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新卒が会社に入ってやったこと

伝えたいこと
学び続ける
事業と会社にいる人を知る
ミスしても、工夫し続ける
外と繋がり続ける

今回は、新卒でメーカーに入社した自分が1年目にやっていたことを書いていきたいと思います。

1.学び続ける

私は、入社後、コーポレート部門の法務部で働いていました。その中で、本社の法務業務の他に、子会社の法務支援(特に、商標)を担当することになりました。

「知財やったことない。契約書の読み方や作り方も分からない。どうしよう。」

とりあえず、入社直後、毎朝近くのカフェで知財の入門書と商標や著作権の基本書、知財六法の素読してから、会社に行くというルーティンを始めました。
会社では、上司が積極的に勉強しなさい!と言ってくれていたので、セミナーも受講させてもらっていました。
入社してから2ヶ月間は、知財を担当していた先輩と上司がいたので、前任者の過去メールや回答例示をもらって、読み込んで、条文と照らして、処理手順などを固めていました。これが、1番実力を伸ばしてくれたかなと思います。
その後は、先輩も上司もいなくなったので、新しい上司に知財のことを理解してもらえるように、ひたすら勉強と仕事をしていました。
※セミナー自体は、実務やってみないとあんまり意味ないなーと思ったので、業務に近くて緊急性の高いものを受けるのが良いかなと思いました。緊急性高くないものは読書でいいのかなと思います。
契約書の勉強は、まずは、法律相談の受け方が大切だなと思ったので、仲良くさせてもらっていた先輩の相談に同席させてもらっていました。
可能なものは、メールもccに入れてもらうようにして、先輩の契約書の修正案を見せてもらっていました。
それと同時に、ひたすら、「契約の修正方法」や「新任法務の仕事の進め方」というテーマのビジネス法務やビジネスロージャーナルなどの法律雑誌のバックナンバーをコピーして読んでました。あとは、著名な契約書や事業法務に関係する本を読んで勉強していました。
※本の紹介は、私のこちらの記事にありますので、ご覧ください。
一人で契約書の確認や事業に関する法務相談を受けるようになってからは、事業理解が必要だなーと思って、取引先やその業界のことを調べたり、本を買って読んでみたりをしていました。

あくまで、これは法務業務についてだけです。
本当に困ったのは、会社の内部文書の書き方や根回し、プロジェクトの進め方、企画の立て方とかです。全く分からんので、新卒が読みそうな、ビジネスマナーや文書作成の本等をひたすら読み漁りました。
例えばですが、『入社一年目の教科書』(2011.岩瀬大輔)や『日本語の作文技術』(2016.本多勝一)は、すごく勉強になりました。
あとは、プロジェクトごとに関係する法令調べて、勉強しての繰り返しでした。

勉強熱心だねー。本ばっかり読んでいても、仕方ないから、実践あるのみだよー。

と言われることもありました。
インプット諦めちゃうと、伸び悩んだときに、原因が分からなくなるし、そもそも勉強せずに法務業務やるのも怖かったので、勉強だけはこつこつしていました。
とはいえ、知識入れてもどんどん抜けていくので、悲しくなるときもありましたが…

2.事業と会社にいる人を知る

入社早々に、子会社の法務支援をしていたこともあって、色んな人のことを知らないし、そもそも事業のことも知らないので、困ったなーと。
まずは、業務時間中は、事業理解と人を理解することを努めようとおもいました。
幸いにも、最初の上司がどんどん外に出ていきなさい!という人だったので、私は子会社の担当者に会いに行ったり、ほかの部署に行ってプロジェクトや事業の説明聞いたり、うろうろしていました。
自社や子会社の新商品やサービスも出来るだけ体験するようにしていました。あとは、スポーツ事業もあったので、試合の応援に行ったりもしていましたね。
そうすると、会社の事業は何を大切にしていて、担当者はどういう性格でどんなことを大切にしているのかが見えてくるようになりました。
法務相談を受けている時も、一人一人の担当者ごとにかける言葉やレスポンスの仕方を変えられるようになってきました。
電話がいいのか、早めのレスポンスがいいのか、事業内容にまで口を出してもいいのか、雑談や愚痴の言い合いから相談に入った方がいいのか、、それぞれでした。

むしろ、法務のメンバーの理解やコミュニケーションが難しい時がありました。
法務は、割とチームごとでやってることも異なるし、一人で担当することが多かったので、コミュニケーションがあまりありませんでした。そのために、飲み会にはできるだけ行って、その人のことを知れたらいいなーと考えていました。
あとは、仕事や飲み会を通じて、誰がどんなことができる人なのか知って、できるだけ先輩にたくさん質問するようにしていました。
先輩たちと一緒に決算報告を聞いて、説明してもらうなどもしていましたね。すごく勉強になりました。
上司とのコミュニケーションは、決裁や日常の相談を通じて、対話をし、指摘を受けていたので、上司の気になる点は、段々と理解できるようになってきました。決裁者とのコミュニケーションを通じて、法務相談の際にも、決裁者の気になるポイントを意識しながら、クライアントからの相談を聞けるようになりました。

3.ミスしても、工夫し続ける

人は、誰しもミスをすると思います。
私は、誤字が多くて、すごく困っていました。
注意力がないのか…
集中力がないのか…
すごく焦っていました。
何回も指摘されて、かなり怒られたことも…
なので、何回も読み返したり、印刷してみたり、色々工夫して、かなり減ったように思います。
ミスしたことは、付箋に書いて、ノートやPCにペタっと貼っていました。
意識して、ミスしない工夫をするしかないなとずっと思っていました。
ミスで自分を責めていても、何も変わらないし、ミスの原因が増えるだけなので、切り替えるのが大切だと思います。
(ただ、そんなに簡単に割り切れないと思うので、どうかミスした人をあまりきつく責めないであげてください。)
あとは、迷ったり、分からなければ、できるだけ早くレスポンスしたり、上司に相談するようにしていました。
相談する相手も、人を知っていけば、誰が適切か見えてきたように思います。
具体的にやってたのは、
・誤送信を防ぎたければ、一旦メールを書いたら下書き保存して、メールを読み返す。
・契約書や決裁案は、修正を終えたら、1時間とか余裕があれば1日寝かせる。
・口頭だけではなく、根拠になる資料とセットで上司に説明に行く(カンペのため)
・ある程度上司から出てくる質問を想定して、回答を用意しておく
・書類や請求書の整理は溜めない
・処理済みの案件と未処理の案件を一目で判るように、メール、フォルダ、書類ボックスを分ける
※こんな風に書きましたが、できないこともありました。

4.外と繋がり続ける

一度会社に入ると、こんなにも中の人としか交流さなくなるんだなーと思って、衝撃でした。
飲み会も会社の人ばかりになったときに、これはダメだなーと思って、外の法務部さんとの交流会に参加したり、興味のある勉強会に参加したり、読書会に行ってみたり、、外の人と繋がるようにしていました。
また、東京で働いていたのですが、関西から東京に来てる友人がたくさんいたので、週末に遊んだり、飲みに行ったりして、旧友の仕事の話を聞いて、刺激をもらっていました。
また途中からは、会社の中でも、別の部署の先輩や同期と飲みに行くようにしていました。
外と繋がっていれば、自分の会社の当たり前が当たり前でないことにも気が付きます。感謝することも、改善しないといけないことにも気が付けるように思っていました。
あとは、本で読むよりも、講演会行った方が私は刺激的だったというのもあります。学ぶ場が会社だけになってしまうと知識や経験の幅が広がらない気がしていたので、積極的に出ていくようにしていました。
会社関連でいうと、日本知財協会、商標協会などの勉強会や懇親会にも参加するようにして、他社での取り組みを把握するようにしていました。
同じ悩みやソリューションを共有することができたので、不安が解消されていました。

あとは、顧問弁理士の先生にお願いして、事務所の勉強会にも、お邪魔させてもらったこともありました。良質な関係の構築と専門家の話をがっつり聞けるチャンスだったので、すごくよかったです。

5.おわりに

一年目や二年目が、会社に色々違和感を感じる。
ただ、その違和感は、間違っていない。
我々が、当たり前と思ってしまっていることだからだ。
だから、その違和感を伝えて欲しいし、変えて欲しい。

これは、上司から言われた言葉です。
この言葉のおかげで、1年目に抱いていた違和感である商標の管理体制の見直しプロジェクトを走り抜けることができたように思います。
このときに大切なのは、過去の担当者がそれを続けていた理由があると思うので、想像力だけは忘れてはいけないと思います。
過去と現在では、何がどう変わったのか、しっかりと考えることがポイントになると思います。
違和感とそれを解消することは、組織や個人を成長させる原動力の一つになると私は思っています。
あなたの持っている違和感は、間違っていないと思います。
一歩踏み出して、誰かに話してみてはどうでしょうか。
一緒に変えてみないか?と誘ってみてはどうでしょうか。
あなたの違和感は、きっと組織を一歩先に進めるチャンスだと思います。

-おわり-

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