専門医でもあり自分に合う医師との出会いが一番大事なのです。
『「線維筋痛症は、血液検査や画像検査をしても痛みの元となる異常が見つからず、病院を転々とする方も珍しくありません。なぜ、こんなにも痛みが出てしまうのか、原因はよくわかっていませんが、ストレスなどで痛みが強くなるのが特徴といえます。これはあくまでも一例ですが、幼少期に親からDVを受けたなど、精神的・肉体的なストレスがあると、新たなストレスが加わったときに痛みという形で症状が現れることもあります。また、精神的な疾患や問題が体の痛みとして身体化している場合もあり、精神科の関与が必要なケースもあるため、線維筋痛症自体が、1つの病気というよりは幅広い症候群に含まれており、診断はつけがたく千差万別であることを理解しておく必要もあります」というのは、痛みの専門家である順天堂大学医学部ペインクリニック講座で教授を務める井関雅子さんだ。~では、なぜ痛みが暴走してしまうのだろうか? そもそも、私たちの体は、本来痛みを感じると、脳から神経伝達物質を分泌して、痛みを抑えよ、と指令を出すシステムを持っている。しかし、心身のストレスなど受けると、脳や脊髄などの神経の伝達が悪くなり、不具合が生じてしまう。それによって痛みを抑えるシステムもバランスが悪くなり、システムエラーが生じやすくなる。何度もシステムエラーが生じると痛みが繰り返されるので、脳が痛みに敏感になり、常に痛い、何もしなくても痛いという状態が起こってしまうと考えられているというのだ。冒頭にも触れたが、この線維筋痛症は、予備軍も加えれば約200万人もいるにも関わらず、治療をしている人は少ない。重症化してから、どうにもならないと病院に駆け込むケースが非常に多いというのだ。特に40代後半~50代は、腰痛や肩こり、手足の強張りなどが現れやすいため、まぁこんなもんかと痛みを見過ごしやすい。井関さんもそこを指摘する。「更年期障害や関節リウマチなどに間違われ、発見が遅れることも考えられます。痛みが長く続くな、痛みがどんどん強くなる、鎮痛剤などを飲んでもなかなかよくならないという場合は、ペインクリニック、線維筋痛症の専門外来に一度、来院するといいでしょう。痛みを我慢して放置すると、治療が長期化することもあります。痛みのコントロールは治療で可能です。躊躇せずに、医療機関に頼ることをおすすめします」~関節疾患などの病気が顕著に出てくるのは、60代以降になるが、腰が重い、ひざがこわばるといった不調を持っていて、ここにストレスや不安感などの心理的状態や睡眠不足などが重なって、痛みが強くなっている可能性もあると井関さんは言う。「例えば、断眠 (夜中に何回も目を覚ますこと) をしていると、痛みを感じやすい状態になることがわかっています。睡眠と痛みの関係は密接です」睡眠不足だと痛みを感じやすくなるし、痛みがあると睡眠不足にもなりやすくなる。負のスパイラルを生みやすくなってしまうのだ。~もう少し頑張れるかも、と思っても、無理は禁物。忙しくても、自分の時間を持ち、少しペースダウンすることが大事だと井関さんはアドバイスする。「精神的にリラックスすることで、今抱えている痛みが和らぐ可能性があります。ヨガやマインドフルネスなどを取り入れるのも効果的です。線維筋痛症は、真面目で繊細な人がなり易いとも言われていますが、誰しもなる可能性がある疾患でもあります。だからこそ、運動法や食生活を見直しだけでなく、ちょっと休む、ストレスを感じたら無理をしないは必要です」とにかく、痛みを感じたらひどくなる前に専門医(整形外科、ペインクリニックなど)を受診する。心も関連する疾患でもあるので、場合によっては心療内科的な治療も同時に行っていくケースもあるが、上手く付き合っていくこと、改善することも可能だ。』
私も5年程ドクターショッピングをした後に最終的にたどり着いた医師が線維筋痛症をよく知っていた医師だったので【私の場合】は体質改善として漢方のアコニンサン錠と疎経活血湯、睡眠改善としてトフラニールとランドセンを処方してもらい徐々に日常生活に支障が出ない程度には緩和してきました。ただし今でも悪化するとほぼ寝たきりとなってしまいます。この病は「原因が多岐にわたり画一的な治療法もなく専門家でも意見が分かれる」状況では自分に合わない医師にかかると余計に悪化させてしまう事もしばしばあります。慢性的な激痛を苦に自殺する方もいたので専門医でもあり自分に合う医師との出会いが一番大事なのです。
八木亜希子さんが公表した「線維筋痛症」痛みのサインを見逃さないで
どんな病気?予防法は?
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/69439