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【耳読note】『成瀬は天下を取りにいく』宮島未奈

(あらすじ)
2024年本屋大賞受賞作品
中学2年生の成瀬あかりを主人公とした青春小説。
滋賀県大津市を舞台とした、6話からなる短編集。

1.『ありがとう西武大津店』
2.『膳所から来ました』
3.『階段は走らない』
4.『線がつながる』
5.『レッツゴーミシガン』
6.『ときめき江州音頭』

容姿端麗、頭もいいが、かなり性格的に変わっていて、友達からも一線を引かれている成瀬あかり。その成瀬あかりの中学2年生から高校2年生までの学園生活を、それぞれの短編ごとに違った友人からの目で話が進められている。

(感想・ネタバレ)
前にもこのnoteに書いたが、何故か「本屋大賞」の作品が気になって、ついついその中から本を選んでしまう。

今までの「本屋大賞」から耳読した作品は、湊かなえの『境遇』『リバース』『未来』など、ちょっと重くて、「貧困」「毒親」のストーリーだったので、青春小説を選んだのは初めてで、ゆえに聴きやすくすっと話が頭に入っていった。

変わり者の成瀬あかりは言葉遣いも男子なみで、容姿端麗、頭脳明晰、変わり者、他人を気にしない、緊張しない、ボーイッシュ、丸刈り…。

聴いている間、俳優だったら誰をキャスティングするかなと考えながら聴いていた。

若いころの「天海祐希」「松嶋菜々子」「観月ありさ」・・・
う~ん、最近の俳優を知らないのでこんな方々を思い浮かべながら聴いていた。

舞台も滋賀県大津市、しかも「膳所駅(ぜぜえき)」。
言っては失礼だがマイナーだ。

大津に西武百貨店があったことも知らないが、地元の方にすればそのローカルなところも共感したところだと思ったし、都内の池袋西武百貨店が再編された時も大きな社会問題になっていたことを思い出した。

最初は成瀬あかりのキャラクターにとっつきづらかったが、段々とそのさっぱりした性格に惹かれていった。

友達からはちょっと近寄りがたい存在だが、自分からは意識して遠ざけているわけではない。古くからの友人も大切にしている。

聴き終えて爽やかな風が吹いた。

今後の成瀬あかりの成長(?)、行動を注視したくなったので、続編も読んでみたいと思う。


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