産まれてすぐ、母親からコインロッカーに捨てられた2人の少年の話。 この本を読んで頭に浮かんだのは、反抗という文字。 コインロッカーに捨てられ、運良く助けられた2人は兄弟のように施設や里親などに育てられるが、 都会のスラムや、汚い大人などに騙され、引き離されていく。 最初の設定がすごいが、実際にそういう事件はニュースなどで流れたり、知っていたはずなのに、一過性のものとして捉えてしまっているから、こういう世界があることを小説で読むまで、知らなかった。 というか、知らないふりを
恐らく雑誌などに掲載する短いエッセイをまとめた本。 恋愛について書かれたとは言っても、そこから経済の状況や、よく言われる最近の若者への評価など、話の広げ方が面白かった。 この著者くらい有名であれば、あまり過激なことは書かない方が得な気はするが、それでもあえて言うのは国や世界のあり方に対して、不満があるという表れだと思う。 周囲の空気や流れに流されない様に、と気をつけていても、気づいたら自分もその流れに乗っており 結果、後押ししていることがある。 この本を読んでいるとそん
村上龍に興味を持って、有名どころを読んでたどり着いた、最新作。 ユーチューバーになるという目的で会社を辞めた主人公が、小説家にインタビューをするこの本は、恐らく著者自身を書いている本なのだと思う。 エピソードの具体性や登場人物などが、過去の小説にてできた人物であったりすることから、軽い自叙伝的な感じなのかもしれない。 ネットの書評などは見てはいないが、読者の感想はくっきり分かれることになると思う。 この本の小説家、矢崎健介はデビュー作で芥川賞受賞など、著者自身とわかるよう
村上龍の得意な戦闘を、戦争やゲリラ戦などの大きな世界観ではなく、近所の小競り合いという舞台で表現した作品。 若者たちとおばさんが揉め、仕返しの中で殺し合いに発展していくという、びっくりするような本だった。 本の設定は面白かったが、愛と幻想のファシズムや半島を出よ、ヒュウガウイルスなど、著者が調べ尽くしで、壮大な世界観で描く戦闘系小説の方が好みだとわかった。 余談だが、この本に出てくるノブエとイシハラは半島に出よに繋がってくるのがわかった時、少し興奮した。 個人的には、この
村上龍のデビュー作で、芥川賞史上最高の累計発行部数を誇る名作と聞いて、読んでみた。 ドラッグや性に溺れる当時の若者を書き、世間に衝撃を与えた。といくつかの書評で見たが、あまり面白いと思える部分がなかった。 村上龍の作品では戦闘系がやはり1番面白い気がする。 紹介されていたYouTubeでも言っていたが、村上龍の作品は性、戦闘、ドラッグで書かれているものが多いが、これは性とドラッグがメインだった。
新年から一気に村上龍を読んだので、続いて5分後の世界の続編を紹介する。 この本は前作の5分後の世界のまま、日本が戦闘ゲリラとしてアメリカや中国などと戦争をしている。 そして、その日本にヒュウガウイルスと呼ばれる全身が痙攣し、血を吹き出して最後は死ぬウイルス性の病気が流行してしまう。 これを止めるために、日本のゲリラ部隊に要請が行くが、日本はアメリカ、ソ連、中国、イギリスなどに分割占領されているため、各国との戦闘や諍いを乗り越えて鎮圧しにいく。 前作とは主人公や舞台も違って
YouTubeで村上龍の作品を紹介している動画を見て、衝動買いして買った本。 本の舞台は現実世界から5分ずれた世界。 ここに主人公は迷い込んでしまう。 この世界では第二次世界大戦で広島、長崎に原爆を落とされて終戦を迎えたはずの日本が、 その後、小倉などにも原爆を落とされながら、最終的に本土決戦を行い、アメリカやソ連に占領されながらも、ゲリラ戦を展開しているという世界。 戦闘時の細かい描写や、武器などの説明は現物を見ているかのような精巧な説明があり、とても面白かった。 見
ホリエモンの書いた健康、特に予防医療について書かれた本。 HPVワクチンや、日本人に多い脳卒中、大腸がんなどの様々な病気に対する知っておくべき知識を教えてくれる。 一般の人がなかなか調べないところまで、教えてくれるのでホリエモンの健康に関する本はこれからも出してほしいと思っている。 すぐにできることから始め、自分だけでなく自分の周りの人を知識で助けることができるかもしれないことを考えて、自分自身も勉強していきたい。
恐らく著者自身の高校生の時の出来事を書いた作品。 まだ自分が生まれる前の東大の全共闘などの事件があった時代の話なので、今とかなり感覚は違うが、この時代は何をするにも信念やイデオロギーといったものを出していたんだなと思った。 逆に言えばそれが無い中での行動は、薄っぺらいと言われたのだと思う。 そして、この時代の人たちから見たら、今の若いもんは。。と言いたくなる気持ちが少しわかった気がする。 作品としては、とても面白く読めて、ふざけ倒してあった。 あとがきにとても楽しい小説だ
ブックオフで買った村上龍3作品の最後に読んだ本。 北朝鮮からの侵略軍が福岡ドームを占拠し、そのまま福岡の日本からの独立を目指すと言う話。 毎回思うが、作品を読むたびに著者の知識や世界観の壮大さにびっくりする。 コインロッカーベイビーズはより狭い世界で描かれていたが、愛と幻想のファシズムに比べても、この半島を出よ、は格段にそれが表れていた。 特に、物語で大事な役目を果たす虫や銃火器などは、よく知らない人でもイメージを想像できるような表現や、説明をより丁寧に描かれてあり、この作
小川哲さんの本にハマって読んだ3作目。 形式はオムニバスのように、それぞれ短編で5話ほどで成り立っている。 マジシャンからナチスドイツ、共産主義と冷戦など、一見関係ないような話から、最後にひっくり返された。 この結末になるまで、あまり面白いとは思わなかったが、この人の書く小説は、やっぱりおもしろい。 話のどこかで、つながりや関係性がわかる瞬間があり、そこの面白さがどの作品を読んでも、やってくるところがすごいと思う。 他の作品も続けてみてみたい。
YouTubeで紹介されていて、知った作品。 これの前に読んだコインロッカーベイビーズは、あまり面白さがわからなかったが、これはめちゃくちゃ面白かった。 まず、1000ページを超える作品で、世界観がすごかった。読んでいるうちに、著者の知識と想像性に圧倒された。 あらすじとしては、鈴原冬二というハンターが、ゼロという人物に出会うところから始まる。 初対面から間も無く、殺そうとしたり、お互いが女性を巡り合ったりするうちに、日本の革命という使命を持って進んでいく。 実際のテロや、
優れたストーリーがなぜ大事なのかを痛いほどわからせられる本だった。 コンセプトや、会社の経営方針などこれまで不必要だと思っていたけど、本当は必要なものだと、 この本で理解することができた。 500ページの本だったけど、出てくる例え話なども全て面白いなと思えるような内容で、本一冊を通して筆者の伝えたいことが伝わってきた。 今後、自分でコンセプトや戦略を立てる必要性が出た際には、必ず読み返すことを忘れないようにしたい。
ジョージオーウェルの1984年を村上春樹がオマージュして書いた本ということだったけど、全体的な内容としての類似性はあまりわからなかった。 この本の概要としては、男女それぞれの主人公が「空気さなぎ」という小説の世界に別々の角度から入り込み、20年ぶりの再会を果たす。という物語だった。 1600ページを超える小説を初めて読んだけど、意外にも入り込むことができて、そこまで時間は掛からなかった。 村上春樹の書き方というか、そんなこともこの本を読む中でわかって来て、すごく面白く読め
世の中のマーケティングの考え方とは違う視点を与えてくれた本。 人々は、〇〇を雇う(ジョブ、仕事)という目線であらゆるものを選ぶ。 だから、機能やプロダクト視点でマーケティングをすると間違ったものになると指摘されている。 機能をさらに増やし、高性能な製品を作るのではなく、それが購入した人のどんな物事を解決するのかという目線が大切。 例えば、ミルクシェイクを買う人は美味しくなると、さらに購入するのではなく、適切な量であったり、ライバルは飲み物ではなく、小腹を満たすバナナやお菓子か
Google、Appleの外部アドバイザーとして活躍したビル・キャンベル氏について書かれた本 偉大な仕事をするためのチームビルディングや、他人との関わり方など、ビジネス書というよりも対人関係などについて書かれた本だった。 もともとアメフトのコーチをしていたが、シリコンバレーのテック企業にも通ずるアドバイザーとして、CEOや経営陣を支える欠かせない人となった。 今まで名前を聞いたことはなかったし、こんな人がいるとは思わなかった。 あくまでコーチングとして、自分自身で答えに辿