せんま

浪漫を追う福岡の大学生

せんま

浪漫を追う福岡の大学生

マガジン

  • 旅の記録を残してみる

    居場所が欲しくて、どうしようもなくて、探し続けて、気づけば日本の全都道府県に行っていた。そんなお話。

  • 小説を供養する

    人生に振り回されてきた男は、いつだって心が悲鳴をあげている。絶望して、時々悲鳴が文章になってしまう。そうやって生み出されたものを、ここで供養する。

最近の記事

旅の記録を残してみる #10 ~徳島編 寝れないから旅に出る~ 

何となしの切符と不眠令和4年3月2日、18歳。平凡な大学1年生を終えようとしていた。時はコロナ禍。大学生活、バイト、何もかもうまくいかない。精神的に追い詰められていた。 この頃、春日市の実家に住んでいたが、もう限界だった。親にもろくに相談せず、大学そばの家を契約した。家賃は2万円、引っ越し予定は3月10日頃。 私は昔から寝つきが悪かった。完全な夜型で、一度目が覚めるともう眠れない…なんてこともしばしばあった。この頃は尚更だ。 1年前にコロナが来てから、旅には出ていなかった

    • 旅の記録を残してみる #9 ~貰ったミラ、極寒の車中泊~

      気づけば大学生になっていた。いわゆる進学校にて、コロナ禍で猛勉強。「九州大学に行く連中より高い成績を出して、見下しながら違うところを受ける」という、人間不信絶頂期ゆえの理由だった。確かに1日16時間勉強し、血尿が出るほど。 東京学芸大に行きたかったが、当時付き合っていた彼女に泣かれ、地元の教育大にした。最低な理由だ。なお、入試の前日に別れた。そして、意気揚々と地元の教育大に進学。 しかし、折が合うはずもなく。バイト先でも浮き続ける。自分の理解者はいない、とずっと思い続けて

      • 自分の自己紹介を久々に読んで、「何じゃこりゃ??」と思った。承認欲求の塊みたいな文章じゃねーか。 ま、人間スタートはそんなもん。多分俺のこのつぶやきも、どうせ数ヶ月には薄く、くだらなく思える。 人間は常に成長する。常に変化する。速度は違えど。成長する人ほど、人の変化をよくわかる。

        • 旅の記録を残してみる #8 ~大分編 記憶を辿る~

          令和元年9月、高校2年生、16歳。 改元されようと、高校嫌いな俺の心は暗いままだった。 ストレスで体重は減っていく一方。165cmに対し、52kgまで落ちた。今60kg前後であることを考えると、かなりきつかったような記憶が蘇る。 記憶にほとんど残らない旅も、不思議とあるものだ。 日付を察するに、高校をサボって行った可能性が高いが、ある日旅に出た。 大分方面へ向かう だいぶ前に書いたであろう、ユウさんに会いに行った別府編。大分に行ったのはそれきり、3年ぶりである。 思い

        • 旅の記録を残してみる #10 ~徳島編 寝れないから旅に出る~ 

        • 旅の記録を残してみる #9 ~貰ったミラ、極寒の車中泊~

        • 自分の自己紹介を久々に読んで、「何じゃこりゃ??」と思った。承認欲求の塊みたいな文章じゃねーか。 ま、人間スタートはそんなもん。多分俺のこのつぶやきも、どうせ数ヶ月には薄く、くだらなく思える。 人間は常に成長する。常に変化する。速度は違えど。成長する人ほど、人の変化をよくわかる。

        • 旅の記録を残してみる #8 ~大分編 記憶を辿る~

        マガジン

        • 旅の記録を残してみる
          11本
        • 小説を供養する
          2本

        記事

          旅の記録を残してみる #7 ~出雲編 絶望の中の光~

          平成30年、高校1年生。俺は、居場所を完全に失っていた。 当時付き合っていた彼女は、虐待を受けていると俺に言っていた。 毎日夜中までヒステリーに付き合う日々。 リストカットは当たり前。傷だらけの腕の写真が送られてくる。 「死にたい」 俺も当時の彼女も口をつけばそればかりだった。 学校にも居場所はなかった。色々あって、クラスで孤立した。 半分は俺のせい、半分は環境のせい。 登校はするものの、辛く、勝手に帰るようになった。 遠くへ行きたい 俺は、放課後のほとんどをラピス

          旅の記録を残してみる #7 ~出雲編 絶望の中の光~

          “煙草って何がいいの?”と、たまに聞かれる。 煙草は、頭が空っぽになる、良くも悪くも。 嫌なことがあったとき、自分に酔いたいときに吸う気がする。 ロマンだ、なんてふざけた答えも言えるけれど。 多分ただの格好つけと、昔、自らをこうやって守った跡。未だに止められないのは、なぜ。

          “煙草って何がいいの?”と、たまに聞かれる。 煙草は、頭が空っぽになる、良くも悪くも。 嫌なことがあったとき、自分に酔いたいときに吸う気がする。 ロマンだ、なんてふざけた答えも言えるけれど。 多分ただの格好つけと、昔、自らをこうやって守った跡。未だに止められないのは、なぜ。

          酔っている間にできていた小説を供養する

          「急性身体的中毒」 思い出すのも嫌になるけど。 話したくもないけど。 でも仕方ないよな。言葉にしないと人間何かを伝えることなんてできないんだから。 仮に暴力とか、音楽とか、絵画とか、コミュニケーションの手段なんて無数にあるけれど、 俺は基本的に言葉で伝えることしかできないから。  ま、俺らのアレは言葉以外のコミュニケーションを取った、なんて捉えることができるのかもしれないけれど。 その辺の細かいところはあんまり気にしないでほしい。俺のことだから。 お前と会ったのは中学

          酔っている間にできていた小説を供養する

          旅の記録を残してみる #6 ~萩編 中学卒業旅行~

          どうも、千真(せんま)です。 俺は別府に行き、肥前に行き…。そんなこんなで、中3になります。 中3の頃は、中2と打って変わって超まじめでした。放課後、学校の自習スペースにて、画鋲でベイブレードをして激怒されたくらいですかね。 全然無事ではないものの、とにかく中学校を卒業します。 そして、旅をしようということで。 泥臭い卒業旅行へ今回は、インテに加え、中学校一番の問題児ラピスも一緒に行くことに。何故か、中学校一番の天才(…タイムとでもしましょう)と、サッカー部のいじられキ

          旅の記録を残してみる #6 ~萩編 中学卒業旅行~

          死にたがりと“ファジー”、遠回りの話

          俺はそもそもの性分が死にたがり族。人生長いこと、周りの友人たちと死ぬことを止め合い、傷を舐め合い、生きてきました。 早く死にたいと皆で嘆きながら、傷つきながらも生きる子もいれば、もうこの世に居ない子もいるかもしれません。 今ではそれさえも知り得ない。俺は、今は楽しく幸せに生きているからです。 そんな中、ふと恐怖に襲われることがあります。「いつかあの時みたいになるんじゃないのか」と。 さて、ファジーなる言葉があります。 曖昧、揺らぎ、そんな意味だそうです。 かつて、人

          死にたがりと“ファジー”、遠回りの話

          旅の記録を残してみる #5 ~肥前編 突然の行動 +α~

          どうも、千真(せんま)です。 前回の続きとなります。まだの方はぜひ読んでみてください。 突然の行動 佐世保でやることもなく、海をふらふらと歩く俺たち。 「佐賀行こうぜ!!!!」 俺は突然こんなことを言い出します。確かに、佐賀はどうせ通る。それなら、予定を変更したっていいじゃないか。 冷静なインテは考え、「行こうか」と賛同。 再び、佐世保駅に向かいます。 SAGA佐賀は、俺にとって馴染み深い場所です。まあ今後気が向けば書きますが、俺の親は新興宗教の信者。その宗教の佐

          旅の記録を残してみる #5 ~肥前編 突然の行動 +α~

          旅の記録を残してみる #4 ~肥前編 切符が余っていた~

          どうも、千真(せんま)です。 よければ別府編もぜひ読んでみてください。 旅は続いた別府に行って旅は終わったかに思えました。 しかし、青春18きっぷは5回つづり。割り勘して俺は2回分買ったので、あと1回残っていることに気づきます。 「どっか行かん?」 俺は例のインテくんを誘い、切符を使おうと誘います。 詳細はほとんど覚えていませんが、とりあえず場所は佐世保に決定。 思えば、俺とインテのフットワークの軽さは異常でした。 俺とインテが仲良くなったのは中1の時。 彼の「春日

          旅の記録を残してみる #4 ~肥前編 切符が余っていた~

          ヤケクソで書いた、純文学になれなかった酒臭い小説風散文を供養する

          「あの駅」  また、間に合わなかった。いつも間に合わない、気づいたときにはあまりにも遅い。戻りたい。過去に戻りたい。  七月二十七日。木曜日。深夜二十三時五十六分。今日の残業は長すぎた。赤いテールライトを輝かせ、電車はホームを過ぎ去って行った。駅を出た。手を挙げ、タクシーに乗った。田舎だから、空には星が見える。家へ帰った。あったのだ、帰る場所は。  七月二十八日。深夜〇時三十七分。日付が変わっていた。そうして、家に入る。もう綾音は寝ている。ここは、安心で、安全だ。冷凍庫の氷

          ヤケクソで書いた、純文学になれなかった酒臭い小説風散文を供養する

          再生

          旅の記録を残してみる 番外編 〜別府編〜

          当時の俺は、全駅の写真を撮って動画にしました。 駅名標撮れよ、と思いますし、後半携帯の電池切れて使いまわしじゃん、と突っ込みどころ満載ですがまあ御愛嬌で。 こんなことしてたから、未だに駅名覚えてますもん。 顔出てたりするところは隠してます。

          旅の記録を残してみる 番外編 〜別府編〜

          再生

          旅の記録を残してみる #3 ~別府編 純情の結末~

          どうも、千真(せんま)です。 前回の続きとなります。 別府へ時刻は9時過ぎ。 「べっぷー、べっぷー、べっぷー…」 特徴的な駅アナウンスを聞き、駅改札へと進んでいきます。 ユウさん、待っていました。こちらをチラッと見てニコニコしていました。 ちなみに、ユウさんの親は当日の朝、俺の話を聞き、衝撃を受けたそうです。 「え、わざわざ普通列車で別府まで来るの?え?」 そりゃそうだよな。(笑) ユウさんの親は俺の親の連絡先を一応聞きたい、という話だったそうで。本当のことを教えたく

          旅の記録を残してみる #3 ~別府編 純情の結末~

          旅の記録を残してみる #2 ~別府編 13歳、春日を出発~

          どうも、千真(せんま)です。 前回の続きとなります。 「別府行こうぜ」かくしてユウさんに会おうと決意した俺ですが、福岡をほとんど出たことのない俺にとって、一人ではさすがに心細くもありました。 そこで、当時の親友…インテくんとでもしておきましょう。彼は、もともとユウさんと同じクラス。インテに声を掛けて、普通列車で別府へ旅立つことを決意します。 俺は、青春18きっぷという切符に出会いました。 当時、確か11850円とかで5回券だったかな。この切符で旅に行こうと決めたわけです

          旅の記録を残してみる #2 ~別府編 13歳、春日を出発~

          旅の記録を残してみる #1 ~別府編 旅が始まった理由~

          俺は無類の旅好きです。全都道府県に行ったことがあるくらいです。 しかも、普通の旅行ではなく、普通列車だったり、軽自動車で下道だったり、そういう感じです。 それだけ旅をしておいて、何も記録がないのはもったいない。 そんな風に思って、ここに記録を残してみることにしました。 旅の始まり思えば、13歳の秋くらいだったか。中学2年生でした。 当時、吹奏楽部にいながら、学校でトラブルを起こしまくっていた時代。 といっても、いわゆる「ヤンキー」タイプというよりは、 スネ夫みたいなやら

          旅の記録を残してみる #1 ~別府編 旅が始まった理由~