saved his friend from a wetting!
3 Cheers for Bear!
(For where?)
For Bear—
He couldn't swim,
But he rescued him!
(He rescued who?)
Oh, listen, do!
I am talking of Pooh—
(Of who?)
Of Pooh!
(I'm sorry I keep forgetting).
Well, Pooh was a Bear of Enormous Brain
(Just say it again!)
Of enormous brain—
(Of enormous what?)
Well, he ate a lot,
And I don't know if he could swim or not,
But he managed to float
On a sort of boat
(On a sort of what?)
Well, a sort of pot—
知っていると 思ったよ;
水につかる 友達を 助けたんだよ!
万歳三唱 クマさんに!
(えっ、どこに?)
クマのためーー
かれは泳げは しないんだ、
だけども彼は 助けたよ!
(助けた人は 誰のこと?)
ほらほら聞いて よく聞いて!
誰って言うのは プーのこと!
(えつ、だれを?)
プーのこと!
(忘れてばかりで すみません)
そうなんだよね くまのプー すごい頭脳の 持ち主さ
(なんって言ったの もう一度?)
すごい頭脳の 持ち主さー
(すごいなんたら なんだって?)
彼はたくさん 食べるけど
泳ぐかどうかは しらないが
彼は何とか 漂った
乗って行ったは 舟みたい
(乗って行ったは なんだって)
そうそうそれは 壺みたい
So now let's give him three hearty cheers
(So now let's give him three hearty whiches?)
And hope he'll be with us for years and years,
And grow in health and wisdom and riches!
3 Cheers for Pooh!
(For who?)
For Pooh—
3 Cheers for Bear!
(For where?)
For Bear—
3 Cheers for the wonderful Winnie-the-Pooh!
(Just tell me, somebody—WHAT DID HE DO?)
さあさあ彼に こころから 万歳三唱 あげようよ
(さあさあ彼に 三人の 優しい魔女を あげましょう)
ずっとずうっと 何年も 一所にいようと 期待して
願おぅじゃないか 育つのを 知恵も富をも 健やかに
万歳三唱 プーさんに!
(誰にだって?)
プーさんに!
万歳三唱 クマさんに!
(どこにだって?)
クマさんにー
万歳三唱 プーさんに とてもすてきな クマのプー!
(ちょっと教えて くれないかーーいったいなにを 彼がした?)
While this was going on inside him, Owl was talking to Eeyore.
"Eeyore," said Owl, "Christopher Robin is giving a party."
"Very interesting," said Eeyore. "I suppose they will be sending me down the odd bits which got trodden on. Kind and Thoughtful. Not at all, don't mention it."
これが彼のなかで続いているときに、フクロウはイーヨーと話していました。
「イーヨー」とフクロウは言いました。「クリストファー・ロビンがパーティを開くんだ」
「それは面白い」とイーヨーが言いました。「踏みつけらたいらないものをわしに送ってくれるというのだな。ご親切で思慮深いことだ。どういたしまして。お礼を言うにはおよばないだろうが。」
"There is an Invitation for you."
"What's that like?"
"An Invitation!"
「あなたを招待するのだよ」
「いったいなんだって?」
「招待だよ」
"Yes, I heard you. Who dropped it?"
"This isn't anything to eat, it's asking you to the party. To-morrow."
Eeyore shook his head slowly.
"You mean Piglet. The little fellow with the excited ears. That's Piglet. I'll tell him."
「あぁ、聞こえたさ。だれが落としたんだと?」
「これは食べ物ではないのだよ。パーティにきてくだされと言ってるんだ。明日の。」
イーヨーはゆっくりと頭を振りました。
「ピグレットのことを言っているのかい?あの興奮気味の耳をしたちっちゃなやつ。そう、ピグレット。自分から伝えとくよ。」
"No, no!" said Owl, getting quite fussy. "It's you!"
"Are you sure?"
"Of course I'm sure. Christopher Robin said 'All of them! Tell all of them.'"
"All of them, except Eeyore?"
"All of them," said Owl sulkily.
"Ah!" said Eeyore. "A mistake, no doubt, but still, I shall come. Only don't blame me if it rains."
「いや、ちがうのじゃ」とフクロウは少しイライラして言いました。「あんたのことじゃよ」
「マジかい?」
「もちろんマジだ。クリストファー・ロビンは「みんなだ、みんなに伝えてくれ」と言ったのじゃ」
「イーヨー以外のみんなかい?」
「みんなじゃ」とフクロウはむっとしていいました。
「おぉ」とイーヨーは言いました。「間違いだろう。そうに違いない。だけど、わしは行くよ。雨が降ったとしてもワシを責めんでおくれ」
But it didn't rain. Christopher Robin had made a long table out of some long pieces of wood, and they all sat round it. Christopher Robin sat at one end, and Pooh sat at the other, and between them on one side were Owl and Eeyore and Piglet, and between them on the other side were Rabbit, and Roo and Kanga. And all Rabbit's friends and relations spread themselves about on the grass, and waited hopefully in case anybody spoke to them, or dropped anything, or asked them the time.
しかし、雨は降りませんでした。クリストファー・ロビンは長い木の板で長いテーブルを用意して、皆がその周りに座りました。クリストファー・ロビンは机の一つの端に着き、プーはその反対に着きました。そして、その間の片側にはフクロウとイーヨーとピグレットが、その反対側にはウサギとルーとカンガが着きました。ウサギの友達と親類は草の上に広がり、誰かが話しかけれくれないか、何か落としてくれないか、或いは時間を聞いてくれないかと期待して待っていました。
It was the first party to which Roo had ever been, and he was very excited. As soon as ever they had sat down he began to talk.
"Hallo, Pooh!" he squeaked.
"Hallo, Roo!" said Pooh.
Roo jumped up and down in his seat for a little while and then began again.
"Hallo, Piglet!" he squeaked.
Piglet waved a paw at him, being too busy to say anything.
"Hallo, Eeyore!" said Roo.
Eeyore nodded gloomily at him. "It will rain soon, you see if it doesn't," he said.
Roo looked to see if it didn't, and it didn't, so he said "Hallo, Owl!"—and Owl said "Hallo, my little fellow," in a kindly way, and went on telling Christopher Robin about an accident which had nearly happened to a friend of his whom Christopher Robin didn't know, and Kanga said to Roo, "Drink up your milk first, dear, and talk afterwards." So Roo, who was drinking his milk, tried to say that he could do both at once ... and had to be patted on the back and dried for quite a long time afterwards.
生まれて初めてのパーティーだったので、ルーはとても興奮していました。席につくや否や、彼は話し始めました。
「こんにちは、プー」ときいきい声で言いました。
「こんにちは、ルー」とプーが言いました。
ルーは椅子の上でしばらくの間飛び跳ねていましたが、また、話し始めました。
「こんにちは、ピクレット」ときいきい声で言いました。
ピグレットは、何か言おうと忙しかったので、前足を振りました。
「こんにちは、イーヨー」とルーが言いました。
イーヨーはルーに向かって陰気に頷きました。「まもなく雨が降るさ、そうじゃないか見て居てごらん。」と彼は言いました。
ルーはそうなるかと見ていましたが、雨は降らなかったのでフクロウに「こんにちは、フクロウさん」と言いました。ーーそしてフクロウは、「こんにちは、小さなおともだち」と、優しそうに言って、クリストファー・ロビンに彼が知らないフクロウの友だちが遭遇しそうになったなった事件について話をつづけました。そして、カンガはルーに、「さいしょにミルクを飲みましょね。お話はそれからよ」と言いました。すると、ミルクを飲んでいたルーは、両方とも一緒にできるさと言おうとして・・・そのあとしばらくの間、背中をたたいてもらったり、濡らしたところを乾かしてもらわなければなりませんでした。
When they had all nearly eaten enough, Christopher Robin banged on the table with his spoon, and everybody stopped talking and was very silent, except Roo who was just finishing a loud attack of hiccups and trying to look as if it was one of Rabbit's relations.
十分にお腹いっぱいになったとき、クリストファー・ロビンはテーブルをスプーンでたたき、みんなはおしゃべりを止めてとても静かになりました。ルーは、おっきなしゃっくりをして音をたてたところましたが、自分ではなくてウサギの親類がやったんだというふりをしました。
"This party," said Christopher Robin, "is a party because of what someone did, and we all know who it was, and it's his party, because of what he did, and I've got a present for him and here it is." Then he felt about a little and whispered, "Where is it?"
While he was looking, Eeyore coughed in an impressive way and began to speak.
「このパーティは」とクリストファー・ロビンが言いました「だれかがやったことのためのパーティであって、そして、みんなが誰のことか知っていてるから、彼のためのパーティで、彼がなしたことで、僕は彼にプレゼントを用意したん。ほれ、この通り」そして、彼は、ちょっとの間そこらを触り、ささやきました。
「どこにいっちゃったんだろう?」
彼が探していたとき、イーヨーは厳粛そうに咳払いをして話し始めました。
"Friends," he said, "including oddments, it is a great pleasure, or perhaps I had better say it has been a pleasure so far, to see you at my party. What I did was nothing. Any of you—except Rabbit and Owl and Kanga—would have done the same. Oh, and Pooh. My remarks do not, of course, apply to Piglet and Roo, because they are too small. Any of you would have done the same. But it just happened to be Me. It was not, I need hardly say, with an idea of getting what Christopher Robin is looking for now"—and he put his front leg to his mouth and said in a loud whisper, "Try under the table"—"that I did what I did—but because I feel that we should all do what we can to help. I feel that we should all——"
「友よ」と彼は言いました「そして、他の方々も含めてだが、このパーティで皆さんにお目にかかれるのは、というか、これまでご一緒できていることは、私にとってとても幸せなことと言うべきだろう。私がしたことはたいした話じゃない。そして、あなた方もーーウサギとフクロウとカンガは除外してだがーーそうだろう。あぁ、プーもだ。もちろん、私が言おうとしていることは、もちろん、ピグレットとルーにはあてはまることじゃない。なぜなら、二人とも小さすぎる。皆が、同じことをしてただろう。しかし、たまたま私にがすることとなったまでのことだ。言うまでもないが、それはクリストファー・ロビンがいま探していることを見つけようとしてわけでもない。」そして、彼は、前足を口につけて大声でささやきました。「テーブルの下を試してごらん」ーー「それを私がやったんだーーなぜなら、私らみんなが役に立つためにすべきことだからだ。私は、そう思うんだーー」
"H—hup!" said Roo accidentally.
"Roo, dear!" said Kanga reproachfully.
"Was it me?" asked Roo, a little surprised.
"What's Eeyore talking about?" Piglet whispered to Pooh.
"I don't know," said Pooh rather dolefully.
"I thought this was your party."
"I thought it was once. But I suppose it isn't."
"I'd sooner it was yours than Eeyore's," said Piglet.
"So would I," said Pooh.
"H—hup!" said Roo again.
"AS—I—WAS—SAYING," said Eeyore loudly and sternly, "as I was saying when I was interrupted by various Loud Sounds, I feel that——"
"Here it is!" cried Christopher Robin excitedly. "Pass it down to silly old Pooh. It's for Pooh."
"For Pooh?" said Eeyore.
"Of course it is. The best bear in all the world."
"I might have known," said Eeyore. "After all, one can't complain. I have my friends. Somebody spoke to me only yesterday. And was it last week or the week before that Rabbit bumped into me and said 'Bother!' The Social Round. Always something going on."
「しゃっくり!」と、ルーは突然声を出しました。
「ルー、あなたは」と、カンガはルーを叱るように言いました。
「ぼくが?」と、少し驚いた様子でルーが聞きました。
「イーヨーはいったい何を言ったのかな?」と、ピグレットはプーにささやきました。
「ぼくもわかんない」とプーは悲しそうに言いました。
「これは君のためのパーティだと思ったけど」
「ぼくもそう考えていたんだけど。だけど、違うようだね」
「イーヨーのためのより君のためのものの方がいいんだけど」と、ピグレットが言いました。
「ぼくも、そう思う」と、プーが言いました。
「し、しゃっくり」とルーが再びいいました。
「私が、言ってきた通り」と、イーヨーは大声で厳しい感じで言いました。「たくさんのものが大声を出して私の話をさえぎっているが、私が思うにはーー」
「ほら、これだ!」と、クリストファー・ロビンが興奮して言いました。「これを、おばかさんのプーに渡してくれる。これは、プーへなんだ」
「プーのための?」と、イーヨーが言いました。
「もちろんそうさ。世界で一番のクマだから」
「知ってればよかった」とイーヨーが言いました。「つまるところ、文句など言っておられん。私には自分の友がいる。誰かは昨日私に話しかけたよ。そして、それは先週だったか、先々週だったか、ウサギが自分のところに跳びはねてぶつかって「やれやれ」と言ったさ。それがお付き合いってもんだ。いつも誰かがやっとることだ。」
Nobody was listening, for they were all saying "Open it, Pooh," "What is it, Pooh?" "I know what it is," "No, you don't" and other helpful remarks of this sort. And of course Pooh was opening it as quickly as ever he could, but without cutting the string, because you never know when a bit of string might be Useful. At last it was undone.
だれもイーヨーのことは聞いていました。それは、みんなが「開けてみて、プー」、「なにかな?プー」、「ぼく、知ってるよ」、「知ってるわけないじゃない」とか、こんな感じの役に立ちそうな見解を言い合っていたからです。もちろん、プーは、大急ぎでそれを開けましたが、ヒモは切らないようにしました。なぜなら、ちょっとしたヒモの切れ端がいつ役に立つかわからないですからね。そして、ついに、それが開きました。
When Pooh saw what it was, he nearly fell down, he was so pleased. It was a Special Pencil Case. There were pencils in it marked "B" for Bear, and pencils marked "HB" for Helping Bear, and pencils marked "BB" for Brave Bear. There was a knife for sharpening the pencils, and india-rubber for rubbing out anything which you had spelt wrong, and a ruler for ruling lines for the words to walk on, and inches marked on the ruler in case you wanted to know how many inches anything was, and Blue Pencils and Red Pencils and Green Pencils for saying special things in blue and red and green. And all these lovely things were in little pockets of their own in a Special Case which shut with a click when you clicked it. And they were all for Pooh.
プーがそれを見たとき、彼は嬉しさのあまり、倒れそうになりました。それは、特別の鉛筆入れだったのです。クマ(ベア)を意味する「B」の文字が書かれた鉛筆と、役に立つクマ(ヘルピング・ベア)を意味する「HB」と書かれた鉛筆と、勇敢なクマ(ブレーブ・ベア)を意味する「BB」と書かれた鉛筆が入っていました(注)。鉛筆を削るためのナイフと、スペル間違いをして書いたものはなんでも消すことのできる消しゴム、それから、単語に添える線を書くための定規が入っていて、定規には何かが何インチかを知ることができるようにインチ目盛が付けられていました。それから、なにか特別なことを青、赤、緑で書くために使う青鉛筆、赤鉛筆、緑鉛筆が入っていました。これらすべてが特別なケースの小さな溝に収められていて、プツンと閉めることができるようになっていました。そして、それらはみんなプーのためのものだったのです。
(注)HB、B、BBは鉛筆の芯の硬さを意味するもので、HBは普通の硬さで筆記用に使われ、B、BB(2B)となるに従い柔らかくなって描画に使われることが多い。
"Oh!" said Pooh.
"Oh, Pooh!" said everybody else except Eeyore.
"Thank-you," growled Pooh.
But Eeyore was saying to himself, "This writing business. Pencils and what-not. Over-rated, if you ask me. Silly stuff. Nothing in it."
Later on, when they had all said "Good-bye" and "Thank-you" to Christopher Robin, Pooh and Piglet walked home thoughtfully together in the golden evening, and for a long time they were silent.
「わぁ!」とプーは言いました。
「わぁ、プー!」とイーヨー以外のみんなが言いました。
「ありがとう」とプーは唸り声をあげました。
しかし、イーヨーは「この筆記用具。鉛筆とそれ以外のもの。過大だな。自分の意見を言わせてもらうなら。つまらんものだ。中身がない」と、独り言を言いました。
そのあと、みんなが「さようなら」と「ありがとう」をクリストファー・ロビンに言ってから、プーとピグレットは、金色の夕暮れの中を深く思いに浸って歩いて家に帰りました。そして、長い間二人とも黙っていました。
"When you wake up in the morning, Pooh," said Piglet at last, "what's the first thing you say to yourself?"
"What's for breakfast?" said Pooh. "What do you say, Piglet?"
"I say, I wonder what's going to happen exciting to-day?" said Piglet.
Pooh nodded thoughtfully.
"It's the same thing," he said.
"And what did happen?" asked Christopher Robin.
"When?"
"Next morning."
"I don't know."
"Could you think and tell me and Pooh some time?"
"If you wanted it very much."
"Pooh does," said Christopher Robin.
He gave a deep sigh, picked his bear up by the leg and walked off to the door, trailing Winnie-the-Pooh behind him. At the door he turned and said "Coming to see me have my bath?"
"I might," I said.
"Was Pooh's pencil case any better than mine?"
"It was just the same," I said.
He nodded and went out ... and in a moment I heard Winnie-the-Pooh—bump, bump, bump—going up the stairs behind him.
「明日の朝、目を醒ましたときにさ、プー」と、ついにピグレットが沈黙を割りました。「最初に、自分になんて言うのかな?」
「朝ごはんはなにかな?」と、プーが言いました。「君はなんて言うかな、ピグレット?」
「自分なら、今日はどんなエキサイティングな日になるかなって」と、ピグレットが言いました。
プーは感慨深げにうなづきました。
「おんなじだなぁ」と、彼は言いました。
「そして、どうなったの?」と、クリストファー・ロビンが聞きました。
「いつのこと?」
「次の日の朝」
「しらないなぁ」
「考えてみて、ぼくとプーに教えてくれる?いつか」
「もしもどうしてもっていうなら」
「プーがそうして欲しいんだ」とクリストファー・ロビンが言いました。
彼は深いため息をついて、くまのプーを彼の後ろに引っ張りながらクマを足でつかんでドアのところまで歩いていきました。ドアのところで振り返って言いました。
「ぼくがお風呂に入るの見に来る?」
「たぶん」と私が言いました。
「プーの鉛筆箱は僕のよりも良いものかなぁ?」
「ちょうどおんなじものだよ」と私は言いました。
かれは頷いて、それから出ていきました。・・それから、少しして、彼が階段を上がるときに彼の後ろで、くまのプーが階段にドン、ドンとぶつかる音を聞きました。
(End)
(おしまい)