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10年前に終わらせてしまった育児

私は兼業主婦であるが、8割がた(いやそれ以上か)家のことをしていない。
14年前に双子の息子を生んだ時、うちは共働き家庭だった。
私は北九州から博多まで中距離通勤をしながら働き、
夫は某携帯キャリアショップの副店長をしていた。始業は10時だったので彼が息子たちを保育園に連れて行き、私は5時ダッシュでお迎えに行くという毎日だった。

どうしても残業しないといけない……という場合、昼休みに実家に電話して実家の母を呼び息子を迎えに行ってもらったことも何度かある。

そんなこんなで疲弊していたのだが、子供たちが小学校に上がる前の年に突如夫が会社を辞めてきた。
息子たちのことが心配で……という理由だったが、彼が辞めた直後に双子の兄が川崎病になり、その後夫は脊椎管狭窄症で入院することになった。長期の入院が双方必要だったため、ジャストなタイミングだった。

また、夫は専業主婦が大変な仕事量だという事に気付いたようで、別に仕事をはじめようと思っていたがそれどころでもなくなった。
気が付けば家のことに専念しており、どうもそれは彼の性分に合っているようだ。

こまめで口うるさい夫と、雑で鷹揚な私の組み合わせは世間でいうところの逆転夫婦かもしれない。
私が主に担う家事はゴミ捨て(捨てるだけ)と洗濯などだ。
子供たちに関する事は、足りてないと思えば口を出す程度である。

あの頃必死で子供たちを育てていた自分はもういない。
妊娠期を含めての5年間で私の育児は終わってしまったように思うのだ。

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