日産リーフ(初代)で千葉から能登まで走って見えたEVの限界(2)
!!この記事は2016年5月の日記をリライトしたものです!!
当時、Facebookにしつこく日産リーフの1週間試乗という広告が表示されていました。あまりに出てくるので、じゃあ申し込んでやろうじゃないかと。そんな訳で2016年5月18日から6泊7日のリーフ試乗がスタートしました。遠距離ランナーな私の使い方についてくることができるのか、家族で企画した1泊2日の旅行の2日目です。
感想や私の知識は2016年5月当時のものなので、差分については各段落で補足します。
観光もそこそこに今日もドライブドライブ!
元々の予定では、21日の17時にはペンションにチェックインして、翌10時のチェックアウトまでのんびり過ごしてリフレッシュ。22日は観光しながらだらだら帰ろうと考えていました。が、21日に予想をはるかに上回る(下回る?)事態に遭遇したため、観光はかなり端折ることに。
朝ものんびり過ごすことなく、家族がまだまどろんでいる時間から一人で充電に出かけました。昨夜最後に充電したファミリーマート輪島塚田町店です。
明るい時間になって見てみると、日本海に面した景色のいい立地でした。iPhoneのパノラマ画像も貼っときますね。
で、朝からくらいましたよ。30分の充電でわずか8.4kWh。30分かけて、満タンの35%。どうせまだチェックアウトまで時間もあることだしと、もう30分。この継ぎ足し充電もよくないのかもしれませんけど、充電しておかないことにはどうにもなりませんし……。2回目の充電は8.9kWhで、1時間かけてどうやらフル充電に近くなりました。
千里浜なぎさドライブウェイにあった充電器は操作方法がわからず
さてペンションをチェックアウトして目指すのは、千里浜なぎさドライブウェイ。ここに家族を連れて行きたかった、それだけの理由で能登半島まで走ってきたんです。ここは日本で唯一、一般の自動車が砂浜の波打ち際を走ることができる道路なんです。ご存知でない方のためにWikipediaのリンクを置いておきますね。
ここを走るのはとにかく気持ちがよくて。本当にこれだけのためにまた行きたいと思ってます。次はキャンピングカーで行って、砂浜で車中泊したいですね。海水浴場も兼ねているので、トイレもあるんですよ。
道路の終点にドライブインがあり、そこが充電スポットになっていたので、休憩を兼ねてちょっと電気も補充していこうかなと思って立ち寄りました。そしたら、これまでに見たことのない充電器で、説明もほとんどなく……。
「利用できます」「ICカードをタッチしてください」の表示が出るだけで、何のカードをタッチすればいいのかもわかりません。色々いじってみましたがまったく手も足も出なくて、結局充電を諦めました。
ここに限りませんが、充電設備の使い方が場所によって違うのは大きな課題だと感じます。専用の会員カードが必要だったりするのはガソリンスタンドでは考えられませんよね。せっかく非接触式カードリーダーがついているのだから、飲料の自動販売機のように交通系電子マネーやEdy、WAON、iDなどにも対応すればいいのにと思います。(註:このあたりも少しは改善されていると信じたいです)
充電に時間を取られたので観光を諦める事態に
千里浜のドライブインで充電できなかったので、少し移動して道の駅 高松に立ち寄りました。昨日、道の駅 親不知ピアパークで見たのと同じタイプの充電器で使用料も無料でした。80%まで充電する設定になっており、30分でバッチリ充電できました。これで既に本日3回目の充電ですね。
このあと五箇山に向かって相倉合掌造り集落でも観光して行こうというのが当初の予定でしたが、時間的にパス。その代わり(?)お昼ご飯に日本海の幸を頂くことにしました。
氷見に本店を置く回転寿司チェーン、きときと寿司です。富山湾のうまい魚をお手頃価格で……って、えっ、なんですかこの760円とか1000円とかっていうお皿! しかも子どもたちが遠慮なくぶりとろとかのどぐろとかバンバン注文しやがって……まさかのランチ1万円超え。でも今回の旅では子どもたちの楽しみがあまりにも少ないので、これくらいは奮発してやりましょう。いや、でも、うーん。好き放題注文しすぎ……(笑)
往路と違い帰途は順調に行く……はずもなく
さて、行きの教訓を活かしてスムーズに走りたい帰り道。昨日の体験から現実的な充電計画を立てて出発。北陸自動車道をしばらく走ったら、有磯海SAで本日4回目の充電。
充電終了時刻は15:13、17.9kWh(満タンの75%)を充電できたので、次の充電ポイントを上信越自動車道の妙高SAに。
いやもう、色々ギリギリでした。眠気との戦い、バッテリー残量との戦い。妙高SAにたどり着いたときには航続可能距離が表示されないほどバッテリー残量が少なくなっており、私もへとへと。リーフの充電に合わせて、私も仮眠をとりました。
目が覚めてみたら充電が終わったところでした。充電量は13.0kWh(満タンの54%)。昨日もそうでしたが、妙高SAから次の充電ポイントである東部湯の丸SAまでの距離が長いので、これでは走りきれるかどうか微妙なところです。疲れていたのでもう少し休憩することにして、充電もう1回。10.8kWhを追加して妙高SAを出発したのは、既に17時半を過ぎた時刻でした。ここまでで充電6回。
かなり充電できたので、東部湯の丸SAは飛ばして、横川SAへ。
同じような写真ばかりで、読んでいて飽きてきませんか? 実際にやっている私たちもすっかり飽きていましたよ(笑) 横川SAでは12.5kWh(満タンの52%)を充電しました。お約束の釜飯を食べることもなく、帰り道を急ぎます。といっても電費(燃料ではなく電力で走るので電費と言うそうです)を考えた運転をしなければならないので、飛ばす訳にもいきません。左車線の流れに乗る程度の速度でオートクルーズを多用しました。
家はまだ遠い、夕食の間にも充電充電!
往路でも立ち寄った三芳PA。充電中に、ここで夕食を取ることにしました。もし充電待ちの人が現れたら邪魔になってしまうので30分以内に戻らなければ、と気が急いて落ち着いて食事できませんでした。
実際には待っているクルマはいなかったし、11.7kWh(満タンの48%)しか充電されていなかったしで、もう20分ほど追加充電することになったんですけど。これで充電は8回ですね。十分自宅まで走れる電力量を確保できたので、22時に三芳PA。を出てもうひとっ走り!
往路より1回少ない充電で帰宅、とはいえ9回!
帰宅したときには、23時をすっかり過ぎていました。昨日より1回少ない充電回数で走れたのは、学習効果が発揮されたからでしょうか。
それにしても、今日もほとんどクルマの中で過ごしてしまいましたね。せっかく旅行だと楽しみにしていたのに、後部座席に閉じ込められっぱなしだった子どもたちにとっては散々な週末になったようです。我が家のような遠距離ランナーにとって、EVが現実的になるのはいつのことなのでしょうか。
2024年に振り返ってみて
現在は500キロ近い走行距離を誇るEVも珍しくなくなりました。しかしその多くはかなり高額な車種です。庶民の感覚で見ると日産リーフやサクラ、トヨタbZ4Xが現実的な選択肢となるのではないでしょうか。bZ4Xはこの記事のリーフ同様に、バッテリー保護機能による充電低下が激しいという記事を見かけましたので、似たような旅路になることが考えられます。普段からより長距離を走る海外勢のEVの方がその点では有利かもしれません。国産EV勢には改めてがんばってほしいものだと思います。
日産リーフ(初代)で千葉から能登まで走って見えたEVの限界(1)
日産リーフ(初代)で千葉から能登まで走って見えたEVの限界(2)