世界大恐慌になっても、20代を棒に振らないこと
大学(短大・大学院を除く)に入学する人は毎年60万人、卒業するのは54万人(短大・専門学校から3年次編入した人を含む)、新卒採用で就職する人が40万人。これがざっくりとした現状です。
日本の若者はとても幸運なことに、大卒求人倍率が1.0倍を切った年は戦後1度しかありません。2000年です。それ以外は大卒求人倍率1.0倍以上、つまり選り好みしなければどこかには就職できました。
ちなみに、新卒採用する企業というのは、日本全国を見渡せばどこもそれなりの企業です。日本には個人事業主・ペーパーカンパニーを除いて100万社以上の会社(法人)があります。その中で、新卒採用する企業は数万社です。
本題です。1930年代以来の世界大恐慌が始まると言われています。そうなると、2000年以来の大卒求人倍率1.0倍未満になる可能性があります。現4年生は実はある程度、もう内定または内々定をもらっている学生がいます。本当に厳しいのはおそらく現3年生以下です。(現4年生も超厳しいんですが。)
大卒求人総数が30万人にまで減れば、10万人が希望しても就職できない事態に陥ります。就職できた30万人も決して安泰ではなく、数年後に会社がなくなるかもしれません。
どうすればよいのか?
僕の考えははっきりしています。本当に稼ぐのは30代以降です。20代は修業期間です。修行のために既成の会社という「道場」に通う必要は必ずしもありません。「ストリート」で修行はできます。
具体的には、生活コストを極限まで下げた上で「起業」することです。可能なら実家に住む。そこでビジネスを起こす。利益率80%、初期費用10万円以下。そういうビジネスです。儲からなくてもいいんです。最初は利益が月3万円でも5万円でも。
ストリートで3万円、5万円稼げる力は、価値があります。今年収600万円の会社員、ストリートで3万円、5万円の利益出せない人たくさんいます。
世界大恐慌が起きても、ずっとは続きません。今大学生なら、20代のうちに終わります。稼ぐのはそれからでもOKです。
ちょっと大変なんですが、いま小さな子供を育てていて、コロナ直撃の30~40代よりはずっと楽です。ある意味、今20歳前後の人はラッキーです。背負うものが少ない時に100年に1度の大恐慌で。
ただ、僕自身、1997年大学入学。就職氷河期世代ド真ん中です。今41歳。この世代は就職氷河期の負の影響をモロに受けてしまいました。大切な修行の期間である20代を棒に振ってしまいました。その影響は世代レベルでは今なお甚大です。だからこそ今の学生たちには、仮に世界大恐慌が起きても、20代を棒に振らず、30代以降しっかり稼げるようになってもらいたいし、自分としてもそのための機会提供などをしていきたいです。
そして、今僕は大学に所属していますが、多くの大学がこれからそういうことに向き合わざるを得ないと思います。個人・法人両面で、横でつながり、その輪を広げていきたいです。