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「私の十八番」の語源、起源

「この歌は、私の十八番(おはこ)です。」という言い方を聞いたことがある。
 その人にとって、一番得意な歌、これこそ歌いたかった歌 というものを
私の十八番 と言いますよね。
 この言葉が日本文化の底に流れていることと関係があることを知るのは素敵なことです。

「18番目に誓ってくださった願いによって、私の本当の心の満足が得られることが出来る」
 これを知っている海外の哲学者は、日本人は何か深いものを知っているといったそうですが、そういう香りがします。
 海外に出たときに、日本人が日本とはこういう文化があるんだと心から声大きくして言えることでもあります。

 18番目に誓うまでに、1番目から17番目そして、19番目から48番目までの多くの誓いを用意して、最終的に本当に約束したかった18番目の約束を果たすことが出来るんだ、という仏教から来たもの。

 まるで、恋人にサプライズ誕生日をする(18番目の約束)ために、その恋人に他にもたくさんの約束(それ以外の47つの約束)をして、本当にやりたい約束を果たそうとする遠大な計画のように。
 その日までのやりとりをLINEで巧みにやるんだけれど、疑い深いから、その疑いを取り除かんがために、リムジンを用意して、それに乗りさえすれば、自動的にサプライズ誕生日の会場まで行ってもらえるような形を整えるようなもの。

 そして、晴れてサプライズ誕生日が出来たなら、なんと嬉しいことか。。

 約束の仕方って、本命の子だけを相手にしていても、それ以外の人も含めたような約束をするなど、うまく疑いをかわすようなやり方を頑張って考えるから、それらの道のりを経て、やりたいことが出来たときは、本当に喜び一杯となるものです。

 18番目の約束によって、疑いの心を晴らして、本当の心の満足を与えてやりたい。そのためには、どうしても絶対必要な約束だからといことで、他の約束もしたんだ、と。

 約束する相手が、まったく振り向こうとしないのに、それでも本人も気づいていないけれど、本人が一番求めていることが明確である場合、約束の仕方にも相当の工夫がいるはず。他の人は皆、諦めそうなものだとしても諦めきれないと。
 そして約束が果たされた時、あなたが私に約束してくれたのは、このためだったのね、とそれまでの全てのその人の苦労が一度に後で分かるという感動的なことになるのです。

 約2500年も前に、昔のインドの王舎城でそのようなことがあって、これが今の自分にも関係しているということを知っている人は、どれくらいあるだろうか。。。

 これが転じて、「私の十八番」というのは、一番 歌いたかった歌を表すようになったということは、この背景を知れば、なおさらよく理解できよう。

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