やったぁ！高校生時代にタイムスリップ

高校生の俺は鎌倉の若宮大路を歩いている。鎌倉学園の制服を着ている。　普段は粋がって嫌がった学帽を被ってる。

突然、目の前が海になった。ここは多分、当時の遊び場だった七里ヶ浜から稲村ケ崎だな。

俺はしばらく海を見つめていた。こうして。一人で海を見つめてジッとしている事が大好きなんだ。

小さな入り江になっている岩の崖の上に来た。ここは江の島の西浦だ。また突然の移動だ。幽体離脱って奴か…違うな。

眼下の石ころだらけの磯で二人の釣り人が浮き釣りをしてる。どこか見覚えがある奴らだが思い出せない。逗子開成高校のケンカ相手に似てる。

釣り竿が３本あり、もう一人の釣り人が見えない。その無人の釣り竿に大きな魚信が来た！釣り人が戻って来たので魚の当たりを教えてあげた。

俺より年上の、20代のその青年は釣り竿をカッコ良く掴むと、バシーっと合わせをくれた！

魚が針掛かりして、猛烈な勢いで沖に走り出した。ものすごいスピードだ。沖へ真っすぐ数百メートルも！青年は必死に釣り竿を握りしめ、道糸はピーンとのびきっている。魚に負けそうだ。

突然、野次馬のおっさんが飛び出してきて青年の背中を支えた。その横顔を見ると、鵠沼中学の先輩だった肉屋のオヤジさんだ！

えっ！なぜ？　その驚きで夢が終わっちゃった。

その肉屋のオヤジさんは、去年亡くなったのだ。大好きな先輩だった。でも高校生の自分に会えるなんて夢は素晴らしい映像マシーンだな。但し自分の顔は定かに見えなかったよ。